[ま]成功者の話は刺激的だけど・・/20歳のときに知っておきたかったこと @kun_maa
こんにちは!人生における成功ってなんだろうね @kun_maa です。
人生の成功者、わかりやすい例だとやはり金銭的な成功、努力に見合った地位を得ること、有名になることなどでしょうか。
個人的には、どんな人生を歩もうと、自分が満足して死ねればそれでいいんじゃないかと思っていますが。
本書の著者、ティナ・シーリングはスタンフォード大学で教鞭をとっており、彼女のコースは全米の起業家育成コースでもトップクラスの評価を得ているそうです。
「20歳のときに知っておきたかったこと」(ティナ・シーリング 著)
本書には、起業家精神を持って成功者となるために必要なことが、いっぱい詰まっています。
起業家として成功するために大切なことは、従来の考え方に閉じこもって安心な道を選ぶのではなく、常識を疑い、世の中を新鮮な視点で見て、失敗を恐れずに挑戦し、自分自身で描いた進路に向かって限界を試すことです。
本書に出てくる数々の物語は、そうしたやり方で見事に金銭的な成功、素晴らしい地位を得た成功者の事例にあふれています。
著者はこう書いています。
「この本で目指しているのは、読者のみなさんに新しいレンズを提供することであり、そのレンズを通して、日常でぶつかる困難を見つめ直し、将来の進路を描いてもらうことです。常識を疑い、身の回りのルールが本当に正しいのか再検証してもいいのだと、みなさんの背中を押したいと思います。不安はつきまとうでしょうが、おなじような問題にほかの人がどう対処してきたのかを知れば、自信が湧いてきます」(P.23〜24)
たしかに、本書を読むとやる気に火がつくような気がします。
常識に囚われずに、突っ走りたくなるといってもいいでしょう。
それくらい、取り上げられている人々の成功話は読者に刺激を与えます。
でも、なぜこの人たちの話が取り上げられているかと言えば、それは成功した一握りの人たちの事例だからなんですよね。
その一握りの成功者の裏には、沈黙の失敗者がその何百倍もいるわけで、本から受けた刺激だけで突っ走れるほど甘いもんじゃないと思うわけです。
「リーダーになりたいと思ったら、リーダーとしての役割を引き受けることです。ただ、自分に許可を与えればいいのです。組織の中に穴がないか探す。自分が欲しいものを求める。自分のスキルと経験を活かせる方法を見つける。いち早く動こうとする。過去の実績を乗り越える。チャンスはつねにあり、見つけられるのを待っています。誰かに声をかけられるのを待ちながら、慎重に様子を見るのではなく、チャンスはつかみに行くのです。がむしゃらに働かなければならないし、エネルギーも使います。意欲も必要です。でも、これこそがリーダーをリーダーたらしめている資質であり、指示待ちの一般人とは違っているところなのです」(P.86)
僕は、本書が主張するようにチャンスを見つけられず、チャンスをつかむこともできず、慎重に様子を見ざるを得なかったり、エネルギーや意欲が足りないといって、全ての失敗者に対して、失敗したのは自分の責任だと言い切る勇気はありません。
成功者の話は刺激的だけど、勝てば官軍、そこには失敗して二度と這い上がれなくなった人々の影すら存在しません。
人生の目標を定めて、がむしゃらに頑張ることを否定する気はありませんが、一生懸命頑張っても成功できないほとんどの人々に思いを馳せてしまいます。
頑張ってもうまくいかない人間はどうしたらいいいのか。
本書を読んでも、その答えは見つかりません。
なぜなら、成功した人たちの成功事例を集めた本だからです。
がむしゃらに努力をして自分の人生の目標を達成する人も、なかにはいるでしょう。
でも、いくら頑張ったってダメなものはダメってことなんかいくらでもこの世の中にはあるし、そういう人の方が多数派じゃないですか?
その人たちはどう人生に折り合いをつければいいのだろう。
ただひとつ言えるのは、成功の定義を決めるのは自分自身で、どういう描き方をしたって自由だってこと。
そういう意味では、本書の常識を疑い、新鮮な視点で世の中を見つめるというスタンスはなにがしかのヒントをくれるような気がします。
[ま]ぷるんにー!(พรุ่งนี้)は、ブログ観光大使を応援しています。