実写版の映画「進撃の巨人」は前・後編の2部構成になっています。
すでに前編である「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」は公開されていたのですが、ようやく観にいってきました。
夏休みのせいか、映画館の入場券売り場は珍しく長蛇の列ができていたのですが、進撃の巨人の上映シアターはガラガラに空いていたのがけっこう切なかったです。
僕は進撃の巨人の原作コミックスが大好きで、Kindle本で全巻揃えています。
原作の持つ独特の世界観は自分なりに理解しているつもりだし、今回の実写化に対しても最初は原作の世界が実写化できるわけがないとロクに期待もしていませんでした。
それが変わったのが最初の予告編が公開されたときです。
これがけっこう好印象だったんです。キャスト的には石原さとみ以外はちょっと...とは思いましたが。
そして実際に観たところ、これはこれで十分ありだと思うし、おもしろかったです。
有名な原作コミックスの実写版というと「原作とイメージが違う」「原作の世界観がぶち壊しだ」など、一般的にはネガティブな感想が出やすいよねって僕は感じています。この作品もたぶんそうだろうなあとは思いました。
作品の舞台も登場人物も、原作とは大きくかけ離れている部分がありますし。
しかも原作ではけっこう重要な部分の設定が違っていたり、重要な人物が登場しなかったりしているので、当然のごとく登場人物の性格や人間関係も原作と同じままというわけにはいきません。
むしろ無理やりそういった部分だけ原作に合わせた方が不自然です。
だから、原作と違うということだけに注視して批判的に観るのではなく、原作をベースとして新たに作り上げた実写版の世界を楽しもうという視点で観ると、映像的にもストーリー的にもけっこうおもしろい作品だということがわかります。
まるで微妙に異なるパラレルワールドに迷い込んだかのような楽しさだと思ってもらえるとわかりやすいかな。
原作の世界が深かくて重みがあるほど、映画化で何をすくい上げるか、そしてすくい上げたものをどうアレンジして、原作の核の部分は殺さないように新たな世界を作り上げるのかってところがこういう作品のおもしろさだと思うのです。
エレンとミカサの性格や関係性も原作とは全然違うからおもしろいんです。
リヴァイが出てこなくて、シキシマ?誰だおまえ?ってなるのが楽しいんです。
映像だって曇りなき眼で観ると、けっこう迫力やスピード感があって、技術とお金をかけてるなってのが感じられます。
なによりも製作している人たちが、作品に愛情を持っていい映画を作ろうと一生懸命やっているんだなってのが伝わってきますよ。
巨人のお食事シーンは、僕のようにスプラッタ耐性がないとけっこうリアルにエグかったりしますし、立体機動装置で巨人相手にビュンビュンと飛び回るシーンもすばらしいです。
ちょっと残念だったのは、石原さとみのキレっぷりの登場場面が予告編で強調されていたほどにはなかったことでしょうか。
でも、キレッキレの石原さとみが観たいという僕のようなマニアには dTV で現在配信中のスピンオフドラマ「反撃の狼煙」をおすすめします。
この第1話でキレまくりの石原さとみのハンジが堪能できますよ。
これもすっげーおもしろかったです。
エレンが巨人に変身してとりあえず危機を脱するというところで終わった前編ですが、後編も絶対に観たいと思っています。
原作とは違う「進撃の巨人」のパラレルワールドに踏み込んだ者としては、どうしたって結末が気になるじゃないですか。
実写版「進撃の巨人」は、原作の世界を活かしながらも原作とは違うからおもしろいのです。
後編「進撃の巨人 エンド オブ ザ ワールド」は2015年9月19日公開です。
それでもおもしろくないんじゃない?って思っている人はこのPVを観て欲しい。
きっとわくわくするから。
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