こんにちは!いろんな人がいるから豊かな社会、いろんな生き物がいるから豊かな世界なんじゃないのかな @kun_maa です。
WWF(World Wide Fund for Nature)によると、現在までに科学的に認知されて、名前がつけられている野生生物の数は、約140万〜180万種。
また、予想される未知の生物を含めた種は、1000万種にものぼると推定されています。
そして毎年、そのうちの0.01%〜0.1%が絶滅していると言われています。
このことは、仮に1000万種の野生生物が地球上にいるとして、毎年1000〜10000種の生物が姿を消していることになります。
その絶滅していく速さは、人間が関与しない状態で生物が絶滅する場合のスピードと比べて1000倍〜10000倍にもなるそうです。
人間の活動範囲が広がるにつれて、絶滅する生物が増え、生物の多様性が失われていく。
なにかやりきれない感じがします。
ガラパゴス諸島のゾウガメたちも、16世紀にヨーロッパ人によって島々が発見されてからそんな人間たちの犠牲となってきました。
食糧として乱獲されたり、人間が島に持ち込んだ動物たちに餌とされたり、餌となる草を食べられてしまったり。
ガラパゴス諸島のピンタ島で生息してきた「ピンタゾウガメ」の最後の生き残りと言われ、1972年に発見されてから島の研究施設で飼育されてきた通称ロンサム・ジョージと呼ばれるゾウガメが6月24日の朝死んだそうです。
推定100歳といわれる年齢は種としては長生きなのかどうなのか僕にはわかりません。
最後の1匹として、40年以上も研究施設で飼育されていたことが幸せなことかどうかも僕には想像もできません。
でも、これで「ピンタゾウガメ」という固有の種は地球上から消え失せました。
世界的な自然保護NGOであるIUCNでは、絶滅の危機に瀕している世界の野生生物のリストを作成しています。
このリストは「レッドリスト」と呼ばれ、現在1万6千種もの野生生物が名前を連ねています。
多くの人たちが、レッドリストにのっている生物たちを守るために活動していると同時に、依然として人間の活動が彼らの生息環境を奪い、絶滅へと追い込んでいるのも実態です。
生物多様性の大切さが主張されます。
その主張の中では、時折「次の世代に生物多様性とそこから生み出される自然資源を残す使命がある」という言葉を聞きます。
僕は、こういう主張はあまり好きではありません。
生物の多様性というのは、人間にとって利用できる資源だから残すというものではないだろうと思います。
そういう考えは、役に立たないものは滅ぼしてもいいという考え方につながるように思うからです。
人間にとって利用価値があろうがなかろうが、地球上に存在する生物というかけがえのないものに対する畏敬の念というか、大切に思う気持ちが必要だと思うのです。
それならお前はそのために何をしているのか。
その問いで頭を殴られたような気持ちです。
いずれにしても、ロンサム・ジョージは死にました。
次のロンサム・ジョージを生み出さないために自分には何ができるのか。
ひとりひとりが真剣に考えなくてはいけないように感じています。