[ま]ぷるんにー!(พรุ่งนี้)

ぷるんにー(พรุ่งนี้)とはタイ語で「明日」。好きなタイやタイ料理、本や映画、ラーメン・つけ麺、お菓子のレビュー、スターバックスやタリーズなどのカフェネタからモレスキンやほぼ日手帳、アプリ紹介など書いています。明日はきっといいことある。

[ま]断糖ダイエット28日が経過/8.5kg 痩せるも血圧は微妙 @kun_maa

毎日コツコツと続けてきた禁酒&断糖ダイエットも昨日で28日が経過しました。

初めは「だんとう」と入力すると「弾頭」などと物騒な変換をしていた僕のMacも、今や「断糖」と一発変換する平和主義のダイエッター。

f:id:kun-maa:20170226115557j:plain

スポンサーリンク

体重について

タイトルにも載せましたがダイエット開始から 8.5kg 痩せました。

スーツのベルトの穴が3つ移動。体が軽く感じて長い階段を登っても息切れしません。残念ながら自慢だった豊満な胸はほとんどなくなってしまいましたとさ。

腰痛で2日間ほど寝込んだりしましたが休日の朝ランも順調にこなし(今朝はサボったけど...)、2月はトータルで 34.2km 走ることができました。1月は 24.2km だったのでまあまあ頑張った方でしょう。

 

ダイエット開始からの体重変化は次のとおり。

前回も書きましたがダイエット開始直前の体重を計り忘れたので開始より少し前に偶然計っていた1月23日の体重を基準にしています。

f:id:kun-maa:20170226111542j:plain

f:id:kun-maa:20170226111644j:plain

f:id:kun-maa:20170226111716j:plain

f:id:kun-maa:20170226111755j:plain

ご覧いただくとわかるように 94.5kg → 86.0kg と推移しています。

脂肪量は予測値なのでほとんどあてにはなりませんが、これだけ痩せてもまだ BMI が 25.1 なのでどんだけ余計な脂がついているんだよって呆れます。

血圧について

前回の報告で血圧がほぼ正常値になったと喜びました。

それからは毎日血圧を計ろうと決心するも果たせず、今日ブログを書くために慌てて計測したら前回よりも悪い数値。

血圧ばかりは体重と違ってその日の体調にけっこう左右されるので一喜一憂するのもどうかと思いますが、微妙な感じで残念です。とってもがっかりです。

まあ、人間ドックの結果よりはいいんですけどね。

f:id:kun-maa:20170226113945j:plain

前回の最高血圧が124で最低血圧が96でしたから微妙に高いです。上は標準をクリアしていますが下はアウトですな。

どんな食事をしてきたか

前回20日目までを書いたので、その後の8日間分を記します。

断糖21日目

朝:ローソンサラダチキン(プレーン)、玉子焼き、コーヒー

昼:砂肝の胡椒炒め、玉子焼き、豆腐ライス

間食:カマンベールチーズ

夜:もやしのナムル風、豚テキ、シメジのソテー

断糖22日目

朝:無添加ソーセージ

昼:ローソンサラダチキン(タンドリー)、カマンベールチーズ

夜:鯖の塩焼き、豆腐ライス

断糖23日目

朝:糖質ゼロ麺、ローソンサラダチキン(プレーン)

昼:抜き

夜:鶏肉塩焼き、エノキとワカメのゴマ油炒め、レタス、カマンベールチーズ

断糖24日目

朝:コーヒー

昼:鶏肉塩焼き、レタス、豆腐ライス

夜:ゆで豚切り身、糖質ゼロ麺、ローソンサラダチキン(ハーブ)

断糖25日目

朝:コーヒー

昼:断糖食品のチーズハンバーグ、豆腐ライス

夜:鮭のだし醤油焼き(だし醤油は断糖用)、ブロッコリーとネギの炒めもの

断糖26日目

朝:コーヒー

昼:鮭のだし醤油焼き、豆腐ライス

間食:カマンベールチーズ

夜:鯖と舞茸の炒めもの、鶏肉の親子風煮、水切り豆腐

断糖27日目

朝:断糖食品の鶏肉照り焼き、豆腐ライス

昼:無添加ソーセージ、コーヒー

間食:ローソンサラダチキン(プレーン)

夜:ハンバーグ、サラダ、エノキのソテー

断糖28日目

朝:カマンベールチーズ、コーヒー

昼:無添加ソーセージ

夜:糖質ゼロ麺のけんちんうどん風(味付けは断糖用だし汁)、焼き鮭とエノキのソテー

 

このほかに毎日ペットボトルのほうじ茶500mlとビタミンC、BCAAのサプリ、炭酸水を1~1.5リットル程度とっていました。

断糖中にとても便利な豆腐ライスですが、後半は腰痛もあって作るのが億劫になり、主食がブロッコリーになったりカマンベールチーズになったり。

電子レンジで水切りをすることを覚えてから作るのが格段に楽になったんですけどね。 

kun-maa.hateblo.jp

 

とりあえず1か月を目標に始めた禁酒&断糖ダイエットですが、仕事の都合でいつ再検査に行けるかまだわからないのと、ここまできたらもう少し身体を絞ってみたいという気持ちも湧いてきてしまい、クラフトビール飲みてー!っていう強い欲求との葛藤が続いています。

再検査をするまでは必ず続けるつもりなので、その日程次第といったところでしょうか。もちろん、禁酒&断糖をやめても以前のような食生活に戻るつもりもないのでそのあたりのさじ加減をどうするかも今後の課題です。 

kun-maa.hateblo.jp 

いま話題!やせる! 健康になる! 脱糖レシピ (ei cooking)

いま話題!やせる! 健康になる! 脱糖レシピ (ei cooking)

 
3日でやせる! 脱糖ダイエット―「太る」「老ける」から解放される !

3日でやせる! 脱糖ダイエット―「太る」「老ける」から解放される !

 
スポンサーリンク

このブログを気に入っていただけたら、ちょくちょくのぞきに来ていただけるとうれしいです。そして、とっても励みになります。

RSS登録していただける方はこちらのボタンをご利用ください。 

follow us in feedly

[ま]腰痛・背中痛・肩こり・頭痛・めまいで2日間寝込んでいたけど脈診流経絡治療の鍼灸で回復! @kun_maa

日頃から体調が悪くなる前にできるだけ鍼灸院に行って調子を整えるということを心がけていたのですが、今月になって腰痛がずっと気になりつつもついつい先延ばしにしていたらついに痛くて長時間起きていられない状態に。今週の木曜日のことです。

f:id:kun-maa:20170225112035j:plain

スポンサーリンク

僕の腰痛は、鍼灸師さんによると肩甲骨部分の筋肉が凝り固まることが原因で、その凝り固まった筋肉が首や腰の筋肉を引っ張ることから起きるそうです。

木曜日も腰痛だけではなく、肩甲骨を中心とした背中痛、肩こり、首こり、頭痛にめまいと不調が怒涛のごとく押し寄せてきて朝目が覚めた時点で身体がヘロヘロ。

仕事に行こうと準備をしている時も腰を中途半端に曲げていないと痛くてたまらないのでまるで腰の曲がったおじいさんみたい。

おまけに背中から頭まで痛みのハイウェイが貫通したようでどんな姿勢をしていても痛い上に、無理やり動くとめまいでクラクラ...最悪です。

仕方がないので1日仕事を休んでずっと横になっていました。寝ているときも仰向け、うつ伏せどちらも辛いので、横向きで膝を曲げておき、その姿勢がしんどくなるたびに左右を交代する感じ。その日に鍼灸院に行くことも考えたのですが、あまりにもしんどくて治療に行く気にもなれない状態だったので諦めました。

とりあえず体を休めればなんとかなるんじゃないかと期待を込めて。

 

ちなみに僕の体調は気圧の影響を受けやすくて、気圧が急降下するときなどに調子を崩しやすいです。 

kun-maa.hateblo.jp

水曜の夜から木曜にかけてはこんな感じで気圧が急降下。こいつか!こいつのせいか!

f:id:kun-maa:20170225103504j:plain 

 

でも、うつ病治療で通っているメンタルクリニックで処方された「半夏厚朴湯」という漢方薬を飲むようになってからは頭痛になることはほとんどなくなり、今回のようなひどい状態になることもほとんどなくなっていたんですけどね。 

kun-maa.hateblo.jp

 

もしかしたら、現在継続している断糖ダイエットの影響で体質が変わっているのかもしれないなとか思いましたが素人判断ではさっぱりわかりません。いつもより疲れがたまっていただけなのかもしれませんし。 

 

そして迎えた翌日の朝。体の痛みのせいで浅い眠りから目覚めると前日とほぼ変わらない状態。仕事的にはちょっと進行が気になっている案件を抱えているのであまり休みたくはなかったのですが、腰を曲げて通勤電車に乗るのはかなり辛いし、こんな状態で行っても仕事にならないとスッパリ諦めました。来週から本気出す。

それにしてもこれは漫然と休んでいるだけではダメだなあと観念し、とはいえ徒歩と電車で鍼灸院まで行くのは辛いので家族に車で送ってもらって通院。 

kun-maa.hateblo.jp

kun-maa.hateblo.jp

 

いつものように脈をとっての診断から。相変わらず僕の体調をズバズバ当てていくので辛いところの説明がほとんどいらないくらい。なんで脈診であそこまでわかるのか本当に不思議です。もしかして北斗神拳とか使えんじゃね?って思うこともしばしば。言わないけどね。

僕の体は脈診流経絡治療的にはとっても素直な反応でわかりやすいんだそうです。ほぼ理論道理の反応が体に出て不調に繋がっているみたい。まあ心も素直だからな。身体も素直なんだなって思うよ。誰にも違うとは言わせない。

 

鍼とお灸を使って、肩甲骨周りから横隔膜など凝り固まって呼吸をし難くしている部分を和らげる治療を行います。まずは正常な呼吸を取り戻すことで、いわゆる「のぼせ状態」を解消しつつ首肩や腰の痛みの元凶となっている筋肉のコリも解消していきます。

 

その場ですぐに効果が出るわけではないので、治療後は驚くほどスッキリ!というわけではありません。今回も良くなるまで治療後2日間くらいかかるだろうと言われました。その間気をつけるのは冷たい風に当たらないことと食べ過ぎないこと。

ちょうど土日で仕事も休みなのでその間に治るだろうと安心しました。

 

その日の夕方には背中の痛みがかなり軽くなり、頭痛やめまいが解消。

首肩周りも固さがとれて可動域が広がった感じ。

これは思ったりも治りが早いんじゃないかと期待しつつ早めに眠って迎えた土曜日の朝。つまり今朝。

腰の痛みもほぼなくなって頭も靄が晴れたようにスッキリしています。

もしかして走れるんじゃね?って思って断糖ダイエット中の課題である休日の朝ランも無事に完了。

こうしてブログも書いているってわけ。

昨日までの辛さが嘘のようです。大袈裟じゃなくてね。

 

断糖ダイエットが思った以上にうまくいっていて、腰以外は体調や気分も悪くなかったので油断してしまいましたが、どうやら自分が思っている以上に身体は疲れていたようです。

疲れたって感じる前に鍼灸で体調を整えることが自分にとってはやっぱり大事なことなんだなってあらためて思った次第。

体調を崩さないと健康の大切さが身にしみないとは幾つになっても進歩がないなって反省中です。

あくまでも個人の体験・感想なので全ての人に当てはまるものではないと思いますが、脈診流経絡治療の鍼灸ってすっげー効くなあと治療を受けるたびに思っています。

慢性の痛みや気象病などの症状で気になる方はお近くの鍼灸院を調べてみて「脈診流経絡治療」の鍼灸院があれば試してみるのもいいんじゃないでしょうか。 

スポンサーリンク

このブログを気に入っていただけたら、ちょくちょくのぞきに来ていただけるとうれしいです。そして、とっても励みになります。

RSS登録していただける方はこちらのボタンをご利用ください。 

follow us in feedly

[ま]夢の知らせと宝くじ @kun_maa

日本に住んでいた1人のタイ人が里帰りでタイの実家に帰りました。

仮にその人をAさんとしましょう。

f:id:kun-maa:20170223210241j:plain

スポンサーリンク

Aさんは帰省先で急病になり、そのまま帰らぬ人となりました。

Aさんが亡くなった日、日本にいたAさんの友人である2人のタイ人(Bさん、Cさんとします)の夢にAさんが現れてタイの宝くじの番号を告げたそうです。

その夢を見た時点ではAさんが亡くなったことを知らなかったBさんとCさんは、翌日会った時にこんな夢を見たんだという話をお互いにしたそうです。

するとそれぞれの見た夢の内容もAさんに告げられた番号も同じものだということがわかり、驚いた2人はすぐにタイのAさんに電話をしたところ彼女の親族が電話に出て昨夜Aさんが急死したことを知ったのです。

 

BさんとCさんは「きっとAさんがお別れを言いに来て2人のために宝くじの当選番号を教えてくれたんだ...」と考え、その番号を日本でタイの宝くじを売っている男(いわゆるノミ行為で違法なんだけどさ)に大量に申し込みました。

 

数日後、当選番号が発表されると2人が購入した番号は見事に大当たり。

それぞれ300万円ずつの現金を手に入れたBさんとCさんは大はしゃぎでタイに行き、本当かどうかはわかりませんがAさんの霊のためにお寺にたくさん寄付をし、お坊さんにお経をあげてもらったそうです。

とはいえやはりそこはあぶく銭。相当な豪遊をしたような話も小耳に挟みましたが。

それにしても不思議な話があるものです。

亡くなった人が夢に出てきて宝くじの当選番号を教えてくれるというのはタイではけっこう聞く話みたいです。一種の都市伝説的なものかもしれませんけど。

 

BさんとCさんが日本に帰ってきて少し経ったある日のこと。

Bさんのご主人が事故で突然亡くなりました。

そして全く同じ日にタイに住んでいるCさんのお父さんが急病で亡くなったそうです。

これは単なる偶然なのか。Aさんが宝くじの代償に2人の大切な人を連れて行ったのか......

噂好きのタイ人たちのこと。この件に関しても様々な噂を耳にしましたが、真実は僕の知り合いのタイ人たちにもわかりませんし、もちろん僕なんかにわかるはずもありません。

ただ、BさんとCさんが2人とも次は自分の番だと本気で怯えているという話を聞くと、もしかしたら彼女たちには誰にも話していない、何か裏の話があるのかもしれません。

そう、Aさんの恨みをかうような何か........

 

その後すぐに僕は転居してしまいその街のタイ人たちのコミュニティとは縁が切れてしまったので、BさんとCさんがどうなったのかは知りません。

でも日常の雑談で黒魔術だの呪いだの幽霊だのという話がごく自然に交わされるようなタイ人たちの中でのこと。立て続けに起こった不思議な話の結末には何が起こっても不思議ではありません。呪いは共通の文化内で有効だという話もありますしおすし。

スポンサーリンク

このブログを気に入っていただけたら、ちょくちょくのぞきに来ていただけるとうれしいです。そして、とっても励みになります。

RSS登録していただける方はこちらのボタンをご利用ください。 

follow us in feedly

[ま]聖地ヴァラナシとガンジス川のチャイ @kun_maa

僕の初めての海外旅行は28年前。インドに1ヶ月滞在しました。

首都デリーから入国し、カルカッタ(現・コルカタ)から出国するという航空券を買い、国内の移動は主に鉄道を使いました。

初めての海外旅行でインドに来たというと現地で出会ったほとんどの旅人に驚かれる驚かれる。インドをなめていたわけではないのですが結果的に様々な洗礼を受けることになり、その経験は僕のその後の旅のあり方を形づくる上でかなりの重みをもつことになります。振り返るととても自由で貴重な旅でした。


そんなインドで一番気に入った街はヴァラナシ(英語名:ベナレス)というガンジス川沿いの街。この街はヒンドゥー教の聖地のひとつとして有名で、この街の沐浴場で水浴びをするために多くの人々が集まってきます。

僕もそれほど長居するつもりはなかったのですが、気がついたら1週間ほどこの街で沈み込むように過ごしていました。もしかしたら何か不思議なものに引き寄せられていたのかもしれません。街を立ち去る決心をするのが大変だったくらい。

スポンサーリンク

ヴァラナシでは、インド人と結婚して現地で宿屋をやっている日本人の久美子さんが経営している「クミコハウス」という日本人の溜まり場のような宿に泊まり、毎朝日の出前に小船に乗り、ガンジス川で沐浴するインド人を眺めていました。

外国にある日本人の溜まり場的な宿はあまり好きではないのですが、この宿だけはとても居心地が良かったな。

f:id:kun-maa:20120323133819j:plain

ヒンドゥー教ではガンジス川で沐浴をすると輪廻転生から外れて、天国に行けるといわれているそうです。とても熱心に水浴びをする多くのヒンドゥー教徒の姿に朝日が当たる光景はそれまで見たことのない神々しさを醸し出していました。

f:id:kun-maa:20120323133853j:plain

夜明け前からみんな真剣に沐浴をしています。

最後をガンジス川で迎えたいと願う死にかけた人々も各地から集まってきます。そんな人たちは路上で物乞いをしていることが多いのでヴァラナシの街はとってもインド的なカオスの世界。

普通のインド人、牛、猿、乞食、旅行者、詐欺師、野犬、人殺し、怪しい修行者、ジャンキー、物売り、障害者、病人、老人 etc. 香辛料の香り、ゴミの臭い、マリファナの煙、シタールの音色、車のクラクション、お香の香り、人の焼ける臭い...

f:id:kun-maa:20120323133936j:plain

ガンジス川の夜明けはヒンドゥー教徒でもないのになぜか涙が出るほど不思議で厳かな雰囲気。

あの独特の空気は現地でないと味わえない。

f:id:kun-maa:20120323134002j:plain

死体は川沿いの焼き場で焼かれて灰はガンジス川に流されます。毎日毎日、途切れることなく多くの死体が焼かれていきます。

子供や焼き場の薪代が払えない者は、焼かれることなくそのままガンガーに流されます。すべてを呑み込んで滔々と流れる大河ガンジス。清濁併せ呑む聖なる川。


焼き場は誰でも見ることができるので僕は毎日毎日死体が焼かれていくのを見ながら、色々と考えに耽っていました。


毎朝ガンジス川沿いで繰り広げられる壮大な沐浴を見学したあとに立ち寄って、朝食代わりのチャイ(インド式ミルクティ)を飲んでいたのが、このおじさんの店です。

f:id:kun-maa:20120323134045j:plain

店といってもご覧のとおり川沿いの掘っ建て小屋です。

もちろん水道設備などないので、食器はガンガーの水で洗っています。


この店のチャイは他の店と比べて抜群においしかったのですが同宿の日本人連中は、ガンジス川の水で作っているから上流の焼き場から流した人骨の灰が入っていい隠し味になっているに違いないと噂していました。

人の灰やら輪廻の輪から解脱したいと願う人々の念やら腐った死体のエキスや発酵したゴミや様々な物や想いを呑み込んだガンジス川の水で作ったチャイを飲んだ僕もいつか解脱できるのでしょうか。

すごく懐かしいなぁ。

そしてもうあんなハードな旅はできないかもしれないと思うと、人はその時その時にできることをしっかりやらないと、後からやろうとしてもできないことが多いってことに気づかされます。それは旅に限られたことじゃなくてね。

こんなとき刹那を生きることの大切さを思い知るのです。

スポンサーリンク

このブログを気に入っていただけたら、ちょくちょくのぞきに来ていただけるとうれしいです。そして、とっても励みになります。

RSS登録していただける方はこちらのボタンをご利用ください。 

follow us in feedly    

[ま]冬の雑木林が纏う死の気配に魅せられて @kun_maa

気分がささくれ立つと僕は雑木林へ散歩に出る。

この季節の雑木林は葉がすっかり落ちた木が多く寒々としている。常緑樹の緑まで他の季節に見るよりも冷たく僕を拒絶しているように暗い。

踏みしめる落葉や乾いた土塊、枯れ落ちた枝からは春夏の溢れ出すほどの命の息吹は感じられない。北風以外の音もない。

朽ちかけた枯れ葉を踏みしめて歩く僕の足音が静かに響く。

f:id:kun-maa:20170221200424j:plain

スポンサーリンク

深秋から真冬にかけて、寒風に吹かれて舞い散る木の葉や無防備にさらされた木々の枝が目立つ閑散とした雑木林からは仄かにだが鮮明な死の気配を感じる。

仄かで鮮明な死の気配......言葉にするとなにか変だ。

でも、ほかに言い表す言葉が浮かばない。

春に向けて内部に命を蓄えつつ表面的には死の気配をまとう木々。木の中に脈々と受け継がれている命とそれを覆い隠す死の気配の茫漠たる沈黙。

表裏一体となった生と死が奏でる狂気と冷静を包み込み静まり返る木々。その雰囲気に僕は魅せられる。

f:id:kun-maa:20170221202805j:plain

春夏の木々はむせかえるような生の息吹が強すぎて僕なんぞは圧倒されて打ち負かされてしまう。緑を愛でる気持ちはあるが、その勢いに飲まれてしまい警戒心から心を虜にされることはない。生が強すぎるのだ。

 

紅葉は美しく愛でるもの。わざわざ紅葉狩りと称して多くの人が名所を訪れる。

僕も鮮やかに色づく木の葉を見て素直に美しいとは思う。 

でもその美しさにはそこはかとなく匂い立つ死の香りを感じずにはいられない。

その香りが枯れて萎びて乾燥し、死の気配となって醸し出されているのが冬の雑木林なのだ。だから僕はその気配に魅せられてしまう。

冬の雑木林に佇むとささくれ立った気持ちが落ち着いてくる。理由はわからない。ただ好きなのだ。死の気配に包まれて癒されるというのも皮肉なものだ。

 

紅葉の鮮やかな美しさの影に潜む死の香りはあまりにも鮮烈で僕には刺激的すぎる。

きれいに色づいた葉が放つ死の香りすら枯れ果てて寒々と漂う気配へと変化した冬の木々。彼らがまとう空気が僕にはちょうどいい。

生を内包した死の気配を鮮明に意識させられるからこそ、寒々とした冬の木立は美しく、そして僕の心を捕らえるのかもしれない。 

未来永劫変わらない美しさなどではなく、生を弾けさせるような勢いでもなく、微かながらも鮮明に、やがて春を迎える前のひと時だけまとう静まりかえった死の気配の醸す儚い美しさに魅せられて、僕は今日もささくれ立った心を抱えて静かな雑木林をさまよい歩く。

スポンサーリンク

このブログを気に入っていただけたら、ちょくちょくのぞきに来ていただけるとうれしいです。そして、とっても励みになります。

RSS登録していただける方はこちらのボタンをご利用ください。 

follow us in feedly 

[ま]解錠師(スティーブ・ハミルトン 著)/とても切ないラブストーリー&ミステリー @kun_maa

解錠師(スティーブ・ハミルトン 著)は、かつて「このミステリーがすごい!」2013年版海外編で1位に選ばれた作品である。

そういう意味では有名な作品なのでご存知の方も多いかもしれない。

f:id:kun-maa:20130617221222j:plain

スポンサーリンク

主人公のマイクルは8歳の時に巻き込まれたある事件がきっかけで、その事件以降ひと言も話すことができなくなってしまった。

でも彼は2つの人並みはずれた才能を持っていた。

ひとつは絵を描くこと。そしてもうひとつが解錠(鍵なしで錠を開けること)である。

 

「このミス」で1位に選ばれたくらいだからバリバリのミステリー作品だと思って読み始めた。でも、この作品は単なるミステリーの範疇に収まる作品ではない。

物語は刑務所に収監されて10年になろうとしている20代後半のマイクルが、どうして解錠師になったのか、そしてなぜ服役することになったのかを読者に打ち明けるように綴られていく。

 

そこでは、マイクルというひとりの青年がさまざまな経験をとおして成長してく様子、恋人となるアメリアとの出会いと彼女に対するまっすぐな想い、そして愛する者を守るために犯罪に手を染めていく様子などが生き生きと描かれている。

 

マイクルは最後までひと言もしゃべらない。

それにもかかわらず1人称による彼の内面の語りによって、等身大の姿がみずみずしく描きだされている。まるで彼が声を発しているかのように。

これはマイクルという孤独で繊細な少年が過酷な運命に翻弄されながら成長していく青春小説であり、言葉は交わさなくても絵によって結ばれるアメリアとの切ないラブストーリーである。

 

そして、マイクルの半生を2つの時間軸を交互に描くことで生み出される独特の緊張感、解錠シーンの何とも言えない臨場感、アクションシーンの鮮やかさ、マイクルの幼少時の事件の謎など、その全てが優れたミステリーであることも確かだ。

特にマイクルが最後の賭けに出たところの描写は緊張感、謎解きそして意外な結末と、ミステリー好きならば必読である。

 

物語の終わり方も希望に満ちていて爽やかな読了感。

こういう小説はとても好きだ。

スポンサーリンク

このブログを気に入っていただけたら、ちょくちょくのぞきに来ていただけるとうれしいです。そして、とっても励みになります。

RSS登録していただける方はこちらのボタンをご利用ください。 

follow us in feedly