「クトゥルフ神話」って言葉を聞いたことがありますか?
僕は名前だけは知っていて、映画「遊星からの物体X」や僕の好きな「死霊のはらわた」シリーズにも影響を与えているというのはなんとなく聞いたことがありました。
どんなふうに影響を受けているのかは知らないくせに、知ったかぶっていましたけど。すいません。すいません。
だって名前はよく見かけるから、なんだろうなあとは思っていたけど、今さら人に聞けないし、そうなるとなんとなく知ったかぶるしかないじゃないですか。「これはまさにクトゥルフ神話の影響を色濃く受けている作品ですね」とかさ。
でも、クトゥルフ神話って、びっくりするくらいゲームやコミック、アニメや映画、小説や特撮(ウルトラマンとか)なんかに影響を与えているんですよね。
本書では、クトゥルフ神話とは次のようなものだと書かれています。
これはギリシア神話や日本神話のような実在する神話とは違う、"架空の神話のようなもの"じゃ。1920年代から30年代、日本なら大正時代末期から昭和の初めのころじゃが、アメリカの作家のグループが創作した架空の物語が、その始まりじゃ。中心となっていたのがハワード・フィリップ・ラヴクラフトという作家で、彼と、その仲間たちが書いていたホラー小説がおおもとになっているんじゃ。ラヴクラフトが生み出した"邪神クトゥルフ"の名を取って、以来クトゥルフ神話と呼ばれているんじゃよ。
なんでも、人類が生まれるはるか昔に地球にやってきた超古代文明の邪神種族が登場するホラー小説群のことをクトゥルフ神話ってひとくくりにしているみたいです。
ラヴクラフトの代表作のあらましや、ラヴクラフトだけではなくいろんな作家がおもしろがってクトゥルフ神話として含まれる作品群を作っていく過程などについて、ざっくりとですが、とてもわかりやすく書かれています。
また、クトゥルフ神話の代表的な登場キャラクターについても、これまたざっくりと説明がされているので、そのキャラクターの名前や、容姿をマネたキャラクターが現代の作品に登場したら、クトゥルフ神話の影響を受けていることがわかるようになります。
たとえば、タコ型のキャラクターとか半魚人、魔道書「ネクロノミコン」とかね。
また、邪神クトゥルフを崇める呪文「イア!イア!クトゥルフ・フタグン」から取られた「イア!イア!」という言葉もそうみたい。これが出てきたらクトゥルフの影響を受けているとか、パロディと思っていいそうです。
クトゥルフ作品の歴史やクトゥルフ絡みの陰謀論、魔道書「ネクロノミコン」についての解説なども浅く広くわかりやすく書かれています。
まさしく、クトゥルフ知ったかぶりの僕にぴったりの一冊でした。
タイトルのとおり、本当に「超入門」の本なので、多少なりとも知識のある人には退屈かもしれません。
でもまったく知らない人には、ざっくりと「クトゥルフ神話」とはどんなものなのかを知るために最適な一冊だと思います。
これを読んでからラヴクラフト作品を実際に読んでみたら、きっと楽しめると思います。
そんな「超入門」書です。
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