こんにちは!テレビも新聞も最近はすっかり見なくなってしまった @kun_maa です。
<ストーリー>
大手ネットワークUBSの報道番組で長年ニュースキャスターを務めてきたハワード・ビール。視聴率低下によって二週間後の解任が決定し欝状態に陥ったビールは、その夜の生放送で翌週の公開自殺を予告する。放送後テレビ局に大量の苦情が届き、ビールは即座に解雇を宣告される。しかし彼の長年の友人であるニュース部門の責任者マックス・シューマッカーは、解雇の前にもう一日だけビールに番組を任せてみることにする。
ビールはその放送でテレビ業界の欺瞞を告発、著名なニュースキャスターの連日の狂態は世間に一大センセーションを巻き起こす。それを見たエンターテイメント部門の新鋭プロデューサーであるダイアナ・クリステンセンは、ビールを中心に据えた新番組の制作を画策する。クリステンセンは彼女の上司フランク・ハケットを説得、硬派な報道番組の制作に固執するシューマッカーを更迭しニュース部門の主導権を握る。
クリステンセンが新たに制作した番組は、預言者となったビールが世間に対して怒りをぶちまけるというエンターテイメント番組だった。神から啓示を受けたという妄想に取り憑かれ、完全に発狂したビールの義憤は大衆の共感を呼び、番組は驚異的な視聴率を記録する。一方、クリステンセンと彼女によって失職したシューマッカーは何時しか互いに惹かれあう。既婚者であり成人した子供も居るシューマッカーだったが、クリステンセンと不倫関係になってしまう。
ビールの番組で実力を認められたクリステンセンは、新たに過激派の武装テロリストの犯行ビデオを材料に新番組の制作を開始する。その番組も好評を博し、メディアの寵児として脚光を浴びるクリステンセン。しかし彼女の栄光は長くは続かなかった。ビールが番組中でアラブ諸国によるアメリカ企業の買収を批判したことがスポンサーの逆鱗に触れ、彼と番組の責任者であるハケットは大株主の資本家に呼び出しを食らってしまう。
資本家はビールに、現実の世界を動かしているのは主義や思想ではなく金であるという彼独自の世界観を述べる。それに説伏されたビールは現代社会における人間性の喪失について番組で語るが、彼の新たな思想はあまりに憂鬱すぎると視聴者に敬遠され、次第に番組の人気も落ちていく。視聴率の低下に頭を悩まし、番組の人気回復に試行錯誤するクリステンセン。報道倫理を完全に喪失し、ただ視聴率のみを追い求める彼女を理解できないシューマッカーは、クリステンセンとの関係を終わらせ家族の下に帰ることを決意する。