きみのことが嫌いになれたならどんなに楽だろう。
僕の中でたくさんの風船が割れてこれで最後だと思ったのに、最後の風船が割れた後に残ったまるでため息をかき集めたような結晶が心に突き刺さって抜けないんだ。
どんなにひどいことを言われても突き放されても胸に突き刺さったまま壊れない結晶。
なんでこんなものが突き刺さってしまったのかさっぱりわからない。
もうきみのことは諦めたはずなのに電話がかかってくるとうれしくて我慢できない。
すごくうれしくてきみに甘えたいのに僕の何かがきみの機嫌を損ねてしまう。
今日も押し黙ったまま一方的にプツリと切れる話し中の電話。
僕は人をイラつかせるのだけは上手いみたいだ。ぜんぜんうれしくない。
僕の病気のこともわかってくれているかと思っていたのに、そんなことは全く考慮してくれないきみにがっかりしながらそれでも離れられない。
こういうのを依存関係というのだろうか。
自分では依存しているつもりはないのだけど。やっぱり依存なのかもしれない。
そしてもちろんきみは僕に依存なんかしてない。一方通行の想い。
僕はこれからも気まぐれに電話がかかってくるのをただ待っているだけ。
かかってきた電話を取り損ねたら、またきみは怒ってしばらく電話をくれないことは今までの経験から学んだ。
もちろん僕が電話をかけても無駄なことはわかっている。
僕の恋愛は程度の差こそあれいつもこんなことの繰り返しだ。
今、この時を大切に生きるといいながらいつも相手に振り回されてばかり。
どんなに怒ってもブチ切れても僕は結局きみのことが好きで好きでどうしようもない。
今日も明日も僕はきみからの電話を待っているだけ。
情けない奴だと自分で思ったところで本当に情けない奴なのだから仕方ない。
僕はただきみのことが好きで好きでしょうがないみたいだ。
きみのことを忘れることも嫌いになることもできない僕は「体調悪い...」とつぶやきながら満員電車に揺られて仕事に向かう。
いつきみから電話がかかってきてもいいようにiPhoneをポケットに入れたまま。
仕事中は机の上に寝るときも枕もとに置いて。
もしかしたら僕の生活はきみのことを想いながらこのまま崩壊していくのかもしれない。
それならそれでいいよってもう一人の僕がつぶやく。
どうしても僕はきみを愛しているみたいだ。
もしもきみのことが嫌いになれたなら...何十回、何百回思ったことだろう。
それでも嫌いになれない。
もう僕にはどうしたらいいのかわからないから、きみはこれからも自分の好きなようにしてくれればいいよ。
それでもきっと僕はきみのことを愛しているんだろうな。
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