[ま]僕は猫の餌 @kun_maa
家に猫がいる。
元保護猫で我が家に来てから3年ほどになるだろうか。
家族にはほどよくなついているのだけど未だに僕とは距離を置いている。
届きそうで届かない微妙な位置から僕のことを見ているだけで決してその距離を縮めようとはしない。
相手は猫なのだから僕の方からもっと愛想よく歩み寄ればいいという話もあるがどうやら僕はあまり彼女に好かれていないようだ。
普段は近づいてくることのない彼女だけど僕が落ち込んだり体調を崩して元気がないときにだけすり寄ってくる。
これが妙になれなれしくていつもの態度とは打って変わってやさしさの塊かよってくらい寄り添ってくるのだ。
そんな態度がかわいらしくて以前ブログにも書いたことがある。
久しぶりに記事を読み返してみるとこの頃とあまり関係性は変わっていないことがわかる。
そしていつもはツンツンしているくせにこちらに元気がないときにはやさしく寄り添うなんてことをされると胸がキュンとする。
ロンリーハートをわし摑みぢゃないかよてなる。
このやろうほんとは大好きかよっ!とデレっとしてしまうのもそりゃもう仕方ない。
先日あるお店で美味しいビールを飲みながらそんな猫と僕の話をしたら意外なことを聞いた。
人間が弱っているときに猫が近づいてくるのは、弱り具合に共感して慰めてくれているわけではなくて、その人間を餌として見ているからなのだという説があるらしい。
元気がない人間に近づいてさらに弱るのを待っているのだ Oh! My God!!!
そう言われてみれば思い当たる節がないでもない。
寄り添ってくるときに僕の髪の毛に鼻先を突っ込んできて頭皮を執拗に且つ美味しそうにペロペロしてくるのだけどあれって味見だったのかな。
デレっとした僕が彼女を抱き上げようとすると猛烈に抵抗するのに、あきらめた僕が横になって休んでいると忍び寄ってきて上から覆いかぶさってくるのもしかして捕獲されてたのかな。
僕が風呂に入った後にその風呂の湯を舐めに来るので変な奴だな行灯の油を舐める化け猫かよって思っていたけどあれはひょっとして風呂に出た僕の出汁を味わっているのかな。
家族には常に普通にすり寄ってニャーニャーと会話したりするのに僕にはほんとに元気がないときにしかすり寄って来ないの僕だけが餌だと思われているってことかもしれないな。
なんだか泣ける...