[ま]ぷるんにー!(พรุ่งนี้)

ぷるんにー(พรุ่งนี้)とはタイ語で「明日」。好きなタイやタイ料理、本や映画、ラーメン・つけ麺、お菓子のレビュー、スターバックスやタリーズなどのカフェネタからモレスキンやほぼ日手帳、アプリ紹介など書いています。明日はきっといいことある。

[ま]僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか? @kun_maa

こんにちは!働けど働けどなお我生活楽にならざりじっと手を見る @kun_maa です。
 
「僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?」(木暮太一 著)

 
 
著者は冒頭で読者にこう問いかけます。

みなさんは、いまの自分の働き方に満足していますか?
みなさんは、いまのその働き方をずっと続けていきたいと思っていますか? P.7

本書が言う「こんな働き方」とは、
「働いても働いても一向に給料は上がらないし、どんどん仕事の量が増えて、忙しくなっていき、滅私奉公的なサービス残業は当たり前、土日も頑張って働かないとノルマも達成できない、まるでラットレースのような働き方」のことです。
いくら全力で走っても前には進めません。
 

そして、なぜ私たちの働き方はこんなにもしんどいのか?

なぜ、社会や経済は豊かになったのに、働き方は豊かにならないのか?
どうすれば「しんどい働き方」から抜け出せるのか?といったことについて、丁寧に解説していくのが本書です。
 
考え方のベースになっているのは「資本論」と「金持ち父さん貧乏父さん」の2冊の大ベストセラーです。
 
著者は、この2冊に共通する「資本主義経済のなかでは労働者は豊かになれない」という主張から、我々がラットレースから逃れるためには資本主義経済の本質的なルールを熟知して、そのルールの中でうまくやっていく方法を模索しなければならないと言います。
 
本書の前半は「資本論」をベースに資本主義経済における「給料」の決まり方、「価格」の決まり方などについて順番にわかりやすく説明がされていきます。
 
後半は「資本論」と「金持ち父さん貧乏父さん」の両方の視点を取り入れながら、資本主義経済で働くわたしたち労働者がどのような働き方、生き方を目指すべきかを具体的に説明しています。
 
キーワードは二つの「価値」という言葉。
すなわち、「使用価値」と「価値」です。
ざっくりいうと、「使用価値」とは「何かの役に立つ度合い」を意味し、「価値」とは「労力がかかっているもの」を意味します。
そして、価格とは「価値」を土台にしたうえで、「使用価値」によって左右されるものであり、私たちの「給料」もその法則の中にあるのです。
 
だから、「使用価値」の部分である長時間労働やキツいノルマをいくらこなしても、それは一過性のものでしかなく、土台にあたる「価値」の部分を高めていかないことには、いつまでも同じことが繰り返されてただ「しんどく」なっていくだけだと説きます。
 
ものすごくザックリと書いてしまったのでかなり解りにくいと思いますが、本書では具体例も交えながら、とても丁寧に書かれているのでご安心を。

だからといって、不動産や金融投資などによる不労所得を得ようという話ではなく、労働力を商品と同様にとらえて、どのようにその「価値」を上げていくべきなのかということを具体的に解説しているヒントにあふれた著作です。
 
自分の労働力の「価値」を高めるために、労働力を「消費する」のではなく「投資する」という視点といい、論の展開といい、とても腑に落ちるおもしろい本でした。
 
「おわりに」で著者はこう書いています。
この部分に本書のエッセンスが詰まっていると思います。

現代の日本では、その資本主義の世界の中でどう振る舞うかは、各自に委ねられています。少なくとも法律上は、自分で自由に判断して、自由に行動してかまいません。
ところが、多くの人は自分の働き方に関してあまりにも考えてきませんでした。
そして、考えてこなかった結果として、資本主義の世界にどっぷり浸かり、完全に資本主義のルールの中で「搾取」されているのです。
そう考えると、その企業を「ブラック」にしているのは「あなた自身」なのかもしれません。
企業がブラックなのではなく、自分で自分を「ブラックな働き方」に追い込んでいるのかもしれないのです。
(中略)
企業を見る前に、まず自分自身の働き方を見直す必要があるのです。
「自己内利益」を考える
自分の「労働力の価値」を積み上げていく(資産という土台を作る)
精神的な苦痛が小さい仕事を選ぶ
これが、この本でわたしがお伝えできることです。
資本主義の本質的な構造やルールも説明しました。ここから「自分にとっての最良な選択肢とは何か?」について、ぜひご自身で探索していただきたいと思います。 P.296〜299

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