9月13日に死ぬために生まれてきたビール。
もう名前に惚れてしまう。
BrewDog の超短命なIPA(India Pale Ale)。
ラベルに刻まれた2018年9月13日が賞味期限だ。
そういえばすごく久しぶりな感じがする。
前回飲んだのはいつだったのだろうとブログを遡ってみたら2016年の秋だった。
その時は BORN TO DIE 04.11.2016 だったのだ。
月日が経つのは恐ろしく早い。
この美味しいビールは死ぬ日を定められて生まれてくるというのに、それをガブガブと飲み散らかしている僕はまだ生きている。
六本木の BrewDogBar で缶のBORN TO DIE が1人2本までと制限があったにも関わらず瞬殺されていたのを Twitter で見かけた。
超短命のビールが瞬殺って字面だけ見たら酷いもんだなって思った。
僕は最初から近所の酒屋で手に入れるつもりだったから「ふーん」としか思わなかったのだけど、スコットランドから空輸されてきたそれなりにお高いビールがあっという間に売り切れるってのもよく考えたらすごいものだ。
クラフトビールバブルかよ。
そんなことをつらつらと物思いに耽りながら飲む BORN TO DIE は美味かった。
近所の酒屋では本数制限がなかったから値札を確認しないまま大量に買ったら会計の時にお店の人から1本〇〇〇円なんですけどいいんですか?って確認された。
一応平静を装ったつもりだけど僕も驚いていたんだ。
他のビールも買うつもりだったけどやめといたくらいには財布にダメージ。
でもちょっと考えたら伊勢角屋麦酒の「ねこにひき」と大差ないからなって思ったところできっと僕の頭はクラフトビールの飲み過ぎで壊れてる。
そんな僕でもまだ生きている。
樽の BORN TO DIE はもう飲めないかなあと思っていたのだけど六本木に飲みに行ったらまだ繋がっていた。
もちろん UKパイント(568ml)で飲む。
BORN TO DIE で乾杯なんてうれしすぎる。
そしてもちろん2杯目も BORN TO DIE に決まってる。
UKパイント2杯だからこれで 1L 超えだ。
翌日も缶で飲む。
BORN TO DIE の命をさらに縮める。
その味わいは缶と樽では微妙に違うところがまたおもしろいのだけど何れにしてもホップがすごい。
まるでホップ爆弾のようだ。
ホップ爆弾見たことないけど。
この強烈なホップの香りや苦みが消え去ってしまうことがこのビールの寿命なんだろうなって思う。
だからとても短命なのだ。期間限定なのだ。
そして僕はまた缶をプシュっと。
Instagram にも書いたけどこの調子で飲んでいたら9月13日を迎える前に僕は BORN TO DIE 13.09.2018 を飲み尽くす。
なんだか惜しい感じもするのだけどそれもまた短い命に捧げる最大の敬意ではなかろうかと思うのだ。
散り際の美学的な何か。