[ま]タイにひとりで行くこと=「女遊び」「性風俗」目的って決めつけるのはもうやめませんか? @kun_maa
タイにひとりで行くと人に言うと、よく言われることがある。
「女を買い行くんだろ」とか「タイにもうひとりの奥さんがいるんだろ」とか。
僕がタイを旅するようになって、かれこれ20年近くになる。
その間、いつもそんなことばかり言われてきた。
気が弱いので、口ではだらしなく「そんなことないですよ~」とか言っているけど、実は毎回そんな言葉を浴びせられる度にはらわたが煮えくり返るほど頭にきている。
いつまでたっても変わらない「タイ=性風俗遊び」というステレオタイプな考え方には正直ウンザリだ。
確かにバンコクを中心にして、タイは性風俗産業が盛んであり、貴重な外貨獲得手段となっていることは否めない。
空港や大きなショッピングセンターなど、日本人旅行者が多く訪れる場所では、ぎらぎらしたおやじがデカい声でマッサージパーラー(日本のソープランドな)の話を自慢げにしゃべっているシーンに何回も出くわしているし、ちょっとネットを検索すればその手の体験談には事欠かない。
おまけに日本人からだけではなく、タイ人からさえもひとりでタイに行くというと疑いのまなざしで見られる。
ホント勘弁して欲しい。
僕は別に、そういう目的でタイに行く人を非難するつもりも、性風俗産業を失くせなどという高尚なことを言うつもりもない。
ただ、それを目当てにタイに行く人間ばかりじゃないんだということを、声を大にして言いたいだけなんだ。
タイの魅力はそんなところだけにあるんじゃないんだと。
確かにタイの女性は日本人から見て魅力的な人が多いと思う。それは僕も認める。
一般の人が優しいのだから風俗関係の女性もきっと優しいのだろう。知らんけど。
優しくされて、タイ人女性にハマっていく気持ちもわかる。
そういう気持ちもわからないではないけれど、女遊びや風俗産業ばかりが強調されたイメージとして定着し続けるのはなんか違うんだよなあっていつも思っている。
うまく表現できないのがもどかしいんだけど、タイのゆる~い雰囲気というか、いいかげんさというかそういったものの中に僕は魅力を感じている。要はタイにいること自体が楽しいのだ。
そして、旅先で同じように感じている人たちに出会うことも少なくない。
見知らぬ外国人に対しても、自分の責任にならない範囲でとても優しい人々。
市場にあふれる食料品を中心とした豊富な物資と、常に漂うある種の気だるさといいかげんさ。
お寺で熱心に祈る人々と、とてもゆるい雰囲気の境内。
居眠りをしている店員に遭遇する率の高さ。
遅れることがデフォになっている長距離列車。
停留所以外の場所でも乗り降りできるいいかげんなバス。
使い古された罠でカモを待ち受ける間抜けな詐欺師たち。
道路を逆走するトゥクトゥクやバイクタクシー。
恥ずかしげな笑顔。陽気な笑顔。多くの笑顔、微笑。
ゆったりと流れているように感じる時間と日中の気だるさ。
働き者の女性たちとグータラな男たち。etc.
そういった諸々が存在するタイの空気に包まれて旅をする間に、ほぐれて軽くなっていく心。
僕が好きなタイには、バンコクではあまり出会えなくなってきている。バンコクは大都会だし、みんな忙しそうだ。
でも、バンコクでもよく目をこらせばまだまだ僕が好きなタイを見つけることはできるし、ちょっと足を延ばしてバンコクから出れば、まだまだ大好きなタイがいくらでも見つかる。
これはもちろん僕が感じているタイの魅力であって、これを誰かに押し付けるつもりもないし、そんなことないだろって否定されてもいっこうにかまわない。
タイに対して「女」や「風俗」以外のいろんな魅力を感じる人が多くなれば、そして自分が感じたタイの魅力を語る人が増えれば、いつかは「タイ=性風俗、売春」といういつまでたっても変わらないガチガチなイメージを断ち切ることができる日が来るんじゃないかなって思っている。
できることなら多くの人がタイを訪れて、自分なりの魅力を感じて欲しい。
そして、ひとりでタイに行く人間を色眼鏡で見ないでもらえると、とてもうれしい。
風俗店巡りや女漁りをするよりも、屋台でビールでも飲みながらお店のおっちゃんやおばちゃんと笑っている方が楽しいと思う旅行者だって大勢いることをみんなに知って欲しいと切に願う @kun_maa でした。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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