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[ま]ぷるんにー!(พรุ่งนี้)

ぷるんにー(พรุ่งนี้)とはタイ語で「明日」。好きなタイやタイ料理、本や映画、ラーメン・つけ麺、お菓子のレビュー、スターバックスやタリーズなどのカフェネタからモレスキンやほぼ日手帳、アプリ紹介など書いています。明日はきっといいことある。                     

[ま]生理用品の社会史−タブーから一大ビジネスへ/男も知るべし生理の歴史と生理用品 @kun_maa

書感

タイトルを見たときに買うのが恥ずかしいなって思った。すでにそう思うこと自体が間違っていることにも気づかずに。

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思い返せば小学校高学年での男女別の特別授業から始まり、その後の人生においても、僕にはまともに生理について知識を得る機会というのはほとんどなかった。

唯一、真剣に生理に向き合った機会といえば、彼女から「生理がこないの......」と告げられた時くらいか。

生理前の感情の起伏の変化や生理中の不快感やお腹の痛みなども実際に経験したことはもちろんないし、話で聞いても本当のところはわかっていない。僕は血に弱いので体から出血するということを想像しただけで貧血を起こして倒れそうだ。

 

僕以外の男性だって同じようなものではないだろうか。

女性にとっては当たり前に存在する「生理」について、男はたぶんほとんど無知か無関心だ。

いや、そんなことはない!無知で無関心なのはお前だけだって言う人がいたらごめんなさい。すぐ謝ります。

 

本書のサブタイトルにもなっているように、経血を伴う生理そのものが不浄視・タブー視されてきたという歴史的な事実について本書は指摘している。

これは日本に限ったことではなく、多くの国々・文化圏で「血の穢れ」という月経に対する考え方が存在してきたこと。そしてそのことが、女性にとってはあまりにも身近で当たり前の存在である月経の経血処置を快適にするための生理用品の進化を遅らせる原因のひとつともなってきたという。

 

本書では使い捨てナプキン誕生以前の経血処置の方法から、めざましい発展を遂げた生理用品の歴史を社会的な視点から解き明かしていく。

月経不浄視の歴史、経血処置に伴う様々な女性の苦労、生理用品に対するイデオロギー的な対立など今までなにも知らなかったことが「そうだったのか!」とわかっていく過程は、こういう表現が正しいのかどうかわからないけれど、とても「刺激的」だった。

 

本書の「はじめに」の中で、著者は次のように述べている。

日本は、世界一の生理用品先進国といえるが、今日のような使い捨てナプキンが登場する以前は、欧米に比べ、かなり不便な経血処置を行っていた。なぜ日本では長い間、生理用品が進化しなかったのか。そしてなぜ、短期間で生理用品先進国となることができたのか。また、日本は欧米に比べ、タンポンの普及率が低いが、これにも日本独特の理由がある。実は、2011年の11月11日は、使い捨てナプキンが誕生してから、ちょうど50年目にあたる記念すべき日だった。それにもかかわらず、この日、一切のメディアこのことに触れなかったことに、私は一抹の寂しさを感じた。なぜなら、生理用品に触れずして、女性の歴史は語れないと思っているからだ。たとえば、使い捨てナプキンが誕生していなければ、高度経済成長期の女性の社会進出はもっと鈍かったであろうし、生理休暇が形骸化した背景には、生理用品の進化があった。これほど重要なモノの歴史について、私たちは知らなすぎるのではないか?そこでまとめたのが本書である。(P.1〜2)

だからこそ、この本を読めば日本の生理用品が歩んできた道のりについて詳しく知ることができる。本書だけ読めば他の本は読まなくても十分なのではないだろうか。他に生理用品の歴史を扱っている本があるかどうかも定かではないけれど。

 

本書で取り上げている個別の事例などは、かなり生々しい部分もあるけれど幅広い内容がわかりやすくまとめられているし、生理用品に関する様々な話題はとても興味深くて最後まで飽きることなく一気読みさせられる。

 

また、すでに会社としては存在しないが日本の生理用品の進化に最大級の貢献をしたとも言える「アンネナプキン」や、今や一大企業である「ユニチャーム」などの企業としての戦略や盛衰についても詳細に取り上げられており、巨大なタブーの世界に挑むベンチャー企業の物語としても楽しむことができる。

 

全体で250ページに満たない程度のそれほど長くない本なので女性はもとより、僕のような生理に対して無知蒙昧な男性にもぜひ読んでみてほしい一冊である。 

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