こんにちは!読書大好き@kun_maaです。
「たった一杯のお茶、ほんの小さな一言が、毎日を特別にしてくれる」
毎日繰り返される平凡な日々。こんなことでいいのかな・・などと思っても、特別なことがあるわけじゃないし・・そんなことを思って毎日生活していませんか?
この本は「どうして?」という問いかけを大切に、暮らしのなかのひとつひとつの出来事と向き合い、じっくり考えて取り組むために、著者が実践していることを自身の経験からわかりやすい言葉で解説している本です。
でも、だからといってこの種のライフスタイル本(自己啓発本)にありがちな、楽をして幸せになるための押し付けがましい指南書ではありません。
ひとつひとつの言葉が、心に滲みるようにじわじわと効いてきます。
毎日を、ありふれたものとせず、いかに楽しむか、無理をしないで暮らすためのヒントが書き綴られています。
特に共感できたのは以下の4項目でした。少し長くなりますが、それぞれ引用します。
◯「したいこと・やるべきこと」
「したいこと」は自分の内から湧き出た真実のように感じますが、必ずしもそうではない気がします。(中略)「したいこと」のなかにはゴールに関係のない欲望がたくさん混じっていると思います。お酒を飲む、ぱっと遊ぶ、気晴らしに買い物をするーそれらはみな自分の内から湧き出たものですが、大切なことではないと思うのです。一方、「やるべきこと」とはゴールに向かって成長していくために必要なことです。あくまで自分から発する行動で、仕事のノルマや誰かに強制された「やらねばならないルーティン」ではありません。(中略)何かをするときは、その行動はあなたにとって「したいこと」なのか「やるべきこと」なのか、きちんと認識したほうがよいでしょう。
◯「自分の使い道」
仕事でも人生全般でも、やりがいがあって成長できる、自分にぴったりの役割が巡ってくるなんてことは、起きる道理がありません。なぜなら、人から「これをしなさい、あれをしなさい」と言われたことが、あなたにぴたりと合うという可能性は、とても低くて当然だから。(中略)だからまずは自分を道具と見なしましょう。「やりたいこと」という意思など持たぬ、単なる道具として、他人事のようなしずかな目で、自分自身を見つめるのです。たとえば自分は、フライパンなのか、まな板なのか、土鍋なのかー。つぶさに観察し、自分のことをできる限り正しく理解しましょう。そのためには、家族、会社、地域、社会、すべての人間とのかかわりのなかで、自分という道具はどう役に立ち、なにに貢献できるかを考えてみるといいのです。フライパンが華やかで格好よさそうに思えても、自分という道具が土鍋であれば、フライパンの役目をしようとしてはなりません。(中略)使い道を間違えた道具は、なんの役にも立たないうえ、無理を続けたら道具そのものが壊れてしまいます。道具となった自分が、「これならお役に立てますよ」というものを見つける。これが本当の意味での自己主張だと僕は考えているのです。
◯「自分のデザイン」
いったい、自分はどれだけの荷物を持てるか、キャパシティを知っておくことは、とても大切です。たとえば人づき合いの量。所有するモノの量。仕事の量。(中略)たとえば、自分には1500CCのエンジンしかないのに、2000CCと同じスピードが出ると思ってあれこれやれば、心も体も無理を重ねて、病気になってしまいます。会社や人を責める前に、キャパシティを把握して自己管理できていたかどうか、もう一度、確認する必要があるのではないでしょうか。
◯「とことん休む」
心がふさぎ込んでしまったら、自分を休ませてあげましょう。一週間かもしれないし、十日かもしれない。重病になったと見なし、自分に正々堂々と休暇を与えるのです。生きていく最小単位は「自分」なのですから、それを優先して大切にすることは、わがままでも身勝手なふるまいでもありません。心の病気には薬がありますし、まわりのみんなも気遣ってくれることでしょう。しかし最後に助けてくれるの は、ほかならぬ自分です。奈落の底まで落ちてしまったとき、自分以外、自分に手を差し伸べられる存在はないのです。(中略)大人だからってクールな顔で、なんでも我慢をしてはいけません。嘆きましょう。悲しみましょう。声をあげて、わんわん泣きましょう。
シンプルだけれど心に響き、実践したくなる。そんなほんわかとした本でした。
まとめ
好奇心を失わず、日々自分を新しくしたい。汗をかいて苦労をし、自分という存在すべてで取り組んでいきたい。
そういうふうに、丁寧に自分の人生を生きることはとても難しいことです。
毎日、色んなことを疎かに、雑に、なんとなく生きている自分を強く意識しました。
日々新しい自分を意識して、小さな驚きや喜びを積み重ねるところから始めたいと思います。