こんにちは!夏は涼しい映画館で映画を観るのが好き @kun_maa です。
映画「トータル・リコール」を観てきました。
言わずと知れたシュワちゃん主演、ポール・ヴァーフォーベン監督で大ヒットした1990年の映画のリメイクですね。
原作はフィリップ・K・ディックの1966年の短編小説「追憶売ります」
前作の舞台の大半は火星でしたが、今回は化学兵器による世界戦争で人間が住める場所がイギリスの一部とオーストラリアだけになっているという地球です。
<あらすじ>
”記憶”が簡単に売買される近未来。世界は大きな戦争の果てに、正常な環境を失い、人々はわずかな土地で裕福なブリテン連邦と貧しいコロニーという二つの地域に分かれて暮らしていた。
彼らは退屈な日常の中で、刺激を求めてリコール社の人口記憶を買いにいき、不満を解消していた。コロニーに住む工場労働者のクエイドもその一人。工場で働く毎日にふと嫌気が差し、人口記憶センター、リコール社を訪れる。
だが、彼が記憶を植えつけようとしたそのとき、突然、ブリテン連邦のロボット警官隊の襲撃を受ける。そこを自分も知らなかった戦闘能力を発揮し、逃げ切るクエイド。混乱の中、帰宅したクエイドは、今度は彼の妻ローリーに襲われる。「記憶を消され、新しい記憶を植えつけられただけ。ダグラス・クエイドなんて人間は、この世に存在しない」と話すローリーを振り切り逃げるクエイドは、その先で数々の謎のメッセージと共に、メリーナという女に出会う。
メリーナは信用できるのか?友は信用できるのか?自分の記憶は、どこからが本物なのか?自分は誰なのか?ここは現実なのか?全てを疑ったまま、クエイドは二つの地域の運命を握る戦いへと巻き込まれていくー。(映画オフィシャルサイトより引用)
リメイク作品は前作への思い入れなどがあり、当たり外れが大きいのですが、この作品はおもしろかったと思います。
おもしろいと感じた見所としては次の5点。
1 未来都市の街の描写
フィリップ・K・ディック原作の作品と言えば「ブレードランナー」が有名ですが、そこで描かれる陰鬱な未来都市の描写にも負けないくらい、コロニーの街の描写が素晴らしいです。
前作はほとんど火星が舞台で、その街の描写も嫌いではありませんが、今作の方が緻密に描かれているように感じます。
毎日雨が降っているような鬱々とした街で、日本を思わせるようなカットや中国語の看板や運河に浮かぶ小舟など、アジア的な雰囲気をもたせたコロニーの貧民街の描写は細部にまでこだわりを感じさせ、フィリップ・K・ディックの世界観を見事に表しています。
2 前作へのオマージュ
前作で火星に到着した主人公が、おばさんに変装して入国審査を受ける有名な場面があるのですが、今作ではそのシーンを知っている人間には、あっ!と思わせる場面が用意されています。ほかにも、前作とは違って基本ミュータントは関係ないはずなのにおっぱいが3つある女が出てきたり、夢と現実の判断を迫られるシーンなど、前作を知っていると比べて楽しめる場面が随所にあります。
3 マッチョな作品イメージからスタイリッシュで緊迫感のある作品への変化
前作は、アーノルド・シュワルツェネッガー主演ということもあり、とてもマッチョなイメージがある作品でしたが、今作は主演のコリン・ファレルがスマートにかっこいいです。マッチョスタイルではなくスタイリッシュなアクションシーンの連続で、最後まで飽きさせません。
全身白で統一され、まるでスターウォーズに登場する「ストーム・トルーパー」のようです。僕はスターウォーズのファンですが、彼らが隊列を作って行進するシーンではストーム・トルーパーを思い出してたまりませんでしたw
最後の戦闘シーンでは白いのよりも強い黒い奴も出てきて、ちょっとダースベイダーを思い出しました。このあたり製作者は意識しているんでしょうか?
5 共演のケイト・ベッキンセールとジェシカ・ビールが魅力的
2人とも美しい上に、スタイルもよくて、さらに強い!
特にクエイドの偽の妻ローリー役のケイト・ベッキンセールはあのきれいな顔のどこにこんな強靭さが・・と思うほど恐ろしく強くて執念深く、まるでターミネーターのようです。
観ていると惚れてしまい、彼女になら殺されてもいいかなと思えてきます(笑)
と、まあ5つ挙げてみましたが、全体的に前作への敬意は払いつつも、全く違ったアクションシーンの魅力とストーリー展開で惹きつけられるいい作品だと思います。
難点を言えば、敵が巨大な組織の割に意外とあっさり・・・という気はしましたが、その辺はご愛嬌でしょう。
前作をよく覚えている方にも、前作を観ていない方にもオススメの作品です。