以前は旅に出るとき一冊の手帳を持ち歩き日記をつけていました。
昼間の公園やお寺でボーッとした時間を過ごしている時や宿に戻ってきてから寝るまでの時間を利用して長文をだらだらと綴っていたものです。
それがいつの間にか手帳には買い物の値段や簡単なメモ程度しか書かなくなり、iPhoneを持ち歩くようになるとメモすらiPhoneで済ますようになっていきました。
でも紙の手帳に書き綴った日記にはその時々の気分や体調などを手書きの文字が反映していたり、食べ物や飲み物のシミがあったりと読み返した時に旅の匂いまでが思い出されるような魅力があります。
今日はそんな旅日記の一部を書き写してみます。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
朝5時に目が覚める。
まだ暗かったのでもう一眠りしたらハッと目が覚めたのが6時36分。
もう少し外が明るい。慌てて顔を洗い、カメラを持ってメコン川へ。
ちょうど白人のおじさんが1人起きてきて一緒に川岸へ行く。
おじさんはカナダのバンクーバーから27日間の休みで来ているそうで、僕が「長い休みでいいなぁ」と言うとこんなの短いんだと、長いときは1年間の休みをとったこともあるんだと言う。うらやましい。
おじさんは昨日は寝坊して見れなかったから今日は頑張って起きたんだと言っていた。
日本語はしゃべれないけどとても気さくな感じのよい人だった。
日の出は7時ちょうどくらい。対岸のラオスから真正面に昇った。
僕はおじさんと並んで朝日を見つめながらヴァラナシの日の出を思い出していた。
朝はとても静かでよい。
日が完全に昇ったので、おじさんと別れて市場散策へ。この町の市場はメーサイと違って好感触でみんな気持ちよく写真を撮らせてくれる。
その後、ワットプラタートパンガオへソンテオで行こうとしたがしばらく待っても1台も動く気配がなく、運チャンにきいてみると、100B出せばタクシーとして行ってやると言う。「高いからイヤだ」と言ったら笑ってたから冗談のようだったが、いつまで待てば出発するのかわからないのであきらめてレンタサイクルで行くことにする。
レンタサイクルの店がわからないので宿に戻ると、ちょうど朝のおじさんが奥さんと食事中だった。レンタサイクル店を尋ねてみると、2件知っていると言って親切に教えてくれた。
レンタサイクルはメイン通りを川を背にして進んだ右手にあった。
よく見ると看板が出ていて宝石店が経営している。
パスポートを預けて借りる(1日80B)。ちゃんとしたマウンテンバイクで以前アユタヤで借りたボロチャリとは違う。
プラタートパンガオまでは日本の田舎の一本道という感じの道路をひたすら走る。入口からの急坂が1キロほど続くので死ぬほどきつい。
でも、そこを乗り切って上に着くとまあまあの景色が待っていた。
仏塔のそばで鳥を籠から逃がして徳を積むというのを初めてやってみる(20B)。
こうやって俺が徳を積むのは結構だが、鳥を捕まえて生業としているおばちゃんは地獄に堕ちるのでは?
まぁ来世の幸せより、今の食い扶持ってところか…
ここの仏塔もそうだが、寺にはよく「女性立ち入り禁止」って書いてある場所がある。昨日のゴールデントライアングルでは仏像を置いてある部屋に入れないだけだったが、今日は仏塔の一番高くて見晴らしのよい場所が立ち入り禁止だったので、ここまで頑張って登ってきた女の人は「そりゃないだろ!」って言いそうだ。
俺はといえば市場で買ってきた豆乳やココナッツミルクプリンを食べながらゆっくりと眺めを楽しむ。
チェンセーンの街に戻る途中で、川沿いに気持ちよさそうな屋台が出ていたので休憩しようと思い、スプライトを頼んでメコンの流れを眺める。
とても気分が良かったので、ついでにセンレックナームを金額を確認せずに注文した。何故ならおばちゃんが良い人に見えたから。
食べるときに、なんか麺の量が多いなぁ、サービスかな?やっぱりいいおばちゃんだったんだと思ったのも束の間…
金を払おうとして「え?!!」と思わず言ってしまう。
30Bくらいかなと思っていたら50Bときたもんだ。
あれで50はやられたなぁ…ふつう30~35Bだよなぁ。一気に噴出すちくしょうクソババアという気持ち。
旅はいつも良い気分を味わうことと悪い気分を味わうことの繰り返し。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
この日記の続きはかなり前に書いた次の記事になります。
そろそろ僕も久しぶりに旅に出たいな...なんて思うだけで行動に移せずにいる日々の中で昔の旅日記を開いてはため息をついたりしています。
このブログを気に入っていただけたら、ちょくちょくのぞきに来ていただけるとうれしいです。そして、とっても励みになります。
RSS登録していただける方はこちらのボタンをご利用ください。