こんにちは!気持ちはまだまだ若いつもりでも、年齢上「じじい」に分類されてしまう哀しい男 @kun_maa です。
今回は「上司が自分のことをわかってくれない」「やりたい仕事ができない」「まわりがバカばっかりでやってられない」とお嘆きの若者にお薦めの本です。
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そもそも、世の中というのは、会社はもとより、政界、財界、芸能界などなど、どの世界でも会社の上司や先輩のような「じじい」に満ち溢れ、ものごとの決定権は圧倒的に「じじい」達が握っているのです。
そして「じじい」たちは反省もしなければ、決して若者を「理解してくれる」こともありません。
だから、自分がやりたい仕事をスムーズに進めるためには、「じじい」を非難して対立するのではなく、その生態を理解し、うまく転がすための「じじいリテラシー」が必要だというのがこの本の趣旨です。
本書では「じじい」を6タイプにわけています。
「じじい」の6タイプを簡単に抜き出すと以下のとおりです。
①「おれおれじじい」
人に振った話でも、必ず自分の話へと置き換えなくては気がすまないじじいです。
話のほとんどは自慢話で、主語は常に「オレ」。
「自分がいちばん」と勘違いしているので、彼が知らない話や企画を持っていくと、興味があるフリをしながら「で、それってどうなの?」とか「悪くないんだけどさぁ」とまずは軽く否定します。
②「うんちくじじい」
仕事は大してできないくせに、「へ〜」と感心する雑学だけにはめっぽう強いじじいです。
ことわざ、四文字熟語、歴史にも詳しく、トラブルなどがあると「飛んで火に入る夏の虫だね」と意地悪そうな笑みを浮かべながら言ったりします。
収集癖もあり、これまた仕事に役立たず、妻からもっとも嫌がられるお菓子のおまけやフィギュアなどを集めたりしています。
③「肉食じじい」
バブル時代にもっとも恩恵を受けた世代に多いじじいです。
未曾有の不況の今もバブルを引きずっており、いつかまたおいしい目にあうと信じて疑いません。
日々迫り来る自分の老いを認めず、やたら若さに執着します。
自他共に認める女好きで、男に厳しく女に優しい。
④「茶坊主じじい」
大して仕事もできないのに良いポジションにいて、上司にかわいがられているのが、茶坊主じじいの大きな特徴です。
得意技はお世辞とごますり。
上司には必要以上にぺこぺこ、部下は虫けら同然の扱いと、権力のあるなしによってカメレオンのように態度を一変させます。
「人を蹴落としてでも出世を手に入れたい」と考えており、出世のためなら手段を選びません。
⑤「9時5時じじい」
それでいて定時になると「待ってました!」とばかりにとっととタイムカードを押して帰宅する。
暇な時間をどう潰すかがいちばんの目的であり、何をするにも動きが緩慢です。
⑥「耕作じじい」
人望が厚く、「私もあんなふうになりたい」と誰もが憧れを抱く、じじい界のスーパーヒーローです。
正義感にあふれ、また誰に対しても同じ態度で接し、部下の声にも耳を傾けてくれます。
いくつになっても仕事に対する情熱が冷めることはなく、常にポジティブ。
ときには会社の上層部に物言いをする強さも備えています。
どうですか?あなたの身近にもこういう「じじい」がたくさんいるでしょ?
本書では、これら6タイプの「じじい」について、著者が見てきた数々の強烈な「じじい」をサンプルにその生態をおもしろおかしくまとめられていて、思わず「いるいる!」と思ってしまいました。
そして、タイプごとの「じじい」に合った実践的かつ効果的な転がし方を網羅しています。それが「じじいリテラシー」なのです。
そして、「会社の中で自分のやりたいことをしたいと思うなら、まずは上司であるじじいありきです。スキルを磨くのはちょっとおいといて、まずはじじいに好かれる努力をしてみませんか?それこそが自分が望む地位を獲得するいちばんの近道なのです。
間違った個性をふりかざし、いきがればいきがるほど、夢は遠のいていくばかりです」と著者は優しく問いかけます。
結局、仕事は人と人とのつながりで行うものだと思います。
チャンスを与えてくれる人、助けてくれる人、一緒に動いてくれる人たちがいて初めて仕事が成り立ちます。
どんなに腹が立つ「じじい」でも、そういったつながりの中の大切な人間だと思ってこの本の「じじいリテラシー」を活用していけば、きっと日々の仕事が楽しくなるのはもちろん、周囲の人への対応、そして自分の未来も変わっていくに違いありません。
本書を読み進めていくと、内容は「じじい」に対するリテラシーなのですが、「これって別にじじいだけに使えるものではないよな」と気づきます。
そう、6つに分類した「じじい」のような人たちは、「じじい」以外にも社会には大勢いるのです。
その意味では「じじいリテラシー」というタイトルではありますが、広く人間関係一般にも応用が利く実践方法の宝庫なのです。
相手を変えるのは困難なことです。でも自分の行動を変えていくことはできます。
本書でも、死ぬほど嫌いな上司に毎日笑顔で明るく挨拶を繰り返していたら、相手も次第に挨拶を返してくれるようになり「死ぬほど嫌いな気持ち」も収まったという経験談が載っていました。
自分を含め、多くの人が「じじいリテラシー」を身につけて自分の行動を変え、それが自分の未来をよりよい方向に変えていくことにつながればいいなあと思わせてくれた一冊でした。
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