こんにちは!読書大好き@kun_maaです。
コングロマリット (英:conglomerate) は直接の関係を持たない多岐に渡る業種・業務に参入している企業体のこと。複合企業とも。主に異業種企業が相乗効果を期待して合併を繰り返して成立する。(wikipediaより)
上記の説明のとおり「コングロマリット」とは全く異なる性格を持つ事業を組み合わせて展開している企業のことです。
それを個人に当てはめて、ひとつの会社やひとつの仕事にしがみつかず、異なる分野の複数の仕事をやって相乗効果を生んでいこうというのが、本書でいう「ひとりコングロマリット」という生き方です。
ひとつの会社だけ、ひとつの仕事だけ、家をローンで買って、一生同じ場所に住むという今まで常識で安定的だと思われていた生き方がむしろリスキーになりつつある現在、常識に縛られずに既成概念から解放されて新しい生き方をしていこうよという提案をしています。
それも、ただ収入を増やすだけの「副業」ではなく、すべてが本業となる「複業」をめざそうというものです。だから「副業」は本業の収入を補完するだけの足し算の仕事、「複業」はそれぞれの仕事が相乗効果を生む掛け算の仕事だと定義されています。
しかし、本書の意図するところは、儲かる複業をどんどんやって金を稼ごうぜ!というものではなく、きちんと自分戦略をたてて会社に依存せず生きていこうというところにあると感じました。
だから、「自分最低生活費」を知るためのトレーニングや自分で時間管理を行う大切さ、目的意識を持ってモチベーションを維持する必要性などの自己管理の重要性に多くのページを割いているのだとおもいます。
そして本書では、そのための心得や具体的な方法、アドバイスがとても分かりやすく書かれています。
確かに「ひとりコングロマリット」という生き方はこれからの時代を生き抜いていくために、リスクを分散して低く抑える理想的な生き方かもしれません。
でも、やり方を間違えれば、すべてが中途半端でにっちもさっちもいかなくなるかもしれない難しい生き方だとは思います。
著者のお二人だって、きっと最初はひとつの仕事をしっかりとやり切るところからスタートして複業展開していったはずです。
だから、まずは中心となる本業をしっかりと固め、その先にあるのが「ひとりコングロマリット」という働き方なのだと思います。
本書でもその辺は、今勤めている会社という本業の幹をしっかりとつくることの必要性と、すべての人間に「ひとりコングロマリット」をしろと言っているのではないと述べられてます。
若い人向けに書かれた本ですが、もしかしたらこの本を読んで真剣に刺激を受けるのは、私のような40代のサラリーマンかもしれません。給料が上がらない(どころか下がってる)現状に、戸惑っている人向けかもしれません。よい意味でも悪い意味でも刺激的な一冊です。
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