2016年4月1日から25年ぶりに値上げをしたガリガリ君。
日本中誰でも知っている、そしてみんな大好きなガリガリ君は我が埼玉県が誇る赤城乳業株式会社の大ヒット商品です。
埼玉に住んでいるってだけの僕が自分のことのように自慢することではないのだけど。
ガリガリ君は1981年に発売されました。当時の値段は50円。
それが1991年に10円値上げされて60円になり、2016年3月31日までずっと60円で販売されていたんですからこれはすごいよね。
庶民の味方、子供の味方の赤城乳業!って感じ。
それが2016年4月1日からとうとう10円値上げして70円になるというので、4月1日、2日の期間限定でテレビCMが放送されまして、もしかしたらご覧になった方も多いのではないでしょうか。
赤城乳業の井上秀樹会長が、いきなりどアップで登場するのですが、そのなんとも悔しくて無念そうな表情に思わず惹きつけられます。
いったい何がはじまるんだと。
だんだんと引いていく画面の中には、赤城乳業の社員の皆さんも神妙な面持ちで整列しています。これ赤城乳業の本社前っぽいですね。
会長の無念さがにじみ出ている表情もすごいのですが、このCMのバックに流れる歌がまた哀愁を漂わせていてついつい聴き入ってしまうのです。
よく見ると画面の右下に「値上げ」という曲名が表示されています。
この曲、てっきりこのCMのためのオリジナルソングかと思ったのですが、調べてみるとどうやら1971年に発売された知る人ぞ知る昭和の名曲なんだそうです。
この歌をこのCMに選んだ制作者のセンスに脱帽です。素晴らしい。
ちなみにこの「値上げ」という歌は、作詞が有馬敲さん、作曲・歌が高田渡さん(僕のMacでは一発変換されました)というこれぞ昭和!って雰囲気がプンプンするフォークソング。
値上げはぜんぜん考えぬ
年内値上げは考えぬ
今のところ値上げは見送りたい
すぐに値上げを認めない
...と脱力系ながらも絶対に値上げをしたくないという気持ちをにじませる歌詞にすっかりやられます。
哀愁あふれるこの歌詞はこちらのサイトでご覧いただけます。
http://j-lyric.net/artist/a0027b4/l004d8a.html
そして左端にガリガリ君も登場して、流れるテロップは「25年間 踏んばりましたが、」...切ない。
60 → 70(ガリガリ君が60円から70円に値上げされる)ことを前面に押し出します。
70円でも十分安いと思いますけどね。ハゲにガリガリ君の爪の垢を煎じて飲ませたい。
爪の垢を煎じて飲んだ後のハゲは食べたくないけどさ。 ※ ハゲ=ハーゲンダッツ
最後に歌詞が...
値上げもやむを得ぬ
値上げに踏み切ろう
となったところで全員が深々と頭を下げる姿はお見事!
自社の製品を値上げせざるをえない無念さと、自社製品のファンに対する申し訳なさをこんな簡潔にそして必要かつ十分に表現しているCMが今まであっただろうかというくらい潔くて、潔すぎて切ないです。
それもたった10円の値上げですからね。値上げ後も70円ですから。
見る人によっては、もしかしたらこれはやりすぎだろって不快感を感じるかもしれません。(・д・)チッ 社畜め...とかさ。
それでも僕はこのCMのユーモアのセンスは好きだなあ。会長は真剣だったかもしれないけどさ。無念さがにじみ出るほど、歌詞の脱力感と合わさって切なく笑えますよね。
ますますガリガリ君のファンになりました。
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