姫川玲子といえば、すでに竹内結子の顔しか思い浮かばなくなっている @kun_maa です。姫川役があれほどハマる女優さんを他に想像できません。
竹内結子が気の強そうな顔でロングヘアーをかき上げる姿こそが姫川玲子。そう思うのは僕だけではないはず。
そんな姫川玲子シリーズの2年ぶりの最新刊が発売されたのが昨年の11月のこと。
本当は真っ先に読みたいところでしたが、とにかく積ん読本が多すぎて、ようやく読むことができました。
僕は勝手に本作を書き下ろし長編だと思い込んでいたのですが、実は短編集だったんですね。読み始めるまで知りませんでした。
正直、ちょっとがっかりしましたよ。やっぱり久しぶりの姫川玲子は長編で読みたいじゃないですか。インビジブルレイン、ブルーマーダーと続いた高揚感を味わうにはやっぱり長編だよなって思っていたものですから。
だけど短編には短編の良さが当然あるわけで、長編での重々しさがない分、姫川の内面や性格がより生き生きと描かれていて、実はけっこう楽しく読めました。
姫川玲子の活躍に久しぶりにときめきました。
短編集といってもすべてがバラバラな話の寄せ集めというわけではなくて、底流に流れているのはインビジブルレインでバラバラになってしまった捜査一課姫川班復活への道筋であり、本のタイトルにもなっている「インデックス」以降は、実際に姫川の捜査一課復帰と新生姫川班が描かれていることがなによりもうれしかったです。
やっぱり一癖も二癖もある新しいメンバーとのやりとりも新鮮だし、まだ一丸となっていないところに今後の展開が期待されます。
全体を通して、姫川玲子の生き生きとした姿が印象に残った作品でしたが、最後の2編である「夢の中」と「闇の色」は、このシリーズらしい切なさにあふれるストーリーでした。内容についてはあえて書きませんが、僕はこういうのが好きです。
そして、最後にまさかあいつが登場するとは思わなかったなあ。
まさか、彼が捜一に戻ってくるとはね。
もちろん、読みながら頭に浮かんだのはあの俳優さんの顔でしたけど。
こうなるとやっぱり、次回長編に期待です。今後も楽しみだなあ。
ここまで書いて気がついたけど、本書の中の短編について具体的な内容は全く書いていませんでしたね。
ネタばらしって好きじゃないんで、この手の本は内容に触れないほうがいいでしょ?
そして、まだ姫川シリーズを読んでいないという人には本書をおすすめしません。
少なくとも、ストロベリーナイト、インビジブルレイン、ブルーマーダーは読んでからの方がしっかりと楽しめると思います。
僕も、この本を読みながらこの3冊を読み返したい衝動に駆られましたから。
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