[ま]映画「ザ・ウォーク」/キ◯タマスースーの高所恐怖症ぶっ飛ばし作品で「狂った世界を楽しめ」 @kun_maa
ロバート・ゼメキス監督、ジョセフ・ゴードン=レヴィット主演の映画「ザ・ウォーク」を観てきた。
実在の人物で、パリのノートルダム寺院やシドニーのハーバーブリッジの綱渡りにも成功しているフランス人大道芸人フィリップ・プティ(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)が、ニューヨークのワールドトレードセンタービルのツインタワー間にワイヤーロープを渡し、命綱なしで綱渡りに挑む姿を描いた映画である。
ジョゼフ・ゴードン=レヴィットといえば真っ先に思い出すのは「(500)日のサマー」。これは大好きな作品。
それほど有名な作品ではないけれどもメタルヘッドでのイカれた感じも好きだった。
そして、今回の「ザ・ウォーク」でもかなりイカれた役を見事に演じきっていた。
イカれたと言っても悪い意味ではない。
ツインタワーの間を綱渡りするという途方もない夢にとり憑かれた男が、それを実現するために夢中で突き進む姿が「イカれた」と表現するにふさわしく、そしてかっこいい。
自分の情熱で周りの人間を巻き込みそして夢を叶えていく。
その夢は他人から見たら命がけでやる価値があることなのかどうかわからないようなものだ。
ただ自分がその夢に限りない美しさをを見つけ、それに憧れ、それしか見えなくなるほど夢中になっていく姿は感動を生むものなのだとあらためて感じた。
他人がどう思うかではなく自分がやりたいからやる。それだけで十分じゃないか。
ワールドトレードセンターにワイヤーロープを通して綱渡りをすることは犯罪行為だ。それをわかった上でフィリップの夢に協力する友人や恋人たち。いずれも彼の夢を追う姿に惹かれている。
綱渡りを始める前に、ビルに忍び込む算段をつけるための準備段階でのドキドキするようなシーンの連続、そしてビルの屋上から眺めるキ◯タマがスースーするような高所の快感映像。
今、キ◯タマがスースーすると書いたのだけど、こういうとき女性はどんな感じがするのだろうか?
よかったら今度誰か僕にこっそりと教えて欲しい。
実話に基づいているので、フィリップが綱渡りに成功することは映画を観る前から分かっていたことだ。
それでも、ビルに忍び込むシーンはもちろん綱渡りのシーンでもものすごい緊張感を持って画面に食らいついてしまうのはなぜなんだろう。
失敗しないとわかっているのに、失敗するかもしれないと思わせる演出の巧さなのだろうか。
それともジョセフ・ゴードン=レヴィットをはじめとする出演者の熱演のせいか。
いずれにしても、思わず体に力が入り、緊張したまま画面に見入ってしまうことは間違いない。観終わった後の首肩周りの疲労感と清々しさといったらもう。
恋人のアニーとの出会いや二人の親密なシーンもとてもいい雰囲気で胸が切なくなる。
やはりジョセフ・ゴードン=レヴィットはいい役者だな。
全体的におしゃれなヨーロッパ映画調な感じのする軽快な音楽と、深刻なシーンをも軽やかに感じさせる演出には好感が持てた。
それなのに手に汗握らせるなんてやっぱりすごい作品だと思う。
高所恐怖症の人は暗い映画館で震えることになるかもしれないので要注意。
だけどみんなにも地上411メートルの空中に張られたワイヤーロープの上で演じられるこの「狂った世界」を楽しんで欲しい。
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