JR川越線の武蔵高萩という駅がある。
その駅前にあるのが大勝軒武蔵高萩店だ。
大勝軒という名前からわかるかもしれないけどここは永福町大勝軒系のお店。
2017年の6月で40周年というところを目前にして店主の体調不良により閉店してしまった。
僕はかかりつけの鍼灸院の最寄り駅がこの武蔵高萩駅なので時々店先を見ては暖簾がかからない入口に寂しさを感じたものだ。
ところが2018年4月に突然営業を再開。
暖簾がかかっている店先を時々目にしながら気になってはいたのだけどなかなか空腹さとのタイミングが合わず月日は流れ早4か月が過ぎようとしていた。
そしてようやく昼前の鍼灸院の予約。
鍼灸で体調を整えて僕は店の暖簾をくぐった。
以前のこの店はちょっと怖そうな(失礼!)ご夫婦が切り盛りしていて暗黙のルールがあったりしてちょっと緊張する店だった。
その暗黙のルールのひとつに注文のタイミングがあった。
おばさんが席に水を持ってくる前に勝手に注文してはいけないというものだ。
一応店に入る前に自分の過去記事でルールをおさらいしてから店に入ったのだけど注文が食券方式になっており、いきなり席について注文を待ち構えた僕は「食券買ってくださーい」と注意されてしまった。
なんたる失態!
給水器かと思ったら小さな券売機だったのだ。
慌てて食券を買って出すタイミングを見計らっていたところやはり水を持ったおばさんが席に来て食券を受け取っていった。
他の客がカウンター越しにラーメンを作っているおばさんに勝手に食券を渡そうとしたところ怒られはしなかったがやんわりと水を運んできたおばさんに渡すよう諭されていたので暗黙のルールは一部残っているのかもしれない。
そう、以前は老父婦でやっていたお店はやさしそうな老おばさん(おばあさん?)おふたりでの切り盛りに変わっていた。
その経緯はお店が混んできて忙しそうだったので聞き損なったのだけど。
僕は毎回注文するチャーシューワンタン麺を迷いなく選択。値段もそのまま。
ここの丼は大きくて麺の量も多いから大盛りにする必要はないだろう。
さあ以前と変わらぬボリュームでどーん!と キタ━(゚∀゚)━!!!!!!!
この質量感が伝わるだろうか...
以前と変わらぬ煮干しを中心に節系を合わせた濃厚な魚介スープの香りが立ち昇って顔全体を包み込む。
麺は柔らかめ。とても柔らかめ。
以前もツルシコな麺ではなかったけれどさらに柔らかくなったような気がした。
スープがよく絡みついて美味しいのでこのスープには合っているんだろうなって思うけど個人的にはもっとコシがある麺が好き。
チャーシューは昔ながらの風情を湛えた厚切りのやつ。
醤油味の染み込んだちょうどいい歯ごたえのチャーシュー。
これはほんと美味しい。ご飯がほしくなる。
メンマも懐かしい感じで思わず「シナチク」って呼びたくなるやつ。
シナチクって死語じゃないよね?
熱々のスープはたっぷり絡みついているので麺を啜るときには注意しないと火傷する。
ここは慎重にかつ大胆に喰らいつきたいところ。
ワンタンもね熱々だから。ほんと気をつけて。
皮はつるんつるんで餡はごま油のいい香り。
ワンタンだけでも無限に食べられそうな気がしてくるほど美味しい。
麺もワンタンもチャーシューも堪能したところでスープを味わっていく。
先ほども書いたけれど煮干しを中心に深く濃い魚介の旨味が出ていて美味しい。
なんか体に良さそうな滋養に満ちた味わいがある←
ほうこれは!
なんとまあ!
うはー!
などと感嘆詞満載で味わっているうちに完食してしまった。
久しぶりかもしれない汁完。危ぶまれる高血圧の行方!
久しぶりの大勝軒武蔵高萩店のチャーシューワンタン麺は相変わらず量が多いしなんだか懐かしい味がした。
濃厚豚骨系やがっつり系もいいけどこういう昭和的な味わいのラーメンもしっかりと生き残って欲しいなって思う最後の平成の夏。
永福町大勝軒草村賢治 奇跡のラーメン店は、どのように誕生したか。―23坪・23席で日商100万円。初任給手取り60万円
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