[ま]ぷるんにー!(พรุ่งนี้)

ぷるんにー(พรุ่งนี้)とはタイ語で「明日」。好きなタイやタイ料理、本や映画、ラーメン・つけ麺、お菓子のレビュー、スターバックスやタリーズなどのカフェネタからモレスキンやほぼ日手帳、アプリ紹介など書いています。明日はきっといいことある。

[ま]利己から利他へ/自分でやった方が早い病 @kun_maa

こんにちは!人に頼むより自分でやった方がめんどくさくなくていいなどといつも思ってしまう @kun_maa です。
 
「自分でやった方が早い病」(小倉広 著)

 
 

まさに自分の仕事の仕方をこれでもかと指摘された感のある本。

 
著者もうつ病になった経験があるそうですが、自分も本書の「自分でやった方が早い病」の傾向がうつにつながっていったような気がします。
 
 
<2つの「自分でやった方が早い病」>
 
「自分でやった方が早い病」には2種類あって、1つがまわりよりも自分がデキてしまうから自分でやった方が早いというの、もう1つが相手に対して悪いと感じ、お願いが下手だから自分でやった方が早いというものです。
 
どちらの場合も、仕事に対してこのように行動することの根本的な原因は利己主義であり、これを変えていかなければ待っているのは自分の心身の故障か「孤独な成功者」という未来であると本書は説きます。
 
 
<なぜ 「自分でやった方が早い」思考はいけないのか>
 
この病にかかっている人は特に30代の「新人リーダー」に多くみられるそうです。
20代は「自分でやった方が早い」思考でまったく問題がないそうです。なぜなら、どんどん仕事をこなしてスキルを磨く時期だからです。
 
しかし、30代以降、部下ができ、プロジェクトのリーダーになったり、人に動いてもらわなければならない立場におかれた段階で、この「自分でやった方が早い」を早く卒業しないとその先はないといっても過言ではないと述べてられています。
 
なぜ、「自分でやった方が早い」を卒業しないと先がないのか。
その理由として、自分で仕事を抱え込むことでまわりの人のやる気をそぎ、部下が育つ機会を奪うことによる「会社やチームとしての損失」という面と、オーバーワークにより自分自身が心身を壊すということが上げられています。
 
「自分でやった方が早い」という状態は、プレイヤーとしては優秀かもしれませんが、リーダーとしては失格です。いつまでもプレイヤー1人分の仕事しかできない状態が永遠に続くことになります。
 
 
<利己から利他へ> 
 
この病を克服するためには、利己主義から利他主義への転換が必要です。
著者は老子の言葉を引き、次のように述べます。

「飢えている人に魚をとってあげれば、1日は食べられるけれど、魚のとり方を教えれば、彼は一生食べることができるという意味です。
魚をとってあげることは、誰かのためにやっているので一見、利他的に見えます。しかし実は利己的なのです。なぜなら、魚をとってあげた相手はあなたがいないと食べていけないからです。魚をとってあげたことで、とった本人は気持ちがいいですが、とってもらった人は長い目で見ると実は損をしています。そうではなく、魚のとり方を教えてあげることこそが、利他主義なのではないでしょうか。 P.81

「自分でやった方が早い病」の人は全てが自己完結であり、簡単にいえばいい仕事をしてほめられたい、結果を出してお金がたくさん欲しいという思考回路です。
これでは、浅い幸せしか得られず、心の充足がいつまでたっても訪れないと著者は言います。
 
まず相手のことを考えてみることが必要です。この仕事を通じて、仕事仲間は気持ちいいだろうか、何が得られるだろうか、お客様は本当に幸せになるだろうかといった具合に、自分の利益は脇においておき、相手のことを考えてみると世界が変わるそうです。
 
 
<仕事を任せるのと、仕事を振ることの違い> 
 
また、「仕事を任せること」と「仕事を振ること」は違います。
 
仕事を振るということは、「この仕事は面倒だからだれかにやらせよう」という利己主義からスタートしたものであり、利他主義からスタートする仕事の任せ方とは、仕事をこなすのが目的ではなく、仕事を通じて部下や同僚の成長を促すのが目的となります。
 
この他にも、「自分でやった方が早い病」という利己主義から抜け出し、本当の利他主義に基づいて仕事や生き方を変えていく方法について、多くのヒントが述べられた本です。
 
 
<まとめ> 
 
人間は、そう簡単に変わることはできません。
生き方を変えるというのは、時間もかかるし、苦しい思いもするに違いありません。
 
でも、スキルやテクニックに頼る上辺だけの利他主義は解決法とはならないのです。
 
本書は「自分がやった方が早い病」というちょっとドキッとするような言葉を使いながら、人間的に成長することの必要性とそのための方法についてわかりやすく説いている本です。
 
仕事関係を中心に述べられていますが、あらゆる人間関係に通じる生き方を見つめ直す本でもあると感じました。
 
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