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[ま]ぷるんにー!(พรุ่งนี้)

ぷるんにー(พรุ่งนี้)とはタイ語で「明日」。好きなタイやタイ料理、本や映画、ラーメン・つけ麺、お菓子のレビュー、スターバックスやタリーズなどのカフェネタからモレスキンやほぼ日手帳、アプリ紹介など書いています。明日はきっといいことある。                     

[ま]玉川太福・神田松之丞二人会で講談&浪曲を初体験/若い人ほど生で観てほしい @kun_maa

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中央区日本橋にある「お江戸日本橋亭」という小さな寄席というんでしょうか演芸場というんでしょうか、そういう区別すらさっぱりわからないのにその「お江戸日本橋亭」に行ってきまして、この歳で初めて講談と浪曲を生で観てまいりました。

 

今回参加したのが「玉川太福・神田松之丞二人会」というものでして、今回で第八回目となるようです。

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僕は全くお二人のことを存じ上げなかったのですが、若手の実力派浪曲師としてとても人気のある「玉川太福」さんと、同じく若手の実力派講談師として大人気の「神田松之丞」さんの二人会ということで、前売り券は完売だったそうです。

 

お二人とも、初心者でも安心して楽しめるってんで若者に落語ブームか!なんてネット上で何かと話題になることも多い「渋谷らくご」にも登壇されて活躍しています。

 

そんなことぜ〜んぜん知らなくて本当すいませんでしたって感じなんですけど、そんな奴が何で完売の前売りを手に入れることができたのかといえば、ブログ「言いたいことやまやまです」の中の人、やままさん(id:yamama48)のおかげです。

yamama48.hatenablog.com

 

やままさんには以前名前出しをせずにこの記事に手だけご登場いただきました。 

kun-maa.hateblo.jp

ちょうど1人分予約に余りがあるというので、よかったら一緒に行ってもいいですか?と声をかけたら快諾してくれまして、おかげで今回人生初の講談と浪曲を生で鑑賞する機会にありつけたわけです。

開演まで

当日は17時半開場、18時開演というスケジュールだったのですが、僕が16時50分頃に先に並んでいてくれたやままさんと合流した時点でかなりの行列ができていました。

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実は日本橋亭に着く前に、地下鉄の三越前駅構内で「アートアクアリウム2016」のものすごい行列を見てきた後だったので、待っている人の規模感でいえばたいしたことないじゃんって思ってしまうところですが、話題のアートアクアリウムと違ってこちらは講談と浪曲ですよ。

当日は下調べなし&基礎知識なしのまっさらな状態で参加したので、事前にやままさんからは全席自由席で前売り完売なので早く行って並びますって聞いていたものの、心の中では「いやいやそんなすごいわけないでしょ。並んでも4~5人じゃないの」って軽く考えていました。またしてもゴメンなさい。

ノリに乗って勢いのある浪曲師と講談師の人気をなめてました。

ちなみに「アートアクアリウム2016」の待ち時間は30~60分待ちとのことでしたが、「玉川太福・神田松之丞二人会」の僕たちの待ち時間は、並び始めてから開演まで約1時間10分だったのでこちらの勝ちです。なんの勝負?

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日本橋亭の外観はこんな感じで、日本の伝統芸能の牙城というよりはちょっと町の温泉ランドっぽい感じ。いきなり失礼かっ!ゴメンなさいゴメンなさい。

でもこの雰囲気が敷居を低くしている感じで僕には好印象だったのですよ。

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楽屋の出入口も普通にお客が並んでいるところにありまして、出演者がシレッと何の違和感もなく出入りするので顔を存じ上げない僕などは、やままさんに教えてもらうまで楽屋裏のスタッフさんが出入りしているのかと思っていました。

話は飛びますが、公演が終わって帰り際にもこの楽屋の出入口のところで玉川太福さんがファンの方と気さくにお話をされていて、ああいい感じだなあって思いました。客と演者の距離感が近いっていいですよね。伝統芸能なのにお高くとまってないところが魅力的ですよねー。

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近いといえば、舞台と客席の間もすんごく近いです。

僕らは前から3列目に陣取りましたが、ほんと目の前に演者がいる感じで臨場感がハンパないです。

ただ、3列目でもまだ少し上を見上げ続ける感じなので首が疲れるのと、席の前後の間隔も隣との間隔も純日本人サイズなのかかなりきついです。お尻も腰も痛くなります。しばしの苦行って感じが漂います。

思わぬところで伝統芸の厳しさに触れた思いですゞ( ̄∇ ̄;)ヲイヲイ

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舞台の緞帳がほら、こんな目の前なんだぜ!

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開演から終わりまで

それほど広い会場ではないのですが、客席は開演までに満席ぎゅうぎゅう状態。

もちろん上演中の携帯電話の使用や撮影、録音は禁止されているので写真も動画もありません。僕の拙い言葉だけで少しでも伝わればいいのですが...

 

全体の流れですが、まず前座の講談師が1席読みます。

そのあとで二人会が始まるわけですが、前半後半に分かれていてどちらも神田松之丞の講談→玉川太福の浪曲という順番で前半は二人とも新作を披露。後半は慶安太平記という19席の連続物の中から、第七話「宇都谷峠」を神田松之丞が読み、第八話「箱根の惨劇」を玉川太福が歌い語ります。

 

前座の方は田辺いちかさん。太閤記の中から太閤と曽呂利新左衛門のお話でした。ちょっと言い間違えたり噛んだりというところもありましたがそれもまた初々しい感じ。

講談ってのは歴史の難しい話をしかつめらしい顔をしながらするのか、恐ろしげに怪談話をするのかという印象しかなかったのですが、全然違いました。

歴史上の話をおもしろおかしく調子をつけながら張り扇でメリハリをつけながら語るんですよ。知ってました?本当は違うんだろうけどあえて例えると落語みたいな感じ。

 

そして神田松之丞さんが登場して話し始めたとたんに、明らかに前座の人とは言葉の使い方も調子のつけ方も張り扇での間の取り方も全く違う。芸の差なんて言葉をど素人が軽々しく使いたくはないんだけど使っちゃう。僕のようなど素人から見ても差が歴然としています。格の違いみたいなものすら感じました。

これでまだこの人は真打じゃなくて二つ目なんだって思ったら、スッゲーなあって心の底から思いました。伝統芸能なめんなよって感じ。

 

今回披露してくれた新作は「くわばらさん」って嫌われ者の話なんですけど、本題に入るまでの前段階で完全に話に引き込まれます。もうおかしくて仕方ありません。

それも言葉の使い方とストーリー性と共感と間のとり方、リズムの妙で思わず笑わされてしまうという気持ちのいい笑いなんですね。落語のようだけど全然ちがう。講談の不思議な魅力に一発で取り憑かれました。

講談ってこんなにおもしろいものだったんだって心が震えましたよ。大げさではなく。

無知ってのは損することが多いですけど、こういう日本の伝統芸能を喰わず嫌いでいたことを後悔しました。それくらいおもしろくて引き込まれます。お尻や腰の痛みなんて忘れるくらい。これはちょっと言い過ぎか。

 

続いて登場した玉川太福さんの浪曲も新作です。浪曲ってもう完全に「浪花節」のイメージしかありませんでした。なんかよくわかんない歌を節をつけて唸るイメージ。

これも完全に老人ワールドの催し物だと思っていました。おもしろいわけがないと。

そんなイメージが粉々に砕け散りましたよ。

浪曲って唸っているだけじゃないんです。知ってました?

三味線の音色に合わせた節回しのパートと落語のような会話のパートがあるんですよ。これがまたおもしろいのおもしろくないのってどっちだよって。もちろんおもしろいんですけどね。そのおもしろさの質が極上なんだなあ。

会話パートの絶妙な間合いと言葉遊び、そして三味線に合わせた節回しパートに引き継がれる言葉遊びとその破壊力のポテンシャルの高さ。それらが組み合わさって目の前に映像が浮かぶんですよ。

これはすごい体験。

今回披露してくれたのは齋藤さん(難しい漢字の方だそうです)と金井さんという二人の男が仕事帰りに銭湯に行くというだけの内容なんですけど、どうしたらあんなにおもしろくなるんだよ!って拷問にかけて聞き出したいくらいもう玉川太福浪曲ワールドに自分自身が入り込んでしまってわかんないくらいおかしいんですよ。

 

講談も浪曲もそれまでの自分のイメージを粉々に砕かれて踏みにじられて屈辱にまみれて見上げた先の空に虹が浮かんでいるかのようなカタルシス。

これは演芸場で生で、目の前で観るからこそ感じる場の雰囲気と臨場感も大きいと思います。テレビやラジオではきっと伝わらない何か。うまく言葉にできないけど。

 

後半で演じられた慶安太平記。全19席となる長編のお話です。中身は徳川家光の時代に幕府転覆を狙う由井正雪を主人公とする物語。1席(1話)30分から50分という長さだそうですよ。それが全部頭に入っているってどんだけすごいんだよって。しかも講談も浪曲もそれだけじゃないからね。他の長編だってたくさんあるんだから。やっぱり伝統芸能なめんなよ!って思い知らされるよね。

 

神田松之丞さんの「宇都谷峠」。これこそ言葉や間のとり方とリズムの妙技。

ものすごい迫力に度肝を抜かれながら、伝統芸の中にちょいちょい入れ込んでいるオリジナリティのおもしろさにやっぱり笑わされます。新作が持つオリジナルの楽しさおもしろさはすごく魅力的だけど、伝統芸の縛りの中で自分らしさを出し且つおもしろい、話で観客を魅了する力はすごいです。後ろからビール瓶で頭を殴られたような衝撃です。ビール瓶で頭を殴られたことはないんだけどさ。

 

もちろん玉川太福さんの「箱根の惨劇」にも圧倒されまくりました。

迫力みなぎり唸る節回しと真面目かと思ったところで不意打ちをガツンと食らわせて笑わされる会話部分の妙技。

同じ慶安太平記の話でも、講談と浪曲とでは口承伝達の違いから話の細かい部分が異なっているそうなんですがそれすらも笑いのネタに変えてしまう二人の絶妙な関係性。

講談と浪曲で登場人物のキャラが変わっているなんてのは基本中の基本なのにやっぱり笑わされてしまう会話の妙。

そしてようやく主役の由井正雪が登場したと思ったら終わってしまった「箱根の惨劇」。これって全話を鑑賞するのは至難の技ですね。いつどこで何話をやるか目を光らせておいても、死ぬまでに全話聞けないんじゃないかな。

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長々とど素人のくせしてわかった風に書いてきましたが、結局何が一番言いたいかっていうと、講談も浪曲も日本人の心を揺さぶる(共感できる)とっても素晴らしいおもしろさだから是非舞台を生で観てほしいってこと。

そして声をあげて笑い転げてきてください。特に若い人には今のうちからどんどん演芸場に足を運んであの笑いを体感してほしいなって思いました。

今回はこんな楽しく刺激される経験を持つ機会を与えてくれたやままさんに感謝です!

また行きましょうね。

 

一応「お江戸日本橋亭」のリンクを貼っておきますが、今は至る所でいろんな形で公演が行われているのでググって情報を仕入れた方がいいかもね。

「お江戸日本橋亭」:: 落語・講談・浪曲・義太夫など伝統芸能を体感できます

 

神田松之丞さんのオフィシャルサイトはこちら。

www.matsunojo.com

 

玉川太福さんのホームページはこちらです。

tamagawadaifuku.sakura.ne.jp

新世紀講談大全 神田松之丞 [DVD]

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