[ま]映画「マッドマックス」/メル・ギブソン主演の1作目はヒャッハーじゃなかったんだぜ @kun_maa
マッドマックスシリーズの30年ぶりの新作となる「マッドマックス 怒りのデス・ロード」が、いよいよ明日(2015年6月20日)から公開されます。
ポスターや予告編を見る限り、ヒャッハーな終末世界が描かれているようでとても楽しみです。
あまりに楽しみなので、マッドマックスシリーズの4作目となるこの作品が公開される前に、かなーり前に観た元祖マッドマックスを観ておくべきだろうと、メル・ギブソン主演の第1作目を久しぶりに観ました。もう何回目だろうか?
この第1作目は1979年公開なので、もう36年前の作品です。びっくりですね。
メル・ギブソンがめちゃくちゃ若いです。
ところで、マッドマックスといえば「北斗の拳」の終末世界観に影響を与えた作品として有名なので、ものすごいヒャッハーだと思っているじゃないですか。
でもそれって大きな思い違いでした。
舞台は荒廃した近未来という設定だけど、街はちゃんと存在するし、警察機能も存在しています。
マックスの制服も小綺麗だし、ちゃんとした家も家族もいます。
登場する悪役はいわゆる暴走族ですが、まるっきりヒャッハー感はありません。
笑っちゃうくらい極々普通の暴走族。モヒカンとかマスクとかいませんから。
仲間を殺された暴走族が、警官のマックスと相棒のグースの命を狙うという設定なんですが、グースを焼き殺されてすっかり嫌気がさしたマックスが警察を辞めようとしたら上司に慰留されて、とりあえず休暇をとって家族旅行に出かけたら、例の暴走族と偶然出会って妻子を殺されるというちょっとダラけた展開です。
あれ?こんなだったかな?って自分の記憶を信じられなくなりました。
もっと荒廃した原野で、イカれたモヒカン野郎やマスクやチェーンやボウガンが出てきて、ヒャッハーしてる奴らをぶちのめす映画じゃなかったっけ?
そう、違うんですよ。第1作目はそういう作品ではないんです。
第2作目からが終末感丸出しのモヒカンたちがヒャッハーしている作品なんですよ。
完全に記憶が入れ替わって上書きされていました。
人間の記憶なんてホントいい加減なものです。あれ?僕だけですか?そうですか。
妻子を殺された(正確には奥さんは作品上で死んでないけどね)マックスの、暴走族に対する反撃はあまりにも力の差がありすぎてあっけないです。
もっと戦闘シーンが長かったような気がしていたけど、これも完全に記憶違い。
全部で約1時間半のうち、マックスによる暴走族への復讐劇はわずか15分程度。
ちょっとピンチ!って思ったシーンもあっさりと逆転して、もっと手ごわいかと思っていたババ(暴走族のリーダーであるトーカッターの腹心)もあっけないほど簡単に死亡。
こんな顔したトーカッターも追い詰められた末に自爆で昇天!ってあっけなさすぎるわ。
マッドマックスの第1作目は、記憶と違ってかなり地味で終末さに欠ける作品でした。
もうね、自分の記憶は信じられないですよ。完全にマッドマックス2とごっちゃになっていました。
2はいいですよ。完全にヒャッハーしているから。北斗の拳の世界ですからね。
あくまでも、北斗の拳がマッドマックス2を真似したんで、マッドマックスの方が元祖なんだけどさ。
それでもマッドマックスは、マッドマックス2に比べると地味な作品ですが、それだけに見えてくる掛け値なしの狂気ってのがあるんだなあ。
ヒャッハーだけがマッドマックスじゃないってことを知る上でも、再度原点に戻ってこの作品を観てみることをおすすめします。
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