こんにちは! タイ人のメンタリティが大好き @kun_maa です。
タイで世話になっている友人の家の近所は野良犬だらけです。
野良犬だらけなんで、犬の糞も至るところにあって、注意して歩かないと踏んでしまいそうです。
友人は冗談で「ソイ・キー・マー」(犬の糞通り)と呼んでいます。
なんで、そんなに多くの野良犬がいるのかというと、餌をあげる人がいるからです。
その人が何を隠そう僕の友人です。
日本でも、野良猫やカラスに餌をやり、数が増えてしまったせいで近所問題になったおじさん・おばさんが一時期話題になったりしましたね。
友人は毎日、野良犬たちのために、でっかい鍋いっぱいの餌を作ってあげています(残飯や屑米だけど・・)。
毎日夜になるとあげているので、時間になると野良犬たちが家の前に集まってきて待っているほどです。
でも、不思議なことに全く近所で問題視されていません。
餌をあげることに文句を言う人もいないし、子犬が生まれれば、みんなで世話を焼いたり、貰い手を探したりしています(僕も1匹日本に持って帰らないかと、向かいの家のおじさんに真顔で言われました)。
自分の家の前の植え込みを、野良犬の子犬たちの家にされちゃっても追い出したりしません。
友人が言うには、これはタムブン(徳を積む行為)なんだと・・困っている野良犬たちに餌をやることは、自分の徳を積むことになるのだそうで、きっと近所の人たちも同じような気持ちで野良犬たちを邪険にしないのでしょう。
観察していると、近所のおばさんが「まったくしょうがないわね」などと文句を言いつつも糞を片付けたり、お店の人が犬に商売の邪魔をされても苦笑いで相手をしたりしています。
ギスギスした日本では考えられない光景です。
日本で同じことをしたら、おそらく友人は市役所に通報されたり、近所の人から文句を言われたり、白い目で見られることでしょう。
タイ国内には、猿と共存する町もあります。
その町では、人々は少し迷惑そうにしながらも、ふつうに猿が町中をうろつき回る光景が目につきました。お寺に住み着き、お供え物を食べている猿もいました。
それでも、タイ人は猿を駆除することなど考えてもいないようでした。
こんなところにも、タイ人の懐の深さを感じるとともに、徳を積むという極めて個人的な理由で様々なことが許されてしまう(許さざるを得ない)、ある意味理不尽なタイについても考えされます。
普通の人たちを観察していると、あんなにも優しくて、寛容な人々に見えるのに殺人などの凶悪犯罪が絶えないのが不思議でしょうがありません。