[ま]ぷるんにー!(พรุ่งนี้)

ぷるんにー(พรุ่งนี้)とはタイ語で「明日」。好きなタイやタイ料理、本や映画、ラーメン・つけ麺、お菓子のレビュー、スターバックスやタリーズなどのカフェネタからモレスキンやほぼ日手帳、アプリ紹介など書いています。明日はきっといいことある。

[ま]人間の心の闇と戦争のリアル/戦場の都市伝説 @kun_maa

 

 

 

こんにちは!僕の中の都市伝説No.1は口裂け女 @kun_maa です。

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「戦争は、都市伝説を生み出す巨大な泉のようなものだ。世界の戦場で日々語られている都市伝説は数えきれない」
 
こんな書き出しで始まる本書は、世界の戦場における不気味な怪談や、時に人間の哀愁を感じさせるような数々の都市伝説を紹介し、その都市伝説が語られるようになった背景を鋭く解説しています。
「戦場の都市伝説」(石井光太 著)

 
 
ウガンダにあるビクトリア湖の「死体を食べて大きくなった巨大魚」
 
パレスチナの「自爆テロを繰り返すテロリストの幽霊」
 
アメリカ同時多発テロに関する「ユダヤ人陰謀説」
 
ナチスのホロコーストでの「人間石鹸」
 
カンボジアの「ポル・ポト時代の収容所の幽霊」
 
アフガニスタンで殺された女性たちの怨念として現れる「小さい女」
 
コンゴ内戦で死んだ「少年兵の幽霊」
 
太平洋戦争の沖縄戦で犠牲になった「韓国人の霊」
などなど、数々の恐ろしい都市伝説にあふれています。

著者は、都市伝説とは戦場での人間の負の感情から出来上がるものだといいます。
 
戦場で生きる人々は常に極限の不安や恐怖を抱えています。
常に死の恐怖に晒される状況で、敵兵の奇襲に怯え、無差別虐殺に怯え、不安や恐怖心が膨れ上がり爆発すると、現実の物語は人から人に伝わるうちにどんどんねじ曲がって形を変え、それが都市伝説という物語に変容していくというのです。

世界の戦場都市伝説の特徴をあえて1つ挙げれば、物語の中に国家の圧力によって隠蔽されてきた真実が潜んでいるということだろう。国家は戦争で起きた虐殺など都合の悪い側面を、政治や軍の権力を乱用して隠そうとする。
第二次世界大戦におけるナチス・ドイツはユダヤ人虐殺の証拠を消して事実を隠そうとしたし、イラク戦争アフガニスタン戦争におけるアメリカ軍は、誤爆や拷問の事実を決して公表しようとしない。未だに戦死者数さえ、明らかにされていないのだ。
だが、戦場で生きる人々はそれを間近で見ている。そして、本当は何が行われているのかすべて知っている。だから、都市伝説には戦争の真実が深く刻みつけられているのだ。
それゆえ、戦場に広がっている都市伝説を分解してみると、そこに国家がひた隠しにしてきた真実が見出だせることがある。 P.4〜5

世界中を実際に歩いて、多くの秀逸なルポルタージュを書いている著者ならではの、数々の都市伝説に対する鋭い洞察に心が打たれます。

ひとつひとつの物語を読み終わるたびに、人間の心の闇、その残酷さや業の深さ、戦争の異常さを感じずにはいられない作品です。
 

 
 

 
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