こんにちは!読書も音楽を聴くのも好きな @kun_maa です!
この本のタイトル「音楽が降りてくる」
なんて素敵なタイトルだとおもいませんか?
普段音楽の評論なんて難しくて読むことないんですが、タイトルに魅せられて買いました。
この本は著者にとって初の本格評論集だそうです。
帯に「音楽の芯を考えてみたらこんなに言葉があふれ出た」とあるように様々なジャンルの音楽について、著者の深い洞察と愛情を感じた1册でした。
取り上げられているミュージシャンは、はっぴいえんど、細野晴臣、遠藤賢司、大竹伸朗、武満徹、裸のラリーズ、じゃがたら、ピーター、美空ひばり、南沙織、中島みゆき、勝新太郎、谷啓、サン・ラー、ジェームズ・ブラウン、プリンス、ビーチボーイズ、ニール・ヤング、プレスリー、マドンナ、メタリカ、ボブ・ディランなどなど。
それぞれについて時に野方図に、時に繊細に独自の視点で語られています。いずれの評論も機械的に評するのではなく、著者の音楽への情熱を感じさせるものでした。
他にも僕が全く知らないミュージシャンが多く取り上げられていたり、知識不足のために難解で理解できない部分が多かったりしました。
そういう部分は頭で理解しようとするのを諦めて、「音楽が降りてくる」のタイトルどおりに、語られている言葉の中に音を感じるような感覚で読み進めてみると、理解できないながらも、その詩的な文体に心地よさを感じました。
また、この本を読んでいると、すべての音楽には語られるべき「物語」があるのだなあと感じさせられます。
著者はあとがきでこう述べています。
「世界の果てで奏でられている音楽を聴きたい。そのために世界の果てを探しに行きたい。と思ったまま、まだ探しに行きもしていない。しかし探してはいけないとも思う。音楽は美しい。音楽はおもしろい。音楽はときどき疲れる。音楽は厚かましい。音楽はしばしば謙虚だ。でも音楽は生意気だ。とはいえ音楽は死なない」
音楽好きの人にはお薦めの1冊です。
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