このお店、クラフトビールの醸造所併設ブルーパブとビアレストランです。住所は代々木なんですけど最寄駅は新宿駅。
新宿駅南口から右手の方に向かってとことこ歩いて約7~8分。こんな住宅街に入り込んでちょっと不安になってきた頃に...
醸造所のビールタンクがガラス越しに見えて一安心という感じのところにあります。
入り口にはこんなおしゃれなウッドデッキのテラス席もありますよ。天気がよければここで昼ビールも気持ちいいでしょうね。
お店の名前は「Y.Y.G. Brewery & Beer Kitchen」といいます。2016年4月にオープンしたばかりとのこと。この場所に醸造所があってクラフトビールを作っています。
ビルの1階が醸造所と併設のビアバー、7階が料理も楽しめるレストランになっているそうです。「そうです」と書いたのは今回僕は7階のお店に行っていないので。
1階のビアバーはパステル調の手作り感あふれる木のテーブルが印象的な清潔感あふれるおしゃれな雰囲気。
カウンター内で写真に写っているのはこのお店のブルワー山之内さんです。
7階のお店は料理も豊富でビールも楽しめる本格的なビアレストランのようですが、1階は気楽に入って醸造タンクを眺めながら、ブルワーの方とお話させていただきながら簡単なおつまみでビールを楽しむといった感じ。
タップ数は11個ありますが11タップ全て使っているわけではないようで、その日に飲めるビールは黒板に書いてあります。
Y.Y.G.オリジナルビールが4種類、ゲストビールが3種類(そのうちひとつはビールではなくおじさまたちには懐かしい赤玉パンチ)。
料理はスナック類だけで3種類のみ。
オリジナルミックスナッツ(500円)、日替わりのおつまみ3種盛り(500円)、ケサディーヤ(メキシコ料理の簡単スナック 700円)。レストランの料理を取り寄せたりできないのかと聞いたところそれはできませんとのこと。潔いです。
レストランでひとり飲みをしても全く問題ないので、料理をがっつりいきたい場合は7階のビアキッチンがおすすめだそうです。
生憎とこの日のレストランは1時間後に貸切の予約が入っていたので諦めましたが、今度は美女をお誘いして行きたいものです。
とはいえ1階のビアバーはクラフトビールを楽しむにはこの上ない環境。
店内からももちろんこのように醸造タンクが丸見えですし、ブルワー自ら丹精込めて作ったビールを注いでくれるわけです。いろいろお話も伺えますし、逆に直接感想を聞かれて舞い上がってドキドキしてしまいました。
店内の写真をどんどん撮って、InstagramやFacebookなどでシェアしちゃってくださいなんておっしゃってましたし、ブログに書くことも快諾です。
とても気軽な感じがステキだなあ。
ビールを真剣に注ぐ山之内さん。髭が似合うイケメンです。
すぐになくなりそうなビールはありますか?と尋ねたところ、メニューの上から順に提供を開始しているから、上から順になくなるのではないかということでしたのでまずは北参道ホワイトエール。オリジナルビールは全品1杯800円です。
支払いはキャッシュオン。ビールはその場で注いでくれたのを席まで持ち帰り、つまみは後から席に運んでくれます。
1杯目がホワイトビール系ってのは基本といえば基本かな。でもヴァイツェンのような独特のクセがなく、小麦のアロマがふわっと鼻をくすぐり飲み口もやわらかくてとてもやさしいので想像以上に飲みやすいビール。コリアンダーはフレーバーの中にかすかに感じるときがあるって程度だし、苦味もほとんどなく、口に含んだときに少しだけ感じる酸味もすっきりとして偶然とはいえ1杯目としてはホント最適。
おつまみはとりあえず日替わりのおつまみ3種盛り。左からカレー風味のカシューナッツ、枝付き干しぶどう、貝の干物。いわゆる乾きものですね。
でも、それぞれ風味が全く異なる3種類なのでビールに合わせるのが楽しいです。干しぶどうもビールの苦みと合わせるとけっこういけますね。
カウンターにこんな感じで水が自由に飲めるように置いてあるのも酔いすぎないためにはうれしいサービス。水のタンクもグラスもいちいちおしゃれです。
2杯目は新宿ペールエール。ちゃんとビールの種類でグラスも変えるところはとってもいいと思います。偉そうに書いてすいません。
グラスに鼻を近づけるとふわっと香る柑橘系のアロマ。とても強い苦味というわけではないのだけど苦味もしっかりとあり、モルト感もペールエールらしい存在感を出しています。ほんのりとモルト由来の甘味も感じます。飲み終わった後の口に残る苦味が後を引いて心地いい。苦味の残り方が気持ちいい。
Y.Y.G.ってどういう意味なんですか?って聞いたら「代々木」の略だそうです。意外と平凡っていうか逆にセンスがいい?代々木とは思わなかったです。
地域密着型のお店を目指しているので店の名前も代々木の略だし、ビールの名前も全て周辺の地名を冠しています。そういうこだわりは好きです。イメージがちょっと氷川ブリュワリーと重なりました。
新宿ペールエールにはカレー風味のカシューナッツと干しぶどうが合うねぇ。
さて3杯目はゴールデン街エール。名前を見るとなんとなく猥雑な感じをイメージしてしまいますが、山之内さんの地元愛媛の夏みかん「宇和ゴールド」を使っているのでそれに掛けてるのかな?聞き忘れたけど。
かなりの量の宇和ゴールドの果汁と皮を使用していて、その割合も教えてもらったのですがメモをするのを忘れてしまい酔いとともに記憶も忘却の彼方へ。
アロマにはあまり柑橘を感じないのですが、口に含んだときのフレーバーがけっこう夏みかんしてます。夏みかんの風味とホップの苦味よりも強く感じる柑橘系の苦味。ペールエールをベースにしているそうですが苦味のキレはこちらの方が早いです。そして軽く柑橘系の酸味もあってとても飲みやすいビール。
4杯目はいよいよ僕の好物IPAの登場です。その名も千駄ヶ谷IPA。
シムコーとカスケードの2種類のホップを大量に使用しているアメリカンタイプなIPA。
ホップの香りも苦味もがっつりきます。美味しいです。アロマもフレーバーも柑橘系ではなくマンゴーのようなまったりとしてフルーティーな香りを強く感じる。マンゴー好きでIPA好きの僕にはたまらん味わいです。
この日のオリジナルビール完全制覇となる5杯目は代々木アンバーエール。
最初の一口に紅茶のようなフレーバーを感じたのだけど、そのあとは感じなくなってしまったので勘違いかもしれません。アンバーエールだけどとても軽い飲み口でスイスイ入っちゃいます。それでも苦味はしっかりとあるタイプで、飲み終わったあとに残る苦味がすごく気持ちいい。ああ、ビールって苦味大事だよねえって思える。
ちょうど1周したところで止めればいいのに、千駄ヶ谷IPAをどうしてももう1杯飲みたくてついつい注文。我慢ができない大人です。
1杯目に飲んだときよりも鮮明にマンゴーのような南国フルーツ系のフレーバーを強く感じ、なぜか甘味まで感じてきたので恐らく味覚が怪しくなってきていたと思う。水をがぶ飲み。
よほどいい気分になっていたみたいで、トマトが食べられないくせにサルサソースを使ったメキシコ料理ケサディーヤも注文!無謀すぎるチャレンジャーだ。
ケサディーヤってのはチーズ、チョリソー、赤タマネギ、ハラペーニョ、パクチーをトルティーヤに挟んで焼いたものです。
サルサソースを敢えてつけなくても食べることはできます。つけなくても美味しい。
しかし僕はそこにたっぷりとサルサソースを乗せるのであった。トマトゴロゴロですやん。ところがこれが美味いんだなあ。
トマトは確かにゴロゴロと入っています。それが気にならないくらい美味しいサルサソースの味付けとハラペーニョやパクチーの辛味と香り。
こんなにたくさん食べちゃたんだぜ。生のトマトをこんなに大きな粒で食べたのは何十年ぶりでしょうか。
今まで酔っ払っても絶対に口にすることのなかったトマト。
それを僕に食べさせたのは、健康のためでも愛の力でもなく、ましてや酔いの力なんかでは決してなく、美味しいクラフトビールのせいだと思っているんだ。全部Y.Y.G.のビールのせいなんだ。
山之内さんによると今後はバーレイワインも作りたいとのことで、仕込みも始まっているそうです。
僕が帰るときには7階のレストランの方に行ってしまわれたようでご挨拶ができませんでしたが、とても美味しいビールをありがとうございました。
次回は7階で料理も楽しんでみたいです。
こういう頑張っている美味しい小さなブリュワリーを応援したくなるよなあ。またまた僕ごときが偉そうですいません。でも本当にそう思うんだ。
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