こんにちは!身体がデカイせいかキャッチセールスに声をかけられたことがない @kun_maa です。
本書は世の中にはびこる怪しい罠にわざわざ飛び込んで、その手口や対処法を明らかにしていく体当たりルポ。
それにしても、悪質で怪しくインチキな悪徳商法の多種多様なことに驚いちゃう。
体当たり取材を行った悪徳商法の例を挙げると、
- 幼気な男心につけこむ色仕掛けの詐欺商法
- 人の向上心や趣味を悪用するセミナー商法
- 除霊や超能力と称して騙すスピリチュアル系詐欺商法
- 健康不安や不運を煽る詐欺商法
- マルチまがいの代理販売詐欺商法
- 絶対に稼げない在宅ワーク詐欺商法
- インチキ裏情報ビジネス詐欺商法
- 架空請求詐欺商法
などなど、ホントによくまあいろいろ悪いことを考える奴らがいるものだと感心してしまう。感心している場合じゃないんだけど。
ルポとして読めば、最初から怪しいという先入観をもって読むから、どう考えても怪しいよなあってわかるんだけど、実際に何の知識もなくその場に身を置いてしまったら、きっと相手の術中にハマって騙されちゃうんだろうなと思った。
悪徳商法のプロは人の弱みや善意を利用するのが上手いから。
僕自身はカモにされたことはないんだけど、喫茶店で本を読んでいると、時々あきらかに上手いことを言って騙そうとしている奴とそのカモという組み合わせに出会うことがある。
先日も、タリーズで読書をしていたら、隣の席で友人同士ふうの男2人が話をしていた。最初は昔話や近況の話をしていて、1人の男の声がデカくてうるさいなとは思ったけど、まあまあ久しぶりにあった友人同士、話が盛り上がるのも仕方ないよなって大人の心で静観してた。
次第に話が仕事や社会の仕組み、効率性の追求や、いかに上手いことやって金儲けしている連中がいるか、みたいな話に明らかに誘導されていって、安い給料でコツコツ馬鹿みたいに働いてどうするよ!みたいな感じになってきたので、あれ?ちょっと変だなと思ったら案の定、マルチ商法への囲い込み。
声のデカい方が、もうひとりの男にガンガン攻めていって、相手の男もなんか鼻息荒くなって既に100万円くらい金が儲かって勝ち組になったような空気になっている。
横で聞いていると、どう考えたってマルチ商法の勧誘なわけ。人の話を横から聞いてないで読書しろよって話なんだけどさ。
その気になっちゃてる男がなんか哀れで、話を聞いてられなくなったので店を出ちゃったんだけど、あの後どうなったのかなあって、ちょっと気になる。たぶん騙されちゃったんだろうなあ。
この本にもこう書いてあるけど、悪徳業者は騙せる見込みがあるかどうかを見極めて攻撃してくる。
悪徳商法を行う業者は、ターゲットにした相手から多額の金をひっぱるために、まずどう料理するかを考える。ある意味、ターゲットは彼らの食材である。そこで業者が重要視するのは、相手が料理しやすい人間かどうかだ。つまり、これから行う騙しの手口に、ひっかかりやすい人間かどうかを見極めようとする。(中略)
常に悪徳商法の業者らは、この客は騙せる見込みがあるのかないのか、あらゆる局面でチェックを入れてくる。(中略)悪徳業者にとっての騙されやすい人とは、まず自分たちの話しの腰をおらずに素直に聞いているかである。
この基準に当てはめた上で、さっきのタリーズでの話に戻すと、騙されそうになっていた男は明らかに「いいお客」だ。あれだけ素直に話を聞いて、その気になっている奴は初めて見た。御愁傷様。
本書では、タリーズにいた彼のようにならないために必要な知識、つまり悪徳商法の業者が著者を騙そうとあれこれ仕掛けてくる様子がわかりやすくレポートされている。
自分はよくキャッチに声をかけられたり、いろいろ勧誘されるなあという人は読んでおいた方がいい。
そして、最後の2章である「悪徳業者の手口8カ条」と「勧誘先からの脱出マニュアル」は、悪徳商法に騙されやすい人必読でしょう。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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