ストーリーや映画の出来はとりあえず置いておくとしても、僕には映画での涙のツボがある。これがそろってしまうと、たぶんどんな駄作でも泣いてしまう。
涙のツボになるものはけっこうあるのだが、動物もの、切ない別れがらみの恋愛や気丈に頑張る女性の姿なんてのは間違いなくツボに含まれる。こういうツボの2つ以上がそろうとかなりの確率で泣く。
予告編と原作を見る限り、この映画には上で挙げた3つがそろっている。もちろん3点セットがそろっているからといって、別にこの作品が駄作だと言っているわけでは決してない。だってまだ観てもいないし、涙のツボと作品の善し悪しは関係ないからだ。
原作は原田マハの小説「一分間だけ」。僕は彼女の小説を全て読んでいるわけではないけれど好きな作家のひとりだ。特に「楽園のカンヴァス」は最高のミステリー小説だと思っている。絵画好きの人やミステリーファンでまだ読んでいない人は、ぜひ読んでみて欲しい。
さて、そんな原田マハ原作の小説「一分間だけ」が台湾映画(日・台合作)として2014年5月31日から全国公開となる。
YouTubeに予告編が公開されているのだが、これが個人的にはかなりヤバい。
予告編を観ただけで、目がウルっとして泣きそうになってしまった。
そう、もちろん涙のツボが3つもそろっているからだ。
ファッション雑誌の編集者の女性と恋人が、ゴールデンレトリバーのリラを飼い始め、リラのおかげで幸せな時間を過ごしていく。
編集者の女性はバリバリのキャリアウーマン(死語か)で仕事が生き甲斐。
予想どおりやがて仕事と恋人との生活の両立が破綻して、恋人は彼女とリラの元を去る。
恋人が去り、主人公はリラを抱えて仕事をこなす生活に苦痛を感じ始めた頃、リラが突然病に倒れる。
やがて、リラとの闘病生活の中で次第になにが本当に大切なものなのか気づいていく主人公。
ざっとストーリーをかいつまみながら予告編を観ているだけで、もうね、たまらんです。完全にツボでしょ。
泣かせる演出だっていうのは重々承知していても、泣いてしまう。これは卑怯だ。
前半が幸せそうに描かれていればいるほど、恋人との別れもリラの病気も感情が入り過ぎてしまってダメだ。予告編だというのに、勝手にいろいろと想像で場面を埋めてしまい涙腺が決壊する。
もうこうなったら好きなだけ泣く。ひとりで観に行って号泣する。
映画館でこの映画を観ながら泣いているおっさんがいたらそれはたぶん僕だ。
見かけてもバカにしないでそっとひとりにしておいて欲しい。
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