[ま]ぷるんにー!(พรุ่งนี้)

ぷるんにー(พรุ่งนี้)とはタイ語で「明日」。好きなタイやタイ料理、本や映画、ラーメン・つけ麺、お菓子のレビュー、スターバックスやタリーズなどのカフェネタからモレスキンやほぼ日手帳、アプリ紹介など書いています。明日はきっといいことある。

[ま]13文字に込められた思い/ヤフー・トピックスの作り方 @kun_maa

こんにちは!「ブログのタイトルは大事!」と思いつつ、いつも考えあぐねて適当に済ませてしまうダメなやつ @kun_maa です。
 
ヤフー・ジャパンのトップページに掲載されているトピックスのタイトルはどれも全角13文字相当でつけられていることをご存知でしょうか?
 
これは報道機関から提供された記事の見出しとは違って、ヤフー・トピックスの編集部で独自につけているそうです。

 
 
例えば、本書で例として挙げているのは次のようなものです。
  • 窃盗軽トラで山中4年快適生活
  • 部下ほめる 仲悪ければ逆効果
  • 朝青エルボー 理事長あきれ顔
最近の記事から抜き出してみるとこんな感じ。
  • クドカン朝ドラ 主役は海女
  • AKBたかみな「1位狙いたい」
  • ザックJ「3つの意識」で快勝
  • 東電値上げ案内状 苦情で訂正
うーん、さすがです。
どれも見出しを眺めるだけでクリックしたくなりますねw
 
どうしたら、こんないいタイトルが付けられるのでしょう?
著者は次のように述べています。

13文字という限られた文字数の中で見出しを付けようとした場合に、無駄な要素はどうしても省かなければなりません。「このニュースの価値を一言で表現するとどうなるのか?」と問い続ける訓練を日々続けるうちに、本当に一言で表現できるようになったのかもしれません。 P.71

13文字見出しに「一目で分かる効果」があることは経験的に気づいていましたが、あとになって京都大学大学院の研究により「一度に知覚される範囲は9〜13文字」であるという意見が報告されていたのを知り、13文字という字数制限のまま編集を続けることに決めたのです。 P.73

見出しを付けようとしているニュースは一言で言うと何なのかという文意解釈のスキルが問われることになります。加えて、ニュースの核となる部分を見据えたうえで、記事を構成する要素に優先順位を付けることになります。そして要素ごとに分解した言葉を再構成していくわけです。 P.75

 
やはり短いタイトルは人間の知覚に訴えるうえでも大切なんですね。
そして、内容を正確に分析しなければ良いタイトルもつけられない。
このような手法は、ブログ記事のタイトルにも活用できるのではないでしょうか。
 
ブログのタイトルだって、思わずクリックして本文を読みたくなるようなタイトルにしなければこれだけ情報があふれている時代に、なかなか読んでもらうことは難しいと思います。
僕なんか、つい強調したくなって「!」つけたり、的が絞れずに訳が分からないタイトルをつけたり、目立とうとしてよけい変になったりして反省の日々です。
 
ところで、著者は次のようにも述べています。

トピックスにおいて見出しをつける作業というのは、読者の気をひくコピーライティングのような技術ではありません。読者の気をひく言葉を盛り込むのではなく、事実を伝える言葉を盛り込むことが重要なのです。 P.76

 
そして、結局は記事の内容が重要であることを強調しています。

本文のバリューが見出しを決定します。決してその逆ではありません。バリューが低かったり、フォーカスがぼけた記事を読んだりしたとき、編集者は「これでは見出しが立たない」という言い方をします。「見出しが立つ」とは、その逆のことにほかなりません。見出しが立ちやすい記事というのは、バリューが高く、フォーカスが絞られたものなのです。 P.80

読み手に対して、何を訴えたいのか、そして訴える中身はあるのか。これがちゃんと絞り込めていなければ、やはりいいタイトルは付けられないのですね。
逆ではないのです。
 
これはブログについても同様でしょう。
どんな内容を、誰に届けたいかが曖昧な記事は、やはりタイトルだって絞り込めません。
・・と自分のことは棚に上げて偉そうに言っちゃいましたが、本当にそうだと思います。
 
 
本書では、この他にも主題を連想させる言葉を盛り込むことで文字数を省略するテクニックや空目しやすい表現など、ブログ記事のタイトルを考えるうえでも、いろいろと参考になる示唆にとんだ内容が盛り込まれています。
 
また、「ニュース」そのものの在り方についての考察、閲覧数では測れないニュースの価値をどのように考えて取り上げるのか、例えば、広告収入に頼っている限り閲覧数を稼げる記事が重要な記事となるけれども、それだけじゃないでしょ?という社会的な価値を捉えるトピックス作りなど、とてもわかりやすく解説されています。
 
ブログ記事のタイトルを考える上で参考にしたい方、現代におけるニュースの在り方などに興味がある方、また、単純に日本最大級のニュースサイトがどのように作られているのか興味がある方にもオススメの一冊です。
 
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f:id:kun-maa:20120324190736g:plain Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...  
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