昨夜急に飛び込んできたタイのプミポン国王陛下ご逝去のニュース。
実は日本のニュースで流される少し前にタイ人から王様が亡くなったとの知らせを受けました。
まだテレビのニュースで流れていなかったので本当かよ?って疑ったら出所不明なこんな写真まで送りつけてきました。
そして日本の夜9時のニュースで大々的に国王逝去のニュースが流れ、本当なんだ...って思ったらなんだかタイ国民でもないくせに涙がポロポロと溢れて泣けてきて。
ニュースで取り上げられるのも「悲嘆にくれるタイ国民」とか、王様のこれまでの偉業を紹介する映像ばかりが取り上げられているので、そんなニュースばかりを見て胸熱になりますます泣いていたら、最初に知らせてくれたタイ人の友人からは何故か「全然悲しくないよ」「泣くことないよ」ってメッセージが送られてきました。
その友人から連絡が来たのはものすごく久しぶりで、過去には王様のことを尊敬しているように見えたし、悪口を言ったことなんてなかったのに、亡くなった途端にいわゆる「14ตุลา(血の日曜日事件)」や「6ตุลา(血の水曜日事件)」での多くのタイ国民に対する虐殺への国王の関与を匂わせ、そのようなことが写真付きで述べられているFBページを見るようにURLまで教えてくれたのですが、残酷な写真のオンパレードと文字が全てタイ語だったので今後の課題とすることに決め、そっ閉じしました。
また、まだまだ貧しいタイ国民が多い中で多大な財産を持ち、贅沢な暮らしを続けてきた王室への批判とも言える厳しい意見を力説してきました。
さらにタイの高僧の占いでは10番目の国王は現れないという噂もあるとか(亡くなられたプミポン国王は現王朝第9代の国王)。
あれ?これってもしかしてタイのアンダーグラウンドな政治組織へのオルグですか?久しぶりの連絡が政治や宗教活動へのオルグとかありがちすぎて笑えないぞ。
僕も以前から王位継承権第1位のワチラロンコン皇太子に対する国民の人気がないことや、シリントーン王女の方が人気があること、プミポン国王が亡くなった時には王位継承権をめぐってそれぞれを持ち上げる勢力によるクーデターが起こるのではないかなどというタイ人の噂話や、タイには王室の権威を守るための秘密組織があるというある国の元駐タイ大使館職員の話などは聞いていましたが、プミポン国王や王政に対する批判を直接タイ人から聞かされるのは初めてでかなり驚きました。
まあ、それでもよくよく考えてみればタイには不敬罪があって国王や王室批判は犯罪として取り締まられる状況ですし、批判的な意見が公に聞こえてくることはなくて当然なのかもしれません。
その友人はタイ国内だけに住んでいるタイ人は何もわかっていない。外国に暮らしたことがあるタイ人しか本当のことを知らないという意味のことを言っていました。
もしかすると外国人である僕が思っている以上にタイ国内での国民に対する情報統制と王室崇拝プロパガンダは巧妙なのかもしれませんし、その友人が特定の政治的思想にかぶれているだけという可能性も否定できません。まあ本当に誰も国王や王室に対して不平や不満がなければ不敬罪で取り締まる必要はないわけでそこは察し(ry
個人的には黄色やピンクの階級闘争みたいな争いはあっても、プミポン国王に対しては完全なる一枚岩であると思い込んでいたタイ人が実はそうでもないのかもしれないっていう当たり前といえば当たり前のことを感じた次第。
いずれにしても、プミポン国王陛下が亡くなったことでタイは新たな局面にさらされることになるのは間違いないでしょう。
このまま喪に服してなんとなく日々が過ぎていくのかもしれないし、軍がさらに強力な権力を握ることになるのか、王位継承をめぐって争いが起こるのか、軍政権下で民主化運動が活発化してまた「血の◯曜日事件」なんて事態に発展するのか、はたまた王政が廃止されるなんてこともあるのか、何が起こるのかは全く想像もつきませんが混乱や争いでタイ国民の血が流れるようなことがないことを祈るばかりです。
久しぶりに連絡をくれた友人も過激な活動に関わらないことを願っています。そして間違っても僕をヤバい政治活動に巻き込まないでくださいな。
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