[ま]DevilCraft 6th Anniversary Event(デビルクラフト神田店6周年祭り)に行ってきたよ @kun_maa
僕の大好きなデビルクラフト神田店が6周年記念イベントをやるってんだから行かないわけにはいかんでしょう。特に呼ばれたわけではないけどさ。
イベント初日の2017年7月9日は13時オペン。
きっと混むに違いないと思ったので早く行ったらオープン前に着いちゃった。どんだけ楽しみにしてんだよって話ですわ。
オープンまでしばし外で日陰を探して待ちますた。
オープン前に現れたのは僕を入れて3人だったからちょっと拍子抜けしたんだけどさ。開店したらあっという間に1階は満席じゃねーか。やっぱりすごいなデビルクラフト。
周年記念Tシャツとか売ってて完全に僕ホイホイ。忘れないうちに〜♪とか嬉々として赤のXXLを購入してすぐに着替えましたとさ。ちなみに1枚2,500円。悪魔の思う壺。
15時まではフード無しのドリンクのみ。あー朝飯も昼飯も食ってないじゃん。
よし!美味しいビールに溺れよう。
まず最初の1杯は「Juicy IPA」(DevilCraft)から。
あれ?飲みかけじゃねーかって思ったでしょ。
なんとなく周年の雰囲気に呑まれて珍しく写真を撮り忘れて飲んじゃったんだよね。しかもかなり飲んでから気づくというね。何やってんだか。アガリ症かよって思った。
柑橘系のアロマとフレーバーがまろやかに美味しいIPAです。これアルコール度数が7%あるんだけどアルコール感を感じさせない飲みやすさ。
このペタペタと大量に貼られたステッカーがかっこいいよね。この感じ好きなんだよなあ。写真ブレてるけど。
2杯目はせっかくなんで周年記念ビールを。
「666 FGGF IPA」(DevilCraft)を飲みましたん。今度は写真を忘れなかったんだぜ。
グレープフルーツIPAってやつですな。柑橘系の香りのホップに加えて搾りたてのルビーレッドグレープフルーツジュースを投入しているそうです。
飲んでる時はそんなでもないかなーなんて思ったらゲップがグレープフルーツだった。とてもジューシーな軽さで飲みやすいIPAだね。
そして早くも3パイント目。でも周年イベント中は終日ハッピーアワーでパイント100円引きだから気持ち安心。まあいつも関係なくバカ飲みしてんだけどさ。
3杯目はこれまた大好きなブルワリー Georgetown Brewing の「Interplanet Janet IPA」です。周年行事用に入れてもらったちょっと特別なやつ。
このヘイジーな感じがたまらん。
そして Georgetown らしいとてもトロピカルでフルーティーな香りとジューシーさ。
Georgetown のビールにハズレなし。最高かよ!って感じで気分も上がる上がる。
お客さんが店内に溢れてきたので入口を全開にして開放感あふれる周年祭り感満載。
なんかワイワイしていて楽しい雰囲気。
こういう場所って知らん人とも普通に話せるから楽しいよね。人見知りの僕でも美味しいビールを飲みながらビール好きな人たちに囲まれていれば大丈夫。
そして4杯目は「Red Revenge」(DevilCraft)へ。
モルト感のあるボディに柑橘系の香りも楽しめるレッドIPAで美味しいんだけど「Interplanet Janet IPA」の後だと味わいが霞んでしまうのは否めない。
これは完全に飲む順番の問題。ごめんデビル。
常連さんが差し入れたお花が飾られたりして周年イベント感がマシマシなのさ。
5杯目には再度「666 FGGF IPA」(DevilCraft)を飲んだんだけどさ、最初に飲んだ時よりも色合いはいいのにやはり風味が弱く感じてしまった。
恐るべし「Interplanet Janet IPA」って感じ。ごめんデビル...again。
ここでようやくフード解禁となったので周年イベント特別メニューから「Furikake〜Ahi Poke」を注文!
ハワイ語で「アヒ」はまぐろ、「ポケ」は魚を小さく切るって意味なんだってメニューに書いてあった。
ゴマの風味がすっごくよくて美味しいまぐろー!ビールにものすごくよく合う。
隣にいた外人さんもこれ美味い!って言ってた。
そして立て続けに「HIBIKI'S SPECIAL ローストビーフ」も。どんだけ腹減ってんだよって思ったけど実際朝からビールしか飲んでないんで普通に空腹。
とても柔らかくて美味しいローストビーフに大満足でビールが進む進む。悪魔の思う壺。肉の柔らかさに加えてこのソースが美味しかったんだなあ。
そして6パイント目は「Double Devil IPA」(DevilCraft)へ。
とてもモルティでガツンとくるインペリアルIPAアルコール度数7.7%は飲みすぎ注意。明らかにもう飲み過ぎですが...
こうなったらもう今日一番美味しいと思ったビールだけを飲もうと決めた日曜日の夕方。まだ外は明るいのにかな〜りいい感じに出来上がってた。
7パイント目はもちろん「Interplanet Janet IPA」(Georgetown Brewing)でしょ。
ミックスナッツなんて追加しちゃってさ。もう美味しくて楽しくてしょーがない。
幸せか!幸せだ!
8パイント目だって「Interplanet Janet IPA」(Georgetown Brewing)なんだぜ。
さり気なく写り込んでる指は店ちょーのあやさん。デビルのこと全然ブログに書かないじゃんって叱られたww ちゃんと書いたよー。
周年用特別ピザはいつものデビルのピザとは違って薄い生地。
しかもかな〜りでかくてひとりじゃとても食いきれない。
なので焼き上がり前に「俺食べた〜い!」ってエントリしといて焼きあがったタイミングで一切れ販売。
一切れでもけっこうでかいんだよ。ゴードチーズとパイナップルだったかな。甘辛い感じですっげー美味しかった。
ついに9パイント目。ほぼほぼ酔っ払い。記憶は飛んでないけどフラフラしてる。
もちろん飲んだのは「Interplanet Janet IPA」(Georgetown Brewing)に決まってる。そして写真に写りこむのは店ちょーあやさん。ビールにピントを合わせたから顔切れちゃってるしボケちゃってごめん。
とりあえずいい感じに酔ったしすっげー楽しかったしお店もさらに混んできたのでお会計。外に出たらまだ明るくて路上ではワイワイとみんなが盛り上がってた。
いい周年イベントでした。おめでとうデビルクラフト神田店!
ちなみにこの周年イベントは本日(2017年7月11日)まで。
周年イベント特別メニューは昨日で終わりなので今日の食事はスライスピザのみ。
最終日の今日は以前のスタッフやオーナー3人もお店に来るそうなので興味のある方は是非!きっと楽しーよー♪
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[ま]川越の豚骨ラーメン店「一指禅」のチャーシュー麺を喰らう @kun_maa
一指禅(いっしぜん)といえば川越ではそこそこ知られた豚骨ラーメン店。
街中の西武新宿線本川越駅近くにもお店があるんだけどそこは昼営業なしなので夜しか食べられないんだよね。
昼に一指禅のラーメンが食べたければ少し郊外に出なければならないところがめんどくさい。たまたまそっちの方に仕事で出かけたので立ち寄ってみたのが一指禅 新宿店。
新宿店なんて書くと東京の新宿と間違われるんだけど、新宿と書いて読み方は「あらじゅく」だからね。川越のちょっと郊外。
駅から徒歩はきつい。特にこの時期は暑くて無理。
車かバスか自転車で行くしかないんだよなあ。
3年ほど前に本川越店に行ったことがあるんだけどその頃から20~30円値上がりしてた。まあこのご時世だから仕方ないか。
メニューは値上がりしていたけどこちらの店はランチタイムがあってサービスでこの中から2品選べるんだよね。その分ちょっとお得感。
僕は一応ゆるく糖質制限中だから半ライスにしたいところをぐっとこらえてゆで卵とバターを選択。頑張ったね自分。
糖質制限にはタンパク質が大事だからなってことでチャーシュー麺を注文して待つこと数分。
やってきました豚骨スープのチャーシュー麺。バター、ゆで卵サービス。
ここの豚骨スープは独特の獣臭がほとんどしないとてもマイルドなスープなので、あの香りがしないと豚骨ラーメンを食べた気がしないという人には物足りないかもしれない。
僕は逆にあの香りがちょっと苦手なのでこのくらいの方が好み。
高菜とネギは入れ放題なんでちょこっと入れて味を整えるー。
チャーシューは一般的な感じのバラチャーシューが5枚。柔らかくて美味しいです。
特別うめー!ってほどではないけど平均点。
メンマはちょいと濃いめの色だけどマイルドな豚骨スープにはちょうどいい感じ。
この店の麺は博多風の細麺じゃなくて中華麺。でも硬さは選べるから硬めにするのが美味しいしおすすめ。
マイルドな豚骨スープが硬めの中華麺によく絡みついて美味しい。豚骨には細麺だろって人にはおすすめできないけど一度は試してみてもいいと思うよ。
バターが入るとさらに美味しい。
ゆるいとはいえ糖質制限中なんで替え玉は止めようと思ったんだけど…意志の弱さには定評があるので気がつくと手を挙げて「替え玉お願いしまーす!」って言ってた。
海苔とともにどんぶりに放り込まれる替え玉。もちろん硬め。
高菜と豆板醤を追加してよく混ぜ混ぜしてズズーっとね。炭水化物の愉悦。
ラーメンってさ人を幸せな気持ちにさせる食べ物だよね。美味しいラーメンと美味しいビールがあればもうなにもいらない的な。ほんとはいろいろほしいけどもね。
スープもズズーっとね。
やっぱり完食。ダイエットってなんだっけ。
マイルドな豚骨スープで中華麺をいただく一指禅のラーメン!ごちそうさまでした。また行きます。
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[ま]浦和のCRAFT BEER BABY!(クラフトビアベイビー)でのっつどIPAを味わう @kun_maa
僕にとってクラフトビールのベースキャンプというか心が弱っている時の逃げ場所というか秘密基地的な存在なのが CRAFT BEER BABY!(クラフトビアベイビー)。
別に存在を秘密にはしていないから秘密基地ではなかったね。
Instagramに写真をバンバン上げてるから知り合いには居場所バレてるし。
とりあえず居心地のいい店なんです。
最近はビールのラインナップ的にはいい感じでブルワリーや種類がバラけていろんな人が楽しめるんじゃないかなって思いますし料理も美味しいです。
アメリカのビールが常に1タップ繋がっているってのも個人的にはとっても好きです。
今回は青森県のブルワリーである Be Easy Brewing の「のっつどIPA」がたまたまあるってんで行ってきました。1晩で撃ち抜かれてましたけど。ニューイングランドスタイルIPA の人気と Be Easy Brewing の評判の良さなんでしょうね。
のっつどIPA は先日のミンピマニスで飲んで美味しいのは知っています。
いきなり「のっつどIPA」から飲んでもよかったのですが、まずはこれも僕の好きなブルワリーである伊勢角屋麦酒から限定の「鬼の居ぬ間に一寸法師IPA」を。
すっきりトロピカルで柑橘系の香りもあるフルーティーさと甘やかな感じに適度な苦味が効いている美味しいIPAです。苦味よりは香りを楽しむ感じかな。少し温度が上がったほうがより楽しめます。
つまみの一発目はみんな大好き「ラムつくね」。何回食べても甘辛いつくねのタレとラムの風味がたまらん美味しい一品です。
そしていよいよ「のっつどIPA」の1杯目。この日のっつどだけはキャッシュオンでした。仕入れの関係らしいです。
最初の一口目は「あれ?」と思いました。ミンピマニスで飲んだ時よりも香りとジューシーさが足りないような気がしたからです。気分的にかなり落ちていた日でもあったのでその関係かなって思ったのですが、飲んでいるうちに華やかな香りとジューシーさが表れてきたのでもしかしたら温度の差かもしれません。
少し温まってきたほうがより美味しいビールです。
この日はカウンターが満席でテーブル席だったのでひとりポツンと飲んでいたのですが、忙しい合間を縫って時々話しかけてくれるお店の二人の優しさが身にしみます。
だからこの店好きなんだよな。
ってことで「のっつどIPA」2杯目です。
ゆっくりと飲めば飲むほど美味しさが引き立つ感じ。話題性もあるしこれだけ美味しかったらみんな飲みたいわな。
ビールを飲むと食欲が出てくるのが最近の僕の危ない傾向。すでに一次会的な感じである程度満腹感はあったのですが何故か無性にピザが食べたくなって注文。
ここのピザは生地がパリパリでとてもビールに合う味わいなのです。
焦がし玉ねぎと黒オリーブのピザに幸せしか感じない。
そして続くよ「のっつどIPA」3杯目。
これがある限り飲み続けたい気分。
ジューシーで美味しい。香りもたまらんのです。って同じことばかり書いてる。
これまた大好物の「牛肉とゴボウの春巻き」を追加してつまみは万全にした上で食事のラストオーダー。ファイナルアンサー。
お世辞抜きでこんなにIPAに合う春巻きを僕は知らない。美味しすぎる。
そして飲み物もラストオーダーの時間です。
もちろん「のっつどIPA」4杯目。
ああもっと時間があればあと2杯くらい飲みたかった。
どうも僕は御多分に洩れずこのニューイングランドスタイルのIPAが好物らしい。
志賀高原ビールの「NEW ENGI-LAND IPA」の2バッチ目も好きだったしさ。
そしてやっぱり僕はCRAFT BEER BABY!(クラフトビアベイビー)というお店が好きなのです。
それではいつか CRAFT BEER BABY!(クラフトビアベイビー)でお会いしましょう。
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[ま]メガガンジャの夏季限定「メガ冷やし中華」リターンズ @kun_maa
毎日暑くてたまりませんね。蒸し蒸しと酷く暑くて外出するとクラクラします。
ああ、そういえばクラクラするのは朝から何も食べていなかったからだと気がつく午後5時30分。メガガンジャ夜の部の開店時間です。
メガガンジャに向かう道の入口にはこんな看板も出てますし。こうなると1年ぶりのメガ冷やしでしょやっぱ。
だってメガ冷やし中華はじめました!だからね。
開店直後だし平日だしもちろん行列なんて出来てません。
夕方になっても暑いというのにとても並ぶ気にはならないんでちょうどいい。
券売機で「メガ冷やし中華」とアブリ(炙りチャーシュー)のシングル(2枚)を買ってちょうど990円。メガガンジャのアブリファンなので追加注文は欠かせません。
席について食券を渡す時に無料トッピングを聞かれます。心の準備をしておきましょう。僕はもちろん全マシで。
メガ冷やし中華の無料トッピングはヤサイ、ニンニク、アブラ、魚粉、粉チーズ、マヨネーズです。
注文して待つこと10分ちょっと。メガ冷やし中華 全マシ アブリ追加 プチトマト抜きがキタ━(゚∀゚)━!!!!!!!
ほぼ1年ぶりのご対面。やあやあお元気そうでなによりです。
千切り大根メインのヤサイ山に特製ドレッシングとマヨネーズ、アブラと魚粉に揚げた何かがまんべんなく降り積もっているこの姿がたまらない。
まるでエベレストの南西壁のようにそびえ立つアブリの岩壁。美しい......
裏から見てもそびえ立つヤサイ山の神々しさにブレはなし。
麓に待機している刻み生姜とニンニクが憎々しいほど愛おしいってどっちだよ。
ついでに真上からの眺望です。なんたって久しぶりの対面なんで興奮してます。
見てくださいこのふてぶてしいほどのアブラと魚粉と揚げたチップを。
え?もういいって?そーですかそーですね。
とりあえずがっちりと固められたヤサイ山をワシワシと食い進んでいきます。
食っても食ってもヤサイしか出てこないんだけど特製ドレッシングとマヨネーズのコンビネーションが素晴らしくていくらでも食べられます。ヘルシー。
本当にヤサイだらけでこりゃ1日に必要な量が賄えるんじゃないだろうか。
大げさかっ!あながち大げさとも言えない。
このアブリが香ばしくてトロトロに柔らかくて最高なんですわ。
ヤサイと肉のバランスもいいよね。
アブリを追加しなくても豚肉の冷しゃぶ風の肉はデフォでついてくるので安心してください。そんなに量はないけどね。
やっぱりバランス的にはアブリを追加したいところだね!頭おかしい。
ヤサイをかなり食べ進めてヤサイ山がほぼヤサイ丘くらいになったところで下に潜んでいる麺を引きずり出してお天道様の前に晒します。
混ぜるというよりひっくり返す。いわゆる天地返しですな。
おりゃ!オラオラ!
うぉおおおおおおおおおおおおおおお!
ちょっと整地する感じで整えてと。
ほい!できあがりー!どうですこの艶やかな姿は。そそられますねー。
ヤサイ山をほぼほぼ食い尽くした後なのにまだ普通のラーメンのお大盛り以上ありますね。お得ですねー。体大丈夫か...
冷水で締めたメガガンジャ特製のムチゴワ太麺にタレとドレッシングとニンニクとマヨネーズとなんかもういろんなものが絡みついて最高です。
メガガンジャ味一色になりきらないさっぱりさも魅力的。
麺が登場すると俄然食欲が増進します。炭水化物万歳!やっぱ美味いね。
炭水化物最高かよって思います。
もちろん最後に残ったマヨネーズ色のタレも飲みきって完食です。
タレは見た目がアレなんで写真は自粛しました。
もう満腹感で死にそうなくらい。
1年ぶりのメガ冷やし中華に大満足です。ごちそうさまでした!まだ夏前だからまたこいつを食いに行きます。
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[ま]ぼくのゾンビ・ライフ/ゾンビにも公民権を!すばらしく魅力的な作品 @kun_maa
この物語に登場するゾンビはジョージ・A・ロメロを代表とする「ゾンビ映画」で描かれているゾンビとは大きく異なります。
彼らには生前の記憶もあるし、物事を考える能力もあるし(なんと脳みそが腐敗して溶けていても!)、もちろん感情だってあって恋もするんです。
普通の料理を食べ、ワインやビールも飲み、人間と見れば無差別に襲って食い散らかすわけでもありません。
そう彼らゾンビは見た目の醜悪さとひどい匂い以外には生きているときとほぼ同じなんです。
これは交通事故で突然そんなゾンビのひとりになってしまったアンディとその仲間たちのゾンビの物語です。
ゾンビが主人公の物語なんてコメディかゲテモノ小説だと思うでしょ。ところがそれは大間違い。
たまたま蘇生してしまったゾンビというマイノリティな存在に対する人間による様々な差別という形を借りて、現存する社会のマイノリティに対する差別や、それと戦うことの厳しさを浮き彫りにしているとても重たいテーマを取り扱った作品なんです。
アンディはゾンビになってしまったせいで両親からは疎まれ、友人は去り、社会保障番号は剥奪され、それまでの人生のすべてを失います。
もちろん働くことはできないし散歩をしていれば多くの人々から恐れられ侮辱されモノを投げつけられます。
ほかのゾンビたちも同じ境遇です。
ただ街にいるという理由だけで、野良犬や野良猫のように動物管理局に通報されて牢にぶち込まれます。ゾンビに人権なんてないのです。
捕まったゾンビは1週間以内に引き取り手が現れないと実験施設に送られて非人道的な実験材料とされたり、ゾンビ動物園で体が朽ち果てるまで見せ物にされます。
また夜に外出することはゾンビ差別主義者たちからの理由のないリンチ、体をバラバラに破壊されるという危険を伴います。そしてそのような野蛮な行為はなんの罪にも問われないのです。
ほとんどのレッドネック(貧乏白人)は叫んだり罵ったり、ゾンビの頭で瓶を割ったり、飽きるまでゾンビを脅かしたりする。ティーンエイジャーは彼ら以上に危険だ。イマジネーションが欠如していて、ホルモンが荒れ狂っているからだ。ボウリング・リーグと呼ばれる人間たちの目的は基本的に1つしかない。一晩酒を飲んだ後、自分の商売道具を使ってゾンビにダメージを与えるのだ。だが、フラタニティの連中は、体をバラバラにし、殴打し、手足を切断し、拷問し、切り刻み、火を点ける。(P.39)
こんなことが許される社会に価値があるのかと、疑問に思わないわけにはいかなかった。この社会は、かつて生きて呼吸をしていた人間を、結果を考えずにランダムに損傷し切断することを認めているのだ。(P.46)
失われた自分の人生と存在意義に迷い悩むアンディたちはついに自らの権利をかけて立ち上がります。
そしてそれをマスコミが取り上げたことで大きく事態は変わっていきます。
それでもゾンビに公民権を与える社会になるには大きすぎる人間たちの偏見と恐怖心。
またアンディたちは人間に言えない秘密を抱えることになります。
最後までわかり合えない人間とゾンビ。
それでも多くの制限の中で一筋の幸せが目の前に見えたかのような瞬間を経て、事態は悲劇へと転がり落ちていきます。
憎悪の報讐と自由を求める戦い。あまりにも切ないラストシーン。
冒頭で僕はこの物語に登場するゾンビたちはジョージ・A・ロメロの作品のゾンビとは違うと書きました。
確かに登場するゾンビは今までのゾンビの常識を覆すような設定です。
でもロメロのゾンビ映画がゾンビと人間の姿を通して社会批判、人間批判を描いたことを考えると、手法は全く違うもののこの物語にはロメロのゾンビ映画にある種通じるものを感じます。
とても重いテーマを扱っているにもかかわらず作品自体はユーモアのセンスにあふれ、とても読みやすく読んでいて楽しい作品でした。
エンターテイメント性を十分持ち、最後まで退屈することなくグイグイと作品世界に引きずり込んでいくとても優れた作品。
ゾンビというと抵抗がある人が多いと思いますが、これはそんな人にも読んでもらいたいなって思わせるくらいおもしろくて考えさせられる魅力あふれる作品です。
そういえばかなり前に20世紀FOX製作、ディアブロ・コーディ(『JUNO/ジュノ』脚本家)プロデュースでの映画化が決定したという噂を聞いたんだけどその後何の情報もないところをみるとあれはガセネタだったのかな。
もしこれから映画化されるなら原作のこの雰囲気は壊さないで欲しいなあとは思います。
これはすばらしく魅力的な作品。多くの人におすすめしたい。
- 作者: S・G・ブラウン,小林真里
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[ま]四川担担麺 阿吽(あうん)で「黒胡麻つゆ無し担担麺」を喰らう @kun_maa
心が荒んでいると辛いものが無性に食いたくなる。ついでにビリビリと口が痺れたら言うことなし。なんだろ?自分を苦しめたいのかな。
そんなわけで久しぶりに「阿吽(あうん)」を訪れた。
目的は新メニューで痛いくらいの辛さと「あうあうあああ...」ってなるような痺れを自分に喰らわせたいから。
新メニューは2017年6月1日〜の「黒胡麻つゆ無し担担麺」と6月20日〜の期間限定「冷やし担担麺」があったのだが、冷やしの方には大嫌いなトマトの影が見え隠れしていたので自分を痛めつけたいとか言いながらコソコソとトマトを避けるところが根性無し。
券売機で食券を買って店員さんに渡す。
辛さと痺れのレベルをそれぞれどうするか聞かれる。
俺は辛さも痺れも「5」で...とボソッと答えた。途端に店員さんは「5はかなりの辛さと痺れなのですが...」と言い返してくる。
前はそんなことなかったのに「こんなに痺れるなんて事前の説明がねーじゃねーか!」とかくだらねークレームをつけた奴でもいたのだろうか。
俺が余裕の笑顔で「レベル6経験者なんで(フッ」と答えたら彼女は安心したようだ。
待つことしばし。
俺の目の前には無事に黒胡麻つゆ無し担担麺が着丼した。
目の前の器から辣油の香ばしい香りと花椒の刺激的な香りが鼻腔を直撃する。
よく混ぜてお召し上がりくださいと彼女が言うから仕方がない。
俺は箸を握りしめて混ぜ込むべく黒胡麻つゆ無し担担麺の器に正面から向き合った。
全身にみなぎる気力...ふぅぅぅぅぉぉぉおおおおおおおおおおおおお!
ぜぇぇぇぇぇぇえんんんんぶぶぶぶぶううぅきぃぃぃぃいえぇぇぇちぃぃぃいいまああああぁぁぁあえぇぇぇぇええ!!
うぇぇぇぇえぇんんんんんんびぃぃぃいいいぃえぇぇぇええええええんんん!
うごごごごごごごおぉぉぉおおおおお♢♤♀♀♂♃⚤♌︎∀∞⨌♵☠!!
まあ大体こんなものか。店で混ぜ込むのは久しぶりだったがカップ焼きそばで練習していた甲斐があったというものだ。
悔いが残るとすればけっこう周りに飛び散ったことと麺を大盛りにしなかったことぐらいか。こんな少なかったっけ?気のせいなの?
静かに箸で麺をつまみ上げて息で吸い込むのではなく唇をうまく使ってハムハムムグムグと口の中に麺を収納していく。
ここでズルズルっと啜ると麺は途端に兵器と化すから要注意なのだ。
レベル6経験者はやはり心得えているだろ?って周りを見回したが先ほどの店員さんはどこかへ行ってしまって姿が見えなかった。残念無念の一人芝居。猿芝居。
確かに辛い。レベル5でも十分に辛い。
そして痺れる。ビンビン痺れる。
そりゃもう味がわからなくなって「あうあうあー」ってなるくらいに痺れる。
それでも涼しい顔で何事もないように喰らい続けるのだ。
噴き出す汗と鼻水と涙。
それを飲み込んでは咽せそれでも何かに抗うように麺を喰らい続ける。
...レベル6を食べたのって夢だったのかもしれないな。そんなことを思った。
少し気が遠くなる。もはや辛さと痺れが口の中を支配してどーにもならない状況だ。
完全に負け戦さ。何に負けているのかさえわからない。
ようやく麺を喰らい尽くして残った肉どもを喰らう。辛さと痺れの元が濃縮されているひき肉どものふてぶてしさよここに極まれり。
最後の攻撃で口の中の全ての味蕾が破壊された......
完食した俺に勝利の喜びはなかった。いやむしろ打ちひしがれていたと言っても過言ではない。
ブランクとは恐ろしいものだな...こんなにも辛さと痺れに弱くなっているとは。
荒んだ心にさらに傷を負いながら惨めな気持ちで外に出た俺は「このままじゃ済まさねーぜ」って阿吽の看板を見上げながら心に誓ったのだ。
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