[ま]ぷるんにー!(พรุ่งนี้)

ぷるんにー(พรุ่งนี้)とはタイ語で「明日」。好きなタイやタイ料理、本や映画、ラーメン・つけ麺、お菓子のレビュー、スターバックスやタリーズなどのカフェネタからモレスキンやほぼ日手帳、アプリ紹介など書いています。明日はきっといいことある。

[ま]逆境経営 山奥の地酒「獺祭」を世界に届ける逆転発想法/「ああ、美味しい!」と言ってもらうことだけを目指した酒造り @kun_maa

かわうそ(獺)の祭と書いて「獺祭(だっさい)」という日本酒をご存知だろうか。

日本酒を飲まれる方なら、その名前を一度くらいは耳にしたことがあるのではないかと思う。純米大吟醸酒しか作らない山口県の山奥にある酒蔵が作る最高に美味い酒。それが「獺祭」という名の酒である。

本書「逆境経営 山奥の地酒『獺祭』を世界に届ける逆転発想法」は、この獺祭を作っている酒蔵「旭酒造」の桜井社長が書いた本である。

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実はこの本、2月に開かれた「東京獺祭の会2014」で購入した直筆サイン本である。ずっと積ん読状態になっていてやっと読んだことは僕とあなた2人だけの秘密にして欲しい。

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そもそも、僕が「獺祭」という酒自体を知ったのは1年半ほど前のことである。

記憶が確かではないのだけど、購読しているブログで何やらすごく美味い酒があるらしいということを知ったのが最初だったと思う。

昔の地酒ブームのころに注目された新潟や富山の酒の名前は今でもよく聞くけど「獺祭」という名は知らなかった。

それもそのはず、獺祭山口県の山奥にあるつぶれかけの小さな酒蔵「旭酒造」が試行錯誤の末に、2000年代に入ってからこの銘柄だけに絞って生産することに決めた比較的新しい酒なのである。

旭酒造の三代目である現在の桜井社長は、二代目である父との確執から勘当状態にあったところを、父親の急逝により跡を継いだという変わり種の方である。

旭酒造の社長になった1984年の時点での旭酒造はその所在地、山口県岩国市でしんがりの第4位であり、今にもつぶれそうな酒蔵であった。

本書では、そのつぶれかけの酒蔵をどうやって立て直し、日本でも珍しい純米大吟醸酒しか作らない酒蔵として、「獺祭」という希有な存在の日本酒を売り出し、海外進出まで果たしたのかということが克明に書かれている。

その表現は、かなりマイルドに書かれているという印象を受けた(おそらく現実はもっと厳しいものだったろうと想像される)が、まさに本のタイトル「逆境経営」通りに、カネも技術も市場もないという最悪の状況を逆手にとった桜井社長の経営哲学と手腕に驚かされる。

目的は「ああ、美味しい!」と顧客に言ってもらうことに徹底した戦略。それを達成するための手段としては、それまでの日本酒作りの伝統にこだわらず、だからといって日本酒文化を蔑ろにするわけではない桜井社長の矜持が読み取れる内容となっている。

美味しい酒を造るためならば、日本酒造りの伝統的なスタイル(杜氏制度)や日本の米政策、地元の経済団体さえも敵に回すことさえ厭わないその姿勢からは、ものすごく厳しい社長像を思い浮かべてしまうが、眦(まなじり)を決して精神力で頑張るというブラック体質は否定し、「がんばらないけど、あきらめない」というなんとも人間らしい方針を貫いている。

そして、日本でも有数の酒蔵となった現状に満足してあぐらをかくどころか、品薄で必要な顧客に必要なだけの獺祭を届けられないということに危機感をもっているというところがなんとも桜井社長らしい誠実な人柄がにじみ出ている。

とにかく「美味しい」と喜んでもらえることを目的として、大胆に物事を切り替えることができる柔軟な発想だからこそ生まれ育まれた名酒「獺祭」であり、僕は酒造りをするわけではないけど、そのような発想の視点を見習いたいと思わされた一冊である。

 

獺祭については、東京獺祭の会2014に参加したときの記事をご覧いただければどんなお酒なのかある程度わかると思います。 

[ま]あの獺祭が飲み放題!東京獺祭の会2014に参加してきたよ @kun_maa - [ま]ぷるんにー!(พรุ่งนี้)   

逆境経営―――山奥の地酒「獺祭」を世界に届ける逆転発想法

逆境経営―――山奥の地酒「獺祭」を世界に届ける逆転発想法

 
逆境経営

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