[ま]自閉症の僕が跳びはねる理由/自閉症をもっと身近に感じるために必読の書 @kun_maa
会話のできない重度の自閉症だが、パソコンや文字盤ポインティングによるコミュニケーションが可能であるという一人の青年の書いた本が世界中で話題になっていると知ったのはつい最近のことだった。
たまたま、Kindleオーナーライブラリーでこの本が無料で読める対象本となっていたことから、どこかで目にしたことがある本だと思い読み始めたのがきっかけである。
この本をはじめとする彼の著書が、かなり前から話題になっていたことを後から知り、それだけ僕は自閉症という障害に対して興味関心を持っていなかったんだなあということを思い知った。
自閉症の僕が跳びはねる理由: 会話のできない中学生がつづる内なる心
- 作者: 東田 直樹
- 出版社/メーカー: 株式会社エスコアール
- 発売日: 2014/10/16
- メディア: Kindle版
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著者である東田直樹さんは、今でも会話はできないけれどパソコンを使えば原稿も書けるようになり、外部とのコミュニケーション手段を得ることができた。
でも、自閉症の子供の多くは自分の気持ちを表現する手段を持たない。だから、彼は自ら自閉症の人の心の中を自分なりに説明することで、多くの人が自閉症というものを理解する助けになりたいと考え、本書を書いたのだという。
その内容は、自閉症に関して多くの人が疑問に感じているであろう質問に対して答えるという形式をとっている。
それは例えば「大きな声はなぜ出るのですか?」「どうして何度言っても分からないのですか?」「どうして目を見て話さないのですか?」「みんなといるよりひとりが好きなのですか?」といったものである。
こうしたなかなか理解されにくい点について取り上げて、気持ちのこもった丁寧な説明を書き綴っている。
取り上げている内容はとても辛いことに違いないはずなのに、そこに書かれている彼の言葉はとても優しい。自らが自閉症であるからこそ書ける内容であり、多くの人に知ってほしいという気持ちが込められた言葉だから読む者の心に響く。
僕のように自閉症についてなんの知識もない者にとっては、自閉の世界は驚くべきものであった。そして、彼らが周囲に理解されないことで毎日どれだけつらい思いで過ごしているのだろうと想像したら、たまらない気持ちになった。
彼は自閉症について次のように述べている。長くなるが引用したいと思う。
僕は自閉症とはきっと、文明の支配を受けずに、自然のまま生まれきた人たちなのだと思うのです。
これは僕の勝手な作り話ですが、人類は多くの命を殺し、地球を自分勝手に破壊してきました。人類自身がそのことに危機を感じ、自閉症の人たちをつくり出したのではないでしょうか。
僕たちは、人が持っている外見上のものは全て持っているのにも関わらず、みんなとは何もかも違います。まるで、太古の昔からタイムスリップしてきたような人間なのです。
僕たちが存在するおかげで、世の中の人たちが、この地球にとっての大切な何かを思い出してくれたら、僕たちは何となく嬉しいのです。(第5章58項から引用)
自閉症の当事者の気持ちを知る上で最適な本であるとともに、読み終わった後に彼らをもっと身近に感じることができるようになる本である。
そして、本書に収録されている短編小説「側にいるから」は、すごく切なくて涙すること必至なので、ぜひ多くの人に読んでほしい。
間違いなくおすすめの一冊であり、彼の他の著作も読んでみたくなる。
自閉症の僕が跳びはねる理由―会話のできない中学生がつづる内なる心
- 作者: 東田直樹
- 出版社/メーカー: エスコアール
- 発売日: 2007/02/28
- メディア: ペーパーバック
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自閉症の僕が跳びはねる理由: 会話のできない中学生がつづる内なる心
- 作者: 東田 直樹
- 出版社/メーカー: 株式会社エスコアール
- 発売日: 2014/10/16
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この地球(ほし)にすんでいる僕の仲間たちへ―12歳の僕が知っている自閉の世界
- 作者: 東田直樹,東田美紀
- 出版社/メーカー: エスコアール
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- メディア: 単行本
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