[ま]ぷるんにー!(พรุ่งนี้)

ぷるんにー(พรุ่งนี้)とはタイ語で「明日」。好きなタイやタイ料理、本や映画、ラーメン・つけ麺、お菓子のレビュー、スターバックスやタリーズなどのカフェネタからモレスキンやほぼ日手帳、アプリ紹介など書いています。明日はきっといいことある。

[ま]人は簡単に正気を失う @kun_maa

こんにちは!最近ではすっかり足腰が弱ってしまい、階段を上ると息が切れる @kun_maa です。

 
そんな僕でも、昔は山が大好きでよく山登りに行ったものです。
岩から落ちたり、凍った滝から落ちそうになったり、雪渓を滑落して死ぬかと思ったりいろいろと危ない目にも遭いました。
 
基本的に考えが浅はかなので遭難は2回しています。

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<遭難その一>
1回目は高校生のとき。11月の谷川岳です。
雪山なんか行ったことないくせに、使い方もわからない道具をとりあえずザックに括り付け、友人と3人で行きました。
 
想定外の雪の多さに泣きそうになりながらも、なんとか頂上を目指し、稜線に出たら吹雪で数メートル先も見えない状態です。
 
日帰りのつもりで来たので泊まる用意もしていません。
完全に道に迷い帰り道もわかりません。
 
全員が疲労困憊していました。
こういうときにやたらと動くのはかえって危険です。
 
そんなことは3人ともわかりきっているはずでしたが、1人が急に「この斜面をおりていけば必ず帰れるはずだ」と主張し、どんどん先に急斜面を下り始めました。
 
僕ともう1人は、そんな彼を止めるために必死で追いかけました。
 
やっと追いついたとき、サーッと霧が晴れ、見渡しが利くようになりました。
・・・数メートル先はスッパリとキレ落ちていて、あと数歩行けば全員が死ぬところでした。
ひとりで先に降りていこうとしていた友人はそのとき明らかに正気を失っていました。
 
 
<遭難その二>
もうひとつの遭難は、大学生のとき。夏の槍ヶ岳北鎌尾根です。
僕と友人の2人でした。
僕のミスで、登る沢を間違え、気がついたときには完全に迷っていました。
 
岩登りの道具を使って、難所をいくつも越えるものの、自分たちがいる場所さえ全くわからない状況でした。
 
そのときもやはり2人とも疲労困憊状態でした。
3日間山中をさまよい、岩場にザイルで身体を固定して寝たり、非常食も底をつきどんどん追い込まれていくのが自分でもわかりました。
 
友人は、突然わけのわからないことを口走りながら、自分の荷物を捨て始めました。やはりそのときには正気を失っていたのです。
僕はそんな彼を見ながら、手帳に遺書を書いていました。
 
 
<人は追い込まれると脆いものだ>
どちらの場合も、一番体力的に弱い人間が正気を失いました。
疲労により気力体力の減退がある程度の域を超えると、人はいとも簡単に正気を失います。
パーティーを組んで山を登っている場合、それは最も体力がない者を最初に襲います。
そして、不思議なことに1人が正気を失うことで、残りのメンバーは逆に正気でいられるのです。
 

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<なんだか今の社会って・・>
そんなことを思い出していたら、これってなんだか今の社会にも当てはまるような気がしてきました。
組織の一番弱いところにしわ寄せがいき、正気を失い倒れていく。
年間3万人以上の人が自殺する社会。
 
そういう人間をまるで安全弁のようにして、社会が正気を保っているとしたら・・と考えたらなんだか恐ろしくなりました。
 
僕の勝手な妄想であって欲しいものです。
 
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