[ま]ぷるんにー!(พรุ่งนี้)

ぷるんにー(พรุ่งนี้)とはタイ語で「明日」。好きなタイやタイ料理、本や映画、ラーメン・つけ麺、お菓子のレビュー、スターバックスやタリーズなどのカフェネタからモレスキンやほぼ日手帳、アプリ紹介など書いています。明日はきっといいことある。

[ま]若者の約4割が恋人欲しくないと回答したから若者の「草食化」がと騒いでいるけど @kun_maa

昨日(2015年6月22日)、2015年度版「少子化社会対策白書」が閣議決定されたことに合わせて、内閣府が2014年度に 20~39 歳の男女を対象に実施した意識調査の結果を発表しました。

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調査自体は全国の 20~39 歳の男女 7000人を対象に、2014年12月~15年1月にかけてインターネットと郵送で実施したものです。有効回答率は 37.8% だったというので、実際の回答者は2640人程度でしょうか。

一般的な調査の有効回答率がどの程度なのか知りませんが、人数としてはあまり多くない印象です。え?たったそれだけ?って感じ。

その有効回答者の中で、未婚で恋人のいない男女の 37.6% が「恋人が欲しくない」と回答したという部分がやたらとクローズアップされています。

 

新聞大手三社の記事タイトルも次のとおり、そこだけを取り上げている感じです。

※いずれもインターネット版のタイトル

  • 毎日新聞少子化白書:若者4割「恋人欲しくない」》
  • 読売新聞《未婚男女の37%「恋人いらない」・・・少子化白書》
  • 朝日新聞《恋人いない未婚4割「恋人欲しくない」20・30代「面倒」内閣府調査》

タイトルだけ見ると、まるで若者全体の4割が「恋人が欲しくない」と言っているかのような印象を与えます。

そして、この若者の約4割が「恋人が欲しくない」と答えたということから、

男女ともに“草食化”“絶食化”をうかがわせる結果となった(毎日新聞

こんな若者たちの「草食」ぶりが示された。欲しくない理由として半数近くが「恋愛が面倒」という回答を選んだ(朝日新聞

今は恋人が欲しくないとした未婚男女の約5割が「恋愛が面倒」と回答。恋愛に後ろ向きな若者の姿も浮かび上がった(産経新聞

など、若者が恋愛に興味を失くしていることが問題視されているような書きっぷりのところが多いように感じました。

こうやっていかにもな数字を持ち上げて、若者の晩婚化・非婚化に拍車をかける恐れがあると騒ぎ立てるのは簡単だけど、ちょっと待ってください。

調査の中で未婚の若者の約4割が「恋人が欲しくない」と答えたということですが、そもそもこの調査での「未婚の若者」がどの程度の割合だったのかということをちゃんと示さないと、それが全体のどの程度の割合なのかがわかりません。

そこを隠すようにして、あたかも数字を一人歩きさせることをわざと狙っているとしか見えないとしたらそれはあまりにもひどい。

 

毎日新聞の記事には「未婚の若者」の割合が載っていませんでした。

mainichi.jp

読売新聞にも同じく載っていません。

www.yomiuri.co.jp

朝日新聞には「未婚で恋人がいない 761 人」と載っていました。昔から朝日新聞はあまり好きではないのですが、これに関しては公正だと思います。

digital.asahi.com

朝日新聞には有効回答者数も 2643 人と載っていたので、有効回答者数に占める未婚で恋人がいない人の割合は 28.8% です。計算あってる?

その28.8%の中で「恋人が欲しくない」と答えた人の割合が 37.6% だということです。

これって、本当のところを知るとかなり印象が変わってきませんか。

 

ちなみに、恋人が欲しいと答えた人は 60.8% いたそうです。これを全体の割合に換算すると、約 17.5% くらいでしょうか。

計算合ってるかな?しつこい?いやいや、自慢じゃないけど算数は超苦手なんです。

 

今回の調査の有効回答者の内で、既婚若しくは恋人がいる人の割合は 100% ー 28.8% = 71.2% です。これに先ほどの未婚で恋人がいないけど「恋人が欲しい」と思っている人の割合を足すと、実に 8割以上(9割近く)の人が「既婚 or 恋人がいる or 恋人が欲しい」という若者となります。

こうなると、もう「未婚の男女約4割が...」ってなんぞ?って思いませんか。

有効回答者の全体の2割弱程度の人が「恋人いらない」って回答しているだけじゃないですか。

こういう数字の使い方は嫌いだなあ。

算数弱いからなおさら嫌いです。それは関係ないか!

 

問題なのはこれをもって今の若者はますます「草食化」や「絶食化」しているだとかラベル貼りをして大げさに騒ぎ立てることじゃないでしょ。だって少なくともこの調査では少数派だもん。

 

少子化対策云々ならば、この調査の中でも関連を指摘しているけど、低収入や労働の不安定さとの関係や子育てにかかる費用への不安感などに注目して、その状況を改善していけるように政策を打ち出していくことなんじゃないのかなって思うんです。

まあ、あくまでも「少子化白書」的には!ってことですけどね。

 

「恋人が欲しくない」って言っている人たちは別に放っておいていいんじゃないの?これが多数派だったらまた話は別だけどさ。

税金使ってまで、恋人が欲しくなるように仕向ける必要性なんかないでしょ。

そんな層よりも少子化対策で対象とすべきなのは大半を占める「既婚 or 恋人がいる or 恋人が欲しい」という若者たちなんですよ。そう思いませんか?

 

個人的には恋人を作ろうが作るまいが、結婚しようがしまいが国にガタガタ言われたかねーやとは思っています。

ましてや、実数としてはたいした割合とは思えないものを大げさに報道して騒ぎ立てるってのはどーなのよって。悪意すら感じてしまいます。

まあ、それも僕の計算が間違っていなければの話なんですが。

ホント算数は苦手なんで、計算間違ってたらごめんなさいって先に謝っておくよ。

 

僕のように算数に弱い人はもちろん、そうじゃない人ももっともらしく安易に示される数字には要注意です。

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