[ま]ぷるんにー!(พรุ่งนี้)

ぷるんにー(พรุ่งนี้)とはタイ語で「明日」。好きなタイやタイ料理、本や映画、ラーメン・つけ麺、お菓子のレビュー、スターバックスやタリーズなどのカフェネタからモレスキンやほぼ日手帳、アプリ紹介など書いています。明日はきっといいことある。

[ま]サラリーマンの悩みのほとんどにはすでに学問的な「答え」が出ている @kun_maa

こんにちは!休職中とはいえ、サラリーマンの端くれ @kun_maa です。
 
毎晩どこかの居酒屋で繰り返されるサラリーマンの愚痴・悩みの数々。
 
例えば・・
いくらがんばっても評価されない!
なかなか給料が上がらない!
部下が言うことを聞かない!
仕事と家庭の両立ができない!
上司がバカでお先真っ暗!  
全然お金が貯まらない!   などなど、我々サラリーマンの悩みは尽きないのです。
 
それでも「いろいろ大変だけど頑張るしかないよね」といったところが落としどころでしょうか。
 
こんな悩みは今に始まったことではなく、過去何十年にわたって多くの国で人々を悩ませてきたのです。
 
「サラリーマンの悩みのほとんどにはすでに学問的な『答え』が出ている」(西内啓 著)

 
 
本書は、そのようなサラリーマンの一般的な悩みに対しては、経済学や経営学、心理学といった分野の社会科学の世界中の長年の研究成果として、すでに数多くの解決方法が出ているのだと言います。
 
具体的には次のような章立てで、その学問的な解決策をわかりやすく解説しています。
 
第1章 なぜいくら頑張っても給料が上がらないのか?
第2章 なぜお金が貯まらないのか?
第3章 どうすれば楽して出世できるのか?
第4章 どうすれば職場の人間関係はうまくいくのか?
第5章 どうすれば仕事はうまく回るのか?
第6章 なぜ、いくら仕事をがんばっても家庭がうまくいかないのか?
終 章 それでも悩みのつきない日々をどう生きれば良いのか?
 
 
本書の趣旨は、多くのサラリーマンが日々悩み続けることにはすでに学問的な解決策が提示されているというのに、それが社会に行き渡っていないから、いつまでたってもサラリーマンの悩みは尽きないのだ。
だから、ちゃんと学問を学ぼうよというところにあります。

本書は、そうした社会科学の出した正解を、もっと社会に普及させるために書かれました。
「自分自身の頭で考えること」はとても素晴らしいことですが、残念なことに人間一人ひとりが自分の頭「だけ」で考えられることは大したものではありません。それこそほとんどの仕事の悩みに対して、「がむしゃらにがんばるしかない」といった答えぐらいにしか我々はたどり着かないのです。
ですがこうした偉大な知性が産み出した正解を知ることができれば、新たな視点とクリアな視界を手に入れることができるはずです。それは、自分自身や人から相談される悩みに対して、より生産的な答えを考えるための大きな参考にもなります。 P.6

 
本書では、各章ごとに学問的に当てはめられる法則や理論、実験結果などをわかりやすく解説した上で、最後に「章のまとめ」とさらにその学問について理解を深めたい場合の入門書を紹介するというスタイルをとっています。
 
全体的に、堅苦しくない形で述べられているので、非常に読みやすいし理解も進みます。
 
いわゆる「自己啓発本」に多くありがちな主観的な「精神論」のような部分はなく、あくまでも客観的に学問的に解説しているところが特徴的です。
 
特に最終章は「幸福」について学問的に解説しつつも、著者の思い入れも垣間見れて、感情的にも非常に納得ができる内容でした。
 
個人的にとても参考になったのは、第5章「どうすれば仕事はうまく回るのか?」で取り上げている「プロジェクトマネジメント」の考え方でした。

その大きな違いは、こうした日本的マネジメントが「すでにやるべきことが明確で、同じ定常作業を繰り返す仕事において、1人ひとりがどうがんばるか」という知恵であるのに対して、プロジェクトマネジメントはその逆に「どのように仕事を行って目標を達成するか」、さらには具体的に何を目標とするかさえ曖昧なこれまでにない仕事を行う上で、「どうチームを組んで、できるだけがんばらずに成果を上げるのか」という考え方であるということです。
実際のところ、仕事の能率を上げるために作業環境を改善し続ける、という世界が驚くアイデアを自然に実践し続けられる日本人にとって、「いつまで経っても成果が出ない」と悩みの種になるような仕事の多くは、定常作業ではありません。プロジェクトマネジメントの対象とすべき「目標も手段も曖昧な、チームで取り組むべき仕事」であることの方が多いのではないでしょうか。多くの日本人は変なライフハックを採用するまでもなく、慣れた仕事に対してはきっとすでに十分能率的で、何をすべきかをよく知っているはずです。 P.174

このあとに、具体的なプロジェクトマネジメントの進め方について、説明が続いていくわけですが、興味がある方は本書をご覧になってみてください。
 
 
<まとめ>
本書を読んでわかることは、とにかく学問的には我々の悩みのほとんどには解答が出ているということです。
 
ただ、だからといって「はいそうですか」と理論や法則どおりに仕事を進められないのも事実としてあると思います。
 
それは、ひとつには本書だけでは学問的な部分での理解が不十分であること(実力不足)いうことがあり、もうひとつには人間と人間の関係は理論と法則だけでは割り切れないと思うからです。
 
ただし、学問的な解答を何も知らずにただがむしゃらに仕事をしたり、人間関係を築こうとするよりも、そうした知恵を知った上で動く方がきっと何倍も楽だし、悩みも軽減されるのではないかと思いました。
 
悩めるサラリーマンの学問的知識の入門書として一読されてみてはいかがでしょうか。
 
参考に、本書で取り上げている入門書について抜き出しておきます。
ある程度知識もあって、各分野に興味がある方は、いきなりこちらを読まれてもいいかもしれません。
 
第1章 オススメの本「ソウルフルな経済学」

 
第2章  オススメの本「予想どおりに不合理」

 
第3章 オススメの本「世界でひとつだけの幸せ」

 
第4章 オススメの本「組織行動のマネジメント」

 
第5章 オススメの本「世界一わかりやすいプロジェクトマネジメント」

 
第6章 オススメの本「実践入門ポジティブ・サイコロジー『よい生き方』を科学的に考える方法」

  
このブログは毎日更新しています。
もし気に入っていただけたらGoogleReaderへの登録もよろしくお願いします。
f:id:kun-maa:20120324190736g:plain Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...  
 
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...