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[ま]ぷるんにー!(พรุ่งนี้)

ぷるんにー(พรุ่งนี้)とはタイ語で「明日」。好きなタイやタイ料理、本や映画、ラーメン・つけ麺、お菓子のレビュー、スターバックスやタリーズなどのカフェネタからモレスキンやほぼ日手帳、アプリ紹介など書いています。明日はきっといいことある。                     

[ま]ネットはもう進化しないしあなたの人生を変えない?/「ウェブはバカと暇人のもの」 @kun_maa

僕は今年になってからKindleストアのセールで買ったんですけど、紙の本は2009年に発売された本なので今更感は拭えませんが、中川淳一郎氏の「ウェブはバカと暇人のもの」をようやく読みました。

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中身についてはまったく予備知識無しの状態だったので、この”煽り感”たっぷりのタイトルからは、ネットの世界にはびこる困った人々を徹底的に揶揄しただけの内容の本なのかと思っていました。でも、ちょっと違うんですね。

確かにそういうネットの気持ち悪い部分についても十分に触れられています。

例えば冒頭、著者はこんなことを書いています。

これはちょっとなあと思いつつも(このあともっとめちゃくちゃ書いてますが)、そうだよねって妙に納得します。

そもそも、ネットの世界は気持ち悪すぎる。

そこで他人を貶める発言ばかりする人も気持ち悪いし、ネットの可能性を喜々として説く人も気持ち悪いし、品行方正で優等生的な書き込みしかしない人も気持ち悪いし、アイドルの他愛もないブログが無害な「絶賛キャーキャーコメント」で埋まるのも気持ち悪いし、ネット以外のモノの価値を一切認めない人も気持ち悪い。(No.34)

著者は、普段僕たちがなんとなく違和感を感じている「ウェブ2.0」のようないわゆるかっこいいネット万能論や、集合知としてのインターネットの有効性などについて、こういう話が出てくる背景と実際はどうなのかという解説をした上でこれでもかっ!てくらいネットが生み出すすばらしき世界を明快に否定しています。

ニュースサイトの編集者というどっぷりと首までネットの世界に浸かっている人だからこそ、その実体験からここまで明快にインターネットの功罪について書けるのでしょう。

とてもわかりやすく、今までネットに対して感じていたモヤモヤ感をスッキリと解消してくれました。

この本で取り上げているのは「ネットヘビーユーザーの正体」、「ネットユーザーとのつきあい方」、「既存メディアの状況」や「企業とネットの関わり方」、そして「ネットはあなたの人生を何も変えない」といったような内容です。

誤解を恐れずにすごくざっくりと言えば、この本はインターネットとの望ましいつきあい方について書かれた本だといえます。

最初にも書いたけれど、2009年の本なので取り上げている具体例や題材は古いけれど、状況としてはさほど変わっているとは思えません。

一時期流行って問題化した、アホ従業員のSNSへのバカ投稿の状況などを見ているとまったく本書の内容は色あせていません。

次のような内容もある意味極論だとは思うけど共感します。

そりゃあ、これまで発信の機会のなかった人が発信できるようになったのはすばらしいことだが、発信する内容自体に価値のある人は、ネットではなく、リアルの世界でもその発信内容が「換金」されるはずだ。

断言しよう。凡庸な人間はネットを使うことによっていきなり優秀になるわけではないし、バカもネットを使うことによって世間にとって有用な才能を突然開花させ、世の中に良いものをもたらすわけでもない。(No.105)

本書の主張を簡単に言うと、要はネットで可能なことはだいたい別のものでも代替できるというのが現実であり、キラキラした眼差しでネットに過度な期待を持つのはもうやめませんかっていう提案です。

そして、ネットはあくまでも便利な「ツール」のひとつに過ぎないということと暇つぶしの場にすぎないことを自覚した方が、幸せにネットと付き合えるよねっていう考え方にもすごく共感しました。耳が痛いですけどね。

もちろん知的で生産性のあるコミュニティは存在するし、ネットを使ってさまざまなものを生み出している人はいる。だが、多くの人にとってネットは単に暇つぶしの多様化をもたらしただけだろう。

ネットがない時代にもともと優秀だった人は、今でもリアルとネットの世界に浮遊する多種多様な情報をうまく編集し、生活をより便利にしている。ネットがない時代に暇で立ち読みやテレビゲームばかりやっていた人は、ネットという新たな、そして最強の暇つぶしツールを手に入れただけである。

ネットが一般に広がったとき、「夢」が多くの人に与えられた。「ブログで文章を書いていれば、必ず誰かが引き上げてくれるはず」「このコミュニティでおもしろいことを言っておけば、必ず誰かが私を引き上げてくれるはず」などだ。

だが、これは幻想である。(No.2579)

だから、そんなネットに入り浸っているよりも、リアルな場での活動の充実に力を入れる方がいいよっていう著者の主張についても、当たり前のことなんだけどそのとおりだよねって思います。

「なぜならネットはもう進化しないし、ネットはあなたの人生を変えないから」。

なかなか刺激的でおもしろい本でした。

なにしろネットの中にはバカが多すぎるようですから。幸いなことに僕はまだお目にかかったことがありませんけどね(お目にかかりたくないけど)。

あ、お前がそのバカのひとりだよってのは無しでお願いします。メンタル弱いんで。 

ウェブはバカと暇人のもの (光文社新書)

ウェブはバカと暇人のもの (光文社新書)

 

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