[ま]映画「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」を観たのだけど想像と違ってとってもよかった @kun_maa
久しぶりの恋愛映画。
ベタベタしたりドロドロしたりな恋愛は現実世界だけで十分だ。
せっかく映画で楽しむならきれいで切ないやつがいい。
スパイスとしてちょっと現実離れして謎めいた部分があれば尚更いい。
そこで映画「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」の登場ってわけ。
タイトルでなんとなくわかると思うけど不思議な時間の流れをポイントに描かれる美しくて切ない恋愛映画だ。
僕は全く予備知識なしで観た。
余計な先入観なしで作品世界にどっぷりと浸かることができたのでこれはもう設定やストーリーを知らずに観たほうがいい。
そうはいっても本題には直接触れずにちょっとネタバレしながら少しだけ感じたままに書かせて欲しい。
僕のように何も知らずに観たい人はここで戻ったほうがいい。
美大生の南山高寿(福士蒼汰)が大学へ向かう電車の中で福寿愛美(小松菜奈)を見た瞬間に一目惚れして恋に落ちるところから物語は始まる。
ふたりの出会いから初々しくムズムズとするような恋の甘酸っぱい展開が続く。
そう若かりし頃誰もが経験したあのドキドキ感。
ところどころ愛美の態度に違和感を感じる場面はあるもののとてもいい感じで話は進み王道で爽やかな恋愛映画って雰囲気だ。
京都を舞台にしているところもまたいい。
オープニングから40分ほど過ぎた頃、ある出来事によって話は大きく転換するのだけどそのタイミングでようやくタイトルが画面に現れる。
そう、それまでタイトルは表示されていなかったのだ。
その後の展開を考えればこのタイミングでタイトルが出るのはすごく納得だしこの演出が地味にジワる。
そこからの高寿の葛藤やそれを乗り越えて成長する様子には、映画のような特殊な状態になったことなどもちろんないにも関わらず共感し感情移入しまくった。
ぶっちゃけ特殊な状況であるかどうかは抜きにして理不尽な運命に翻弄される恋というのは切なくキュンとしてのめり込むものだ。
状況に対する認識を共有してからふたりが共に過ごす時間の切なさたるやもう何も言えなくなる。
愛美を演じる小松菜奈があまりにも可愛くていじらしくて笑顔が切なすぎてこうして思い出すだけでも目がウルウルしてしまう。
作品が描き出すふたりの世界に対して場面以上に想像が膨らんでしまい気持ちが彼らの感情に侵食され胸の奥が苦しくなる。
最後に流れる愛美視点で描かれるシーンではそこに至るまでに感情移入していればしているほどそして改めてそれらのシーンを観ることで伏線が回収される様に触れるほど涙腺が崩壊してしまう。
なんだか観ながら号泣しまくっているような感じになってしまったがそんな状況でもあたたかい希望すら感じさせるラストシーンと冒頭にシームレスにつながっていく演出が憎い。
全体を通して愛美を演じる小松菜奈の魅力が爆発しているので男はきっと彼女の笑顔に惚れてしまうに違いない。
僕はすっかりやられてしまったメロメロだ。
できることなら観終わった後の記憶が新鮮なうちにすぐ2回目を観ることをおすすめしたい。
愛美の表情や態度の変化に本当の感情が読み取れてしまって2回目は最初から泣いてしまう。
「また会えるよ」なんて台詞は知ってしまった後ではもう無理だ。
胸が押しつぶされるようで冷静になんて聞けない。
そんなわけでストーリーや内容の説明なしで僕の感動を書いてしまったからいつもどおりちょっとなに言ってるかわかんないかもしれないけれど。
映画「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」とてもよかったので、どうせくだらない恋愛映画でしょって思っている人にも是非観てほしい。
僕は実際に観るまで完全に舐めてましたごめんなさい。