[ま]愉悦の焼きそばパンとエセ糖質制限者の憂鬱 @kun_maa
最近コンビニの焼きそばパンにハマっている。
焼きそばパンと書いたが商品名は焼きそばロール。
なんだか焼きそばパンよりお高くとまっている印象だ。まあどっちでもいいけど。
仕事帰りに毎日コンビニに寄って焼きそばパンを買っている。どういうわけか毎日食べても飽きないのだ。
一番好きなのはローソンの「たっぷり焼きそばロール」だ。
細めの麺にスパイシーなソース。
その香りは子供の頃の屋台の焼きそばを僕に思い出させる。一抹の郷愁とともにジャンクな味わいが口の中に広がるのを感じるのも楽しいものだ。
屋台の焼きそばに青海苔は欠かせない。
他のコンビニ焼きそばパンには青海苔がかかっていないのだが「たっぷり〜」にはしっかりと青海苔がまぶされている。
「たっぷり焼きそばロール」はハイカロリー(304kcal)でロープライス(160円税込)、つまりコスパがいいのだ。
まあコスパと言ってみたかっただけなのだが。
などと書きながらも実はセブンイレブンの「焼きそばロール」も捨て難い。
確かに青海苔がかかっていない焼きそばパンなんて...という気持ちはある。
しかし甘やかでフルーツ感を漂わせる上品なソースと太麺焼きそばには青海苔なんてない方がいいのかもしれない。どっちつかず。
これはこれでジャンク感が弱まってやや高級感を醸し出している焼きそばパンであり、つまり美味しい。口の中に広がる幸せの手応え。
たっぷり焼きそばロールと焼きそばロールではおそらく立ち位置が違うのだ。
みんな違ってみんないい。何かの標語のようになってしまった。
それにしてもふたつ並べたときのこの豊潤な炭水化物の塊感たるやなんたることか。
そう、今更ではあるが焼きそばパンは炭水化物で炭水化物を挟んでいる邪悪なまでの糖質の権化。
なんちゃって糖質制限ダイエッターの理性を骨抜きにして満腹中枢が追いつく前に胃袋を糖質で埋め尽くし愉悦の色をその眼に浮かべさせるさながら麻薬のような輩だ。
僕の脳内は毎日焼きそばパンで埋め尽くされていく。
時にはこともあろうか焼きそばパンをつまみにビールを飲むなどという糖質の塊を糖質で流し込む罰当たりな行動に至ることもある。もはや末期症状。
糖質制限の崩壊。制限と呼ぶのも烏滸がましい。
ささやかな抵抗は毎週末のジョギングと毎日の腹筋ローラーくらいだ。
摂取している糖質量と消費している糖質量がまったく釣り合っていないのはわかっている。
始めた頃は5回連続コロコロするのが精一杯だった腹筋ローラーも今じゃ連続20回1セット。
それでも割れない腹筋。増量する贅肉。
何かと理由を探し出してはサボる口実を考えていた週末ジョギングも今じゃほぼほぼ皆勤賞で毎週10kmちょっと走っている。
それでも重い身体と揺れる贅肉。
全ては焼きそばパンが悪いのか。毎日欠かさず飲んでるクラフトビールのせいなのか。
近頃じゃ体重計を見るのも憂鬱で体重が増えているかどうかもわからない体たらく。
糖質の愉楽を尽くす焼きそばパンに心囚われ今日も憂愁の偽物糖質ダイエッターは焼きそばパンを喰らい尽くす。
ああ焼きそばパン怖い。