[ま]「生き場」を探す日本人 @kun_maa
こんにちは!日本てほんといい国だと思うけどなんとなく生きづらい @kun_maa です。
閉塞感が覆う日本で「行き場」をなくした中高年たちが、成長著しいアジアに「生き場」を見出だしはじめているといいます。
アジアへの転職や起業は今に始まったことではありません。でも、アジアに出て行く日本人の意識はだいぶ変わってきています。
30年程前までアジアで働いていたのは、日本から派遣された駐在員が多く、肩で風を切るような勢いで、仕事をしていました。
また、アジアで起業をする人々も勢いがある時代だったそうです。
やがて、バブルがはじけて仕事というよりも割安感から旅の目的地としてのアジアが注目されていきます。
「生き場」を探す日本人
アジアの国の中では圧倒的な経済的優位を誇っていた日本も今は昔。
日本が彼らを見限ったのか、彼らが日本を見限ったのか。
本書には、日本では報われなかった人たちが多く登場しますが、そのほとんどはアジアでの成功譚ではありません。
日本でダメだからってアジアなら上手くいくかというとそんなに甘くはありません。
アジアの人々だって、厳しい社会の中に生きているのです。世界経済の好不況の荒波にもさらされているのですから。
仕事も生活も楽ではないけど、アジアで元気に生きている、そんな人たちのお話です。
それにしても、タイをはじめとするアジアの国々はなぜこうもゆるく生きることを普通に許してくれるのでしょう。
決して経済が停滞しているわけではありません。むしろ日本よりも勢いがあるように感じられます。
それでも、そこで暮らしている人々は日本で暮らす人々よりも生き生きとして見えるのはなぜなのでしょうか。
僕も旅先で、現地に暮らす日本人の方々とお話をする機会があります。
現地にとけ込んでうまく暮らしている人も入れば、どう考えてもお金目当てでカモられている人もいます。でも、みんな楽しそうなんですよね。
現地で暮らす日本人もその周囲の人々も。
著者は最後にこう書いています。
「経済的に突出した日本という国がかつてあった。日本はアジア人にとって憧れの国だった。しかしいま、等身大の日本を皆が理解しはじめている。その軌道修正がいちばん必要なのは、豊かな国だと思っていた日本人自身かもしれない」と。
日本の社会に生きづらさを感じていたり、アジアで貧しくとも元気に生きている日本人の生活を見てみたい、アジアで生きてみたいと思っている人には参考になる本だと思います。
別に、死ぬまで日本で生きなきゃならない時代でもないでしょう。
僕も日本で食えなくなったら、タイ人の知り合いを頼って、タイのお寺で出家でもすればいいやと思っています。