[ま]ぷるんにー!(พรุ่งนี้)

ぷるんにー(พรุ่งนี้)とはタイ語で「明日」。好きなタイやタイ料理、本や映画、ラーメン・つけ麺、お菓子のレビュー、スターバックスやタリーズなどのカフェネタからモレスキンやほぼ日手帳、アプリ紹介など書いています。明日はきっといいことある。

[ま]たとえ本当の恋じゃなくても/そして泣いたのは僕だった @kun_maa

Taa、君は僕が日本に帰ったら君のことをすぐに忘れてしまうでしょってすねていたね。

僕はあいまいに笑ってごまかしたけど、日本に戻り仕事に埋もれながら、日がたつほどに君の声が、君の笑顔が、浮気をしたらぶん殴ると言われた言葉が、髪の匂いが、一緒に踊った姿が頭から離れなくなっているんだよ。

君が言ったようにすぐに忘れられればどんなに楽だろうと思う。

まるで心を半分バンコクに忘れてきたように苦しい。

 

あの日、夜中に小腹のすいた僕が、ファランポーンの路上に並ぶ店の中から君のソムタムを注文したのは本当に偶然でした。

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つまみは、ソムタムにヤム・ムーヨー、ピーナッツに青いマンゴー。

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酒は安いウイスキーの空き瓶につめた謎の赤酒ヤードーン。

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KooとEtも加わって、4人でバカみたいに飲んだね。

君は日本語はもちろん簡単な英語もわからず、僕はイサーンの言葉がわからないから、共通語はタイ語

それでも、なんであんなに打ち解けて、意気投合できたのか今思うと不思議でしかたありません。

いつか君の生まれ故郷のローイエットに一緒に行こうって約束したね。

毎日、朝まで赤酒飲んだり、イサーンの人たちのディスコで遊んだり・・・僕にとってはジェットコースターに乗っているような3日間だった。

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2日目に初めて君が僕を愛していると言ったとき、僕は心の中で「僕の財布を愛しているんだろ?」って思っていました。

Taaは恋人もいない、子供もいない。maaが日本に帰っても、絶対に浮気はしないし、客に言い寄られても日本人の恋人がいるって言う。maaだけを愛していると、君が酔っぱらって何回も僕に言うたびに、僕は素直にその言葉を受け取ることはできなかった。

Taaの欲しいのは、僕のお金でしょ?って。

それなのに、なんであんなに君のためにお金を使うことが惜しくなかったのか、あのときは自分でもよくわからなかったんだよ。

何度も愛しているっていう君に、酔った勢いで「僕も愛しているよ」って言ったけど。

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2人きりになることは一度もなかったね。いつも君には姉さんが付きっきりだったから。

昼間、手をつなぎながらマーブンクローンで買い物をしたのは楽しかったな。

君には見栄を張って、バンバンお金を使ったけど、財布が空になるたびに僕は激しく自己嫌悪になって、もう君と会うのはやめようと思っていたんだ。

それでもなぜかやめられなかった。まさかタイで女の子にスマートフォンを買ってあげることになるとは思ってもいなかったけど。

 

3日目に君が「明日はヤワラーの金行に行って、2人でお揃いのハートの金のネックレスと指輪を買おう。そしてワット・ファランポーンに行って2人が離れても心が繋がっていられるようにお寺にタムブンしよう」と言い出したとき、僕は「本当に?!」って笑ってたけど、心の中で赤信号が点滅しながらもう無理!って思っちゃったんだ。

 

その日も朝まで踊って、ホテルの前で君と別れたとき、僕には君との約束を守るつもりはまったくなかった。

だから、約束をすっぽかして僕は逃げたんだよ。情けないよね。

君は僕が買ってあげた洋服を着て、きれいに化粧してくるって、すごく楽しみにしているみたいだったから、本当に悪いと思ったんだけど、もう金を買うほどのお金は僕には残っていなかったんだ。君には言えなかったけど。

 

あの日、約束の時間から夜にかけて全部で25回、僕のiPhoneに君からの着信があったけど、僕は恐くて出ることができなかった。

きっと怒っているんだろうなと思っていたし、電話に出たところでなにを話せばいいのかわからなかったから。

だから、あきらめて26回目の電話に出たとき、僕は罵倒されるのを覚悟して出たんだ。

 

僕が「今日は行けなくてゴメン・・」って言った時に「そんなこと気にしないで。何かあったの?大丈夫なの?」って君が言うのを聞いて、なぜかふいに涙が出てきた。

僕は、大バカだったんだな。

そのときになって、僕は君の笑顔が大好きで、君が喜ぶ顔が見たかっただけだったんだってわかったんだ。

Taaの本心がどうとか、お金がどうとかそんなことはどうでもよかったんだ。

 

「いまどこにいるの?もう空港なの?何時の飛行機?もう会えないの?今度はいつタイにくるの?」立て続けに聞いてくる君に答えながら、時々つまって黙り込む僕に「どうしたの?」って君は聞いたよね。

君の声を聞きながら涙をこらえていたんだよ。

「maaが恋しい。待っているから。毎日仕事して、浮気もしないから・・」

彼女の言葉に、また涙がこぼれた。

僕は、Taaのことが大好きだったんだ。たぶん最初から。

たとえそれが本当の恋じゃなくても、Taaの笑顔をずっと見ていたかったんだ。

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Taa、君は今日もファランポーンの路上で、ござを敷いてソムタムを売っているのかな。

ローイエットに一緒に行くって約束をいつか守れるときはくるのかな。

それとも、君のことを忘れてしまう日がくるんだろうか。

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