[ま]ぷるんにー!(พรุ่งนี้)

ぷるんにー(พรุ่งนี้)とはタイ語で「明日」。好きなタイやタイ料理、本や映画、ラーメン・つけ麺、お菓子のレビュー、スターバックスやタリーズなどのカフェネタからモレスキンやほぼ日手帳、アプリ紹介など書いています。明日はきっといいことある。

[ま]横浜「THRASH ZONE(スラシュゾーン)」再び/ハードロックな世界でエクストリームなクラフトビールが飲みたくて @kun_maa

昨年いろいろと飲み歩いてわかったこと、それはハイアルコールなクラフトビールが好物だってこと。特にアメリカンタイプのIPAなんてたまらなく好きでございまする。

だから以前訪れた横浜の「THRASH ZONE(スラシュゾーン)」を再訪したくてずっとうずうずしていました。 

kun-maa.hateblo.jp

 

年が明けたら「THRASH ZONE」に行こう...そう思って幾年(大げさかっ!)

先日ようやく重い腰を上げて横浜へ行ってきました(´-`).。oO(だって遠いんだもん)

相変わらず素っ気ない入口。中は見えないし知らない人だとこの扉をスライドさせるのを躊躇すること間違いなし。

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手作りの看板はかっこいい。いかにもスラッシュな感じだ。そしてたぶん初めての人に威圧感を与える。僕は二度目だから全然大丈夫だけど。

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「営業中」の札が立てかけてあるところがまるで砂漠の中のオアシスのようだ。

エクストリームなビールが好きな人なら誰でも入っていいんだよっていう合図というかほとんど免罪符に見える。

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店内にはヘビメタがあまり大音量ではなく流れ、カウンターの上では静かに降り積もるように時が刻まれている。

今回もその界隈では有名な店長には会えなかったけど、寡黙でハードロックな店員さんが静かに迎えてくれた。

その態度は一見無愛想にも見えるが(実際無愛想なんだけど)、客と対等な立場での対峙、或いは店を任されている者としての責任と威厳を醸し出していて僕は好きだ。

お互い愛想笑いも必要ない。エクストリームなビールが好きなんだという気持ちさえあればそれだけで通じ合えるのさ。

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それでも僕は前回同様最低限の礼儀として店内での撮影許可を求め、それは曖昧な態度を瞬殺するかのように鋭い眼光で許可された。...ロックだ。

紙に書いたヤワなメニューなんてものは存在しない。

カウンター正面の黒板がオンタップのビールだ。それ以上でもそれ以下でもない。

品切れの銘柄は見え消しで横線が引かれている。

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残念なのはまたしても「HOP DEICIDE」が品切れだったことだ。期待していただけに若干キレ気味に「前回もなかったんだけどもう作ってないのか?」とたずねる僕に、ハードロッカーな店員は「年末は確かにあったんだぜ」と答える。

そう、単にお前の運がないだけさって感じで。

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ないものはない。それは仕方がないことだ。僕は「HOP SLAVE」をパイントで注文した。支払いはもちろんキャッシュオン。それでこそロックだ。

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力強く鮮烈なホップのフルーティなアロマと、ガツンと苦味が効いた南国フルーツ感や松ヤニ感があるどっしりとした味わい。これは美味い。いや、すごく美味い。

前回飲んだ時に感じたような変わった甘さは微塵も感じさせずパーフェクトなアメリカンIPAの風格さえ備わっている。

 

この空間には料理なんてヤワなものも存在しない。

ただフリースナックがあるだけだ。フリーと言っても本当にただ食いしたら人として恥ずかしい。

誰もが幾ばくかのコインをその都度投入する。ロックなライダーは歓迎されてもフリーライダーは軽蔑される。

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ジャイアントコーンとピーナッツだけのフリースナック。

この素っ気なさがいいじゃないか。

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お次は「SPEED KILLS」をパイントで。

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こちらも前回とはまったく違う印象。これだからクラフトビールはおもしろい。

ウエットなホップとモルトのアロマに軽く爽やかな苦味と軽い飲み口。そう感じたのは恐らく「HOP SLAVE」を飲んだ直後だから。飲む順番を完全に間違えた。

時間が経って「HOP SLAVE」の呪縛が解けてくると、やっぱりガツンと苦味を感じるしホップとモルトの香りも断然よくなってきた。

 

3杯目はスラッシュゾーンで初めて飲むスタウトだ。「WORLD DOWNFALL STOUT」をパイントで。

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ロースト感のあるモルトのアロマに苦味のしっかりとした硬派な味わい。最近多い気がするコーヒー感を前面に押し出した濃厚で甘めのスタウトではない。すっきりとしつつ苦味だけは意外と口の中に残る。個人的には濃厚でコーヒー感の強いスタウトが好きなのだがそんな僕にさえ、これは美味いぞって思わせるポテンシャルの高さが魅力的なスタウト。

 

このタップからエクストリームなビールの数々が注がれる。タップってずっと眺めていたくなる魅力に満ちている。なぜかは知らない。

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ここで客の一人がちょっとした問題行動を起こして店員に注意された。

その客の行動は他の店で行っても十分に失礼な態度なのだがいわゆるマナー違反の範疇に属するもの。店の考え方次第で見逃してもかまわない類いのものなので、たぶん店側が遠慮して注意しないことが多いんじゃないかと思う。

そこをビシッと本人に向かって注意した後、僕に「やれやれ...」って顔を向けてくる彼に漢を見た。

素直にかっこよかったと思う。その客は反論できずにスゴスゴと立ち去った。

 

その日に飲める THRASH ZONE のオリジナルビールをすでに一通り飲んでいた僕は、STONE の「DOUBLE BASTARD」をパイントで注文し、今目の前で起こった出来事に一人で乾杯をした。

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初めて飲んだのだが想像以上に美味かった。

パイナップルやシトラス、キャラメルの混ざり合ったような複雑なアロマとキャラメル、シトラス系にパイナップルやチョコレート、松ヤニ感まで揃って絶妙なバランスをとっているフレーバー。とても複雑な味わいにうっとりとしてしまう。

その味の濃さ、複雑さ、ボリューム感を考えると信じられないくらい飲みやすい。

しかしもちろん後からガツンとくる酩酊感。幸せじゃ。

 

今回も空きっ腹で行ってしまったのでフリースナックを2回食べ、酔いの中和に水をガブガブ飲んだ。

自分ではほろ酔いでいい気分にしか感じていなかったが、けっこう酔っていたようで写真を撮りながら歩いていたら、ほんの少しの段差で盛大にコケて両膝が血だらけになっってしまった。まだ痛い。

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これだから飲み過ぎるとロクなことがないんだ。

でも転んだおかげでジーンズの両膝にユーズドチックな穴が開いて、僕のスラッシュメタル度が高まったのは言うまでもない。

こうなったら HOP DEICIDE を飲むまでまだまだ行くぞ!もし飲めたとしても行くんだけどさ。

「THRASH ZONE(スラシュゾーン)」は、慣れるまではちょっと怖いが、一度慣れれてしまえば気を使わずにのんびりと美味しいエクストリームなクラフトビールを楽しめるいい店なのだ。  

別冊Discover Japan (ディスカバージャパン) 美味しいクラフトビールの本 (エイムック 3424)

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